芸歴24年…ショーパブで腕を磨き、長い下積み時代を経て、「Uber Eats」で配達員をしながら家族を支えるピン芸人・TAIGAだ。
オードリーやぺこぱ、カズレーザー（メイプル超合金）など、慕われる後輩芸人は数知れず！ これまで、4度のブレイクチャンスを逃すも、常に前向きにお笑いと向き合ってきたTAIGAが、自伝「お前、誰だよ！ – TAIGA晩成 史上初！売れてない芸人自伝 -」（ワニブックス）を出版。自身の半生を赤裸々に綴っている。
「テレ東プラス」は、そんなTAIGAにインタビュー！ 後編では、オードリーとのエピソードや、仕事論、家族について話を聞いた。※前編はこちら！
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本当にすごい人ほど謙虚だし、優しくないと人はついてこない
――自伝では、多くの人気芸人さんから寄せられた手紙を掲載。彼らとの知られざるエピソードもたくさん明かされています。TAIGAさんが後輩たちにかける言葉は、ポジティブなものばかりで、そこに大きな愛を感じました。
「僕はいつも思ったことを口に出すだけで、正直言うと、何も考えてないです(笑)。でも、後輩には、“自分と同じ失敗をしてほしくない”という思いが強いかもしれないですね。
僕は2014年の『R-1ぐらんぷり』で念願の決勝進出を果たしましたが、『ネタ順、トップは嫌だな』とか『他の芸人、ウケないでくれ！』とかマイナスのことばかり考えてしまい、消極的な気持ちで挑んでしまったんですよ。今思えば、それが良くなかった。余計な邪念を持つと、物事はそちらの方に動きますし、チャンスの神様ってそんなヤツには微笑まないものなんです。
だから、2019年の『M-1グランプリ』でぺこぱが決勝に進んだ時も、『一切マイナスなことは考えず、芸人みんなウケろ！ 俺たちはもっとウケるぞ！ と思え』そうアドバイスしました。決勝でぺこぱが大ウケしているのを見た時は、僕も大きくガッツポーズしましたね」
――TAIGAさんの中では無意識かもしれませんが、人のために何かをする、長所を見つけることが得意なのかなと。
「自分では意識していませんが、そう言われることはあります。これまで多くの仕事を経験して、いろんな人を見てきましたが、自分のことを『すごい』と言っている人ほど、すごくないんですよ(笑)。本当にすごい人ほど謙虚だし、優しくないと人はついてこない。でも、必要以上に媚びたりするのも嫌だなと思います。ありのままの自分で人に優しく、着の身着のままで接するのが一番だと思います」
――芸歴24年のTAIGAさん。芸人として一番大事にしていることは？
「“好きでもないことをネタにしても面白くならない”ということです。例えば、アニメを好きじゃないのにアニメのネタを作っても、絶対に面白くならない。興味がないものには気持ちも乗らないので、自分が好きなものをネタにしなきゃダメだなと。“僕がやらなければ意味がない”というネタを作るようにしています」――親交が深い、オードリーさんについても聞かせてください。自伝の中でも対談していますが、思い出深いエピソードはありますか？
「“何かができたら売れる、できなかったら売れない”っていう遊びはよくやっていました。本の中でも、『プールを潜水で横断できたヤツだけが売れる』というエピソードを書きましたが、同じように、『バナナボートから振り落とされなかったら売れる』っていうのを、オードリーを含めた芸人仲間でやったことがあったんですよ。そうしたら、みんな見事にバッシャーンと海に落ちて…(笑)。『おい、全員売れねーじゃねぇか！』って、めちゃくちゃ笑いました。本当に楽しい思い出です。僕は海が好きなので、若林(正恭)たちと江の島に行くのが夏の恒例行事になっています」
――自伝には、そんな楽しい思い出とともに、大変なエピソードもたくさん出てきますよね。今までつらかった仕事はありますか？
「よく聞かれるんですけど…実は、一番キツかったのは仕事がもらえなかったことなんです。だから僕にとって、キツい仕事はありません。
今でも『Uber Eats』のアルバイトは続けていますし、全然嫌じゃない。元々体を動かすのが好きなので、もし芸能界でバカ売れしても、たまにはやりたいなと思っています。
配達に行くと、“TAIGAだ！”と気づいてくださる方もいて、玄関先で写真を撮ったり、待機中に若い女の子が『サインください』と言ってきたり…。そうすると、僕を知らない人は二度見するんですよ。『なんでUber Eatsの配達員にサインもらってるんだ？』って(笑)」――なるほど、「Uber Eats」を通して、ファンの方とも交流が生まれているのですね。
ここで、TAIGAさんが愛するご家族についても聞かせてください。TAIGAさんは2児の父でもあり、今日も取材の後は、保育園にお迎えに行かれるそうですね。ご家族はどんな存在ですか？
「家族はもう、宝物ですよね。何にも代えがたいですし、僕が生きていくための活力です。家族がいるから頑張れるし、子どもや妻のために何としても売れたい。若い頃は全て自分のためで、『お金持ちになってキャーキャー言われたい』と思っていましたが、今は家族のために頑張っています。
テレビに僕が映ると、子どもが『パパだー！』って言うんですよ。そう言ってるわりに、あんまり画面は観てないんですけどね(笑)」
――今後の野望を教えてください。
「芸人になったからには、やはりMCをやってみたいし、冠番組を持ちたいですよね。『TAIGAフェス』というライブも主催しているので、今後はもっと規模を大きくしていきたいし、『だが、情熱はある』(日本テレビ系)のように、いつかこの自伝が映画やドラマ化されたらいいなと思います。
あと、いろんな職業の人に、仕事の話を聞くようなトーク番組をやってみたいです。例えば、お医者さんや弁護士、パイロット、プロ野球選手、サラリーマン…今、目の前にいるライターさんにも、ライターあるあるとか、インタビューしていて嫌だと思う瞬間、この仕事をしていて良かったなと思うこととか、いろいろ聞いてみたいです。テレビ東京さん、いつでもオファー待ってます！(笑)」
【木ドラ24「姪のメイ」にも、TAIGAが出演！】
毎週「姪のメイ」本編放送終了後の深夜25時より、福島県に移住したバス運転手役のTAIGAさんが出演するスピンオフ企画「福島の休日 こらんしょチャンネル」を、テレビ東京YouTube公式ドラマチャンネルにて独占配信。
『もしここに住んでいたら、どんな暮らしがあるんだろう？』をテーマに、福島12市町村に移住した気分や魅力をたっぷり味わうことができる。
デカ盛りグルメや、絶景の夕日スポット、家族で楽しめるスポットなど、地元の人だけが知る隠れた名所がたくさん登場するので、お楽しみに！
「お前、誰だよ！ – TAIGA晩成 史上初！売れてない芸人自伝 – 」（ワニブックス）
【TAIGA プロフィール】
1975年生まれ、神奈川県出身。2005年「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」(フジテレビ)、2009年「爆笑レッドカーペット」(フジテレビ)、2009年「あらびき団」(TBS)などに出演し、2014年の「R-1ぐらんぷり」決勝進出でプチブレイク。下積みが続く中、「オードリーさん、ぜひ会ってほしい人がいるんです。」(中京テレビ)や「アメトーーク！」(テレビ朝日)、「しくじり先生 俺みたいになるな!」(テレビ朝日系)、「あちこちオードリー」にも出演し、注目を集めている。
X(Twitter):@TAIGAtrendy
