top_line

【 最新ニュースをアプリでサクサク読むなら! 】

横浜オールド中華探訪28|ザクザクフワッ!絶滅危惧の古典メニュー、巻揚で乾杯!<徹底調査2021>

80C[ハオチー]

横浜中華街の人通りは少し戻ったものの、大人数の宴会はしばらく無理な社会情勢。その代わりといってはなんですが、1人や2人で散歩の合間、何か食べたくなるようなタイミングでふらりと店に入りやすくなりました。

横浜中華街(photo by shutterstock)

こういうときは、もし店にゆとりがありそうならば、手間のかかる通好みのメニューをお願いするチャンス。例えば巻揚(まきあげ)なんていかがでしょう?

近しい料理に揚げ春巻がありますが、明確に異なるのは、小麦粉の皮ではなく、網脂(あみあぶら)と呼ばれる、内臓の周りの網状の脂を使って具を巻いていること。カラリと香ばしく揚がった巻揚は、コクと香りがあってクセになるおいしさなのです。

「龍鳳」の巻揚。宴会メニューで出していただきました。

豚肉や鶏肉、海老、椎茸、筍、葱、生姜など特別なものを使っているわけでないのですが、これが実においしい。かつては広東料理の宴会の花形メニューだったものですが、次第に華やかなメニューに取って代わられ、今や絶滅危惧メニューに片足を突っ込んでいます。

仮に香港に行ったとしても、ふらりと行って食べられる店を探す方が難しく、しかるべき店で事前に注文などしなければ、お目にかかることはないでしょう。ところが横浜では、巻揚がグランドメニューに載っている店が、少しだけ残っているのです

広告の後にも続きます

しかしいつまで食べられるかはわかりません。似て非なる春巻と一文字違いの古典メニューにチャレンジするなら今。おいしい巻揚とビールは、春の散策の最高の楽しみになるはずです。

「お時間いただきますけれど、よいですか?」100年の歴史を刻む「華香亭本店」の巻揚(本牧)

昼の涼しげな風情も、夜のしっとりとした雰囲気も文化遺産そのもの。巻揚を食べるのに、筆者が特に気に入っているのは、本牧の「華香亭本店」です。

「華香亭本店」。美しいファサードとシックな店内で、博物館にいるような気分に。

ここは大正元年から続く100年超の老舗。巻揚はオーダーしてから作り始めるので、ありつけるまでに少なくとも30分はみておきたいところです。

周りを見渡せば、シウマイや黒酢唐揚げなどを頼んで、同じく巻揚の登場まで静かにお酒を傾けて待つ紳士たちがちらほら。店の歴史と貫禄に比べたら、待ち時間なんてむしろ体験の一部ですね。

古くとも磨き上げられた店の佇まいもごちそうのひとつ。こんな風情なら待ち時間も苦になりません。

美しい切り口から見えるのは、中華でおなじみの材料ばかり。筍、椎茸、葱、海老に加えて、彩りのインゲンがポイントになっています。何気ない材料を網油で包んで揚げることで、こんなにも迫力がでるのかと、見て食べて感心すること請け合いです。

ザクザクふわっ!太巻きなのに軽やかな「楽園」の巻揚(横浜中華街)

中華街大通りでひときわ古風な雰囲気が漂う「楽園」。巻揚といえば真っ先にこの店を挙げる人も多く、古典メニューを語る上では外せない名店です。

「楽園」の巻揚。皮の食感とタケノコのコントラストがたまりません。
  • 1
  • 2

TOPICS

ランキング(グルメ)

ジャンル