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『みんなのうた』“中の人”が明かす放送60年「タモリの歌も」

女性自身

 

【’70年代】オリジナル楽曲誕生♪ カラーテレビ普及で映像が鮮やかに

 

『北風小僧の寒太郎』初回放送1974年12月〜1975年1月

歌唱は堺正章で、映像はアニメーションの匠・月岡貞夫氏が担当。月岡氏によると、日本海からやってくる低気圧に寒太郎を見立てたそう。番組のなかでも再放送が多い歌の一つ。

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『南の島のハメハメハ大王』初回放送1976年4月〜5月

歌唱は水森亜土とトップギャラン。島民全員が「ハメハメハ」という名を持つ不思議な南国の島の様子を歌った楽曲。「雨が降ったらお休み」というフレーズが当時の小学生らの間で人気に。

 

【’80年代】テレビゲーム機が大ヒット! 電子音楽を積極的に取り入れた

 

『ミスターシンセサイザー』初回放送1980年10月〜11月

歌唱はタモリが担当。タモリが『みんなのうた』に出演した唯一の曲になる。まだシンセサイザーが一般的でなかった時代、シンセサイザーが愛される楽器になってほしいと願って作られたそう。

 

『メトロポリタン美術館』初回放送1984年4月〜5月

歌唱、作詞、作曲は大貫妙子によるもので、映像は故・岡本忠成さんの人形アニメーション。放送直後からとりわけ人気があり、現在でも再放送リクエストが多い名曲の一つ。

 

【’90年代】バブル期、消費税導入、国際化……世相を反映した曲が多数

 

『一円玉の旅がらす』初回放送1990年2月〜3月

’89年4月に消費税(税率3%)が導入されたことにより一円玉が注目を集めた時期の楽曲。歌唱を担当した演歌歌手の晴山さおりは、この曲で日本レコード大賞の最優秀演歌新人賞を受賞した。

 

『WAになっておどろう〜イレ アイエ〜』初回放送1997年4月〜5月

歌唱を担当したAGHARTAは角松敏生のバンドで、作詞・作曲の長万部太郎も角松敏生の別名義。故・由利徹さんの「オシャ、マンベ!」というギャグが好きで、ここからヒントを得たそう。

 

 

【’00年代】椎名林檎に宇多田ヒカル……人気アーティストが新しい作り手に

 

『りんごのうた』初回放送2003年10月〜11月

椎名林檎による楽曲で、ルンバを感じさせるレトロな世界が展開。’00年代は“みんなのうたを見て育った世代”が活躍を始めた時期で、この人も!? といった意外な人物も登場する。

 

『ぼくはくま』初回放送2006年10月〜11月

宇多田ヒカルが、自身が大切にしているクマのぬいぐるみをモチーフに制作した楽曲。素朴でほのぼのとした曲調と映像のクマの愛らしさもあって、癒されるヒット曲となった。

 

『野に咲く花のように』初回放送2007年2月〜3月

この楽曲はGACKTがDJとしてラジオ番組を担当していたときに、阪神・淡路大震災で被災した高校生からきたメールがきっかけで作られた。誕生の秘話を知ると感慨深さが増す一曲。

 

『おしりかじり虫』初回放送2007年6月〜7月

おしりかじり虫は2頭身で、底抜けに明るく世話好きな妖精というキャラクター設定。放送が開始されると口ずさみやすいフレーズもあってか、幼い子どもたちを中心に大ヒットになった。

 

■『みんなのうた』Q&A

 

【Q】60年で反響の大きかった3曲は?

 

『山口さんちのツトム君』(’76年)のうたは本家が川橋啓史さんですが、水森亜土さんや斉藤こず恵さんなどさまざまな方にカバーされ、累計150万枚の大ヒットを記録。

 

また、『WAになっておどろう〜イレ アイエ〜』(’97年)は、長野五輪マスコットキャラクターのテーマソングに採用されたことで有名ですが、NHKから提案したのではなく、視聴者のみなさんの推す声が、まさに輪になって、最終的に閉会式で『みんなのうた』オリジナルグループAGHARTA生出演が実現したんです。

 

『おしりかじり虫』(’07年)も爆発的ヒット。楽曲・キャラクターが人気になり、その後シリーズのアニメ番組になったのは番組初のことですね。(皆野歌夫氏・以下同)

 

【Q】人気アーティストの楽曲は番組側からオファーするの?

 

基本的には番組側からお願いしていますが、子どものころに『みんなのうた』を聴いて育った方々が楽曲制作に興味を持ってくださり、アーティストさん側からやってみたいとオファーをいただくことが’00年代以降は増えましたね。椎名林檎さんや宇多田ヒカルさんもそのケースです。

 

【Q】楽曲に合わせたアニメーションは、どのようにして作られていくの?

 

まず最初に楽曲を作り、そのあとにアニメーションや映像を作っていく流れです。番組プロデューサーが、コンセプトを固め、作家さんを選びます。楽曲と映像がシンクロしすぎてもイメージが広がらないので、「どう意外性を出そう?」と作家さんと議論、ブラッシュアップしていくことも『みんなのうた』制作の醍醐味です。

 

「女性自身」2021年4月13日号 掲載

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