デキ婚して家出して、実家にも帰らなかった小姑夫婦。

結婚式でしか顔を合わせたことのない彼女たちは、2人目が生まれたことをきっかけに、実家をいいように使うように。

義実家と近しい関係を築いてきた長男嫁のハルコさんは、当初こそコトメ夫妻の子どもの面倒を喜んで見ていましたが……。

さて、ここからの展開はもちろん、トラブルまっしぐら! なのですが……いったいどんな未来が彼らに待ち受けているのでしょうか。

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それでいいのか、コトメ夫!

自分勝手放題の義妹はあとから説得するとして、まずは旦那さんに話を聞いてみることにしました。
「娘ちゃんは、おじいちゃんおばあちゃんの家が大好きですね! そちらのご実家にもよく帰るんですか?」
「いえいえ、年二回だけです。妻と折り合いが悪くて」
「まあ、よく言いますもんね……こっちの家の居心地は、やっぱりいいですか」
「ええ、妻の機嫌がいいですから……ずっとお邪魔していたいくらい」
「えっ? ご自宅では様子が違うんですか?」
「実家が大好きみたいで、僕の仕事のことがなかったら帰りたいって。子供育てるのも大変って言うので、最近僕もそれに同意してます。今はこちらの実家に同居させてもらうのは難しいですかね? 僕自身はいつでも転職しようと思ってるんですけど」
「ちょっと都合が良すぎないかなー……?」と、言いたいのを一瞬こらえて、言いました。
言っちゃいました。思った通りに。

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失言したのは嫁の私? コトメ夫?

「え? でもお義姉さんも娘たちの面倒をよく見てくれるじゃないですか」
「いやいや、それとこれとはちょっと話が違うんです……えっと、それに、私も妊娠したっぽいので、もう今までのようには無理ですよ」
「それは困りますよ!」
大きな声を出して、すぐにハッと息を呑むと
「すみません……これについては嫁と話し合わないと」
とかなんとか、もごもご言っていなくなってしまいました。
思ったよりも事態が深刻であることが明らかになりました。
話し合わないと、なんて言うということは……すでに実家乗っ取り作戦は彼らの中で出来上がっているということでしょうか。
「もう決行しちゃってるのかも」夫のつぶやきに背筋が寒くなりました。

作戦変更! 実家を乗っ取りたいコトメの次の手は

そこからは、あの手この手で実家を乗っ取ろうとするコトメ夫婦との戦いです。
ある週末には、これまで通り帰省してきて、
「お義姉さんはお客さんなんだから、ゆっくりしててくださいよー。台所なんて入らなくていいんですよ」
などと突然実家を我が物顔。お義母さんもお義父さんも、これにはぽかーん。
「……この家を出て長い人が、なにを今さら言ってるの」
そう言われても、へこたれません。
「だって、お父さんもお母さんももう若くないんだから、何かあったら面倒見ないといけないでしょ」
今さら親の心配ですか。
「長男とハルコさんがいるから大丈夫だよ、安心して子どもたちの面倒見てなさい。2人いたら、お金も時間もかかるでしょう、特に下の子なんてまだ夜泣きも続いてるんだし。こんなところで油売ってる場合じゃないよ」
「子どもがもちろんいちばんだよ! だから、娘も喜ぶ実家にこうして帰ってきてるんじゃない!」

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トドメの一言「コトメ夫婦にはもう会いたくない」

次の瞬間、お義母さんの顔色が変わりました。
「……あんた、本気で言ってるの?」
というのも、私が娘ちゃんのお世話をしているときに本人から聞いたのです。
本当はお友達と遊びたい、と。
「おばあちゃん家も好きだけど、お友達と遊べないのが寂しいって聞いたわよ。ね、ハルコさん」
「はい」
これにはさすがに怯んだ様子の義妹。
「そ、そんなの聞いたタイミングが悪かったのよ!」
そんな言葉を残し、翌日はそそくさと帰っていきました。
結局、義妹と親しくなることはできませんでしたが、今はお腹の子が元気に生まれてきてくれるのが楽しみです。
(廣瀬伶/ライター)