意外と知らない道交法・交通ルール
普段なにげなくやってしまう、運転中の○○。一見安全には問題なく見えますが、道路交通法や保安基準などに違反している可能性があります。自動車、自転車、歩行時に注意したいことを様々な法律・法令に基づいて解説します。
一般道での後部座席のシートベルト未着用
道路交通法 第71条の3により、後部座席のシートベルトは、高速道路だけでなく一般道でも着用義務が定められています。ただし、妊娠中の方や負傷されている方で、シートベルトの安全な着用ができない場合は、例外が認められます。
- 反則金:なし
- 点数:高速道路走行時1点、一般道走行時なし(口頭注意)
運転席・助手席窓にサンシェードしたまま走行
道路交通法 第55条第2条では、運転者は自身の視界が妨げられる状態での走行を禁止しています。そのため、助手席・運転席窓にカーテンやサンシェードをつけての走行は道交法違反です。日よけグッズは走行前に取り外しましょう。
- 反則金:普通車6,000円、中型・大型車7,000円
- 点数:1点
運転席・助手席のヘッドレストを外す
道路運送車両の保安基準 第22条の4「頭部後傾抑止装置等」に基づき、運転席と助手席のヘッドレストの着用が義務づけられています。(ただし、座席自体がヘッドレストと同じ性能を有している場合は例外)
違反点数や反則金はありませんが、不正改造車とみなされるので15日以内に当該箇所を直さなければなりません。
スマホを操作しながらの運転
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スマホや携帯電話に限らず、ナビやテレビ(モニター)を操作・注視しながらの「ながら運転」は、道路交通法 第71条5の5で禁止されています。スマホや携帯など、手に持って使用するものは運転中に保持することもNG。スマホホルダーやスマホスタンドを利用しましょう。
- 反則金:普通車18,000円
- 点数:6点
「ながら運転」は2019年12月に厳罰化され、反則金や点数の引き上げ、罰則の強化が行われました。運転中のスマホ利用については以下記事でさらに詳しく説明しています。
横断歩道に歩行者がいるのに停止しない
道路交通法 第38条では、横断歩道での歩行者の優先が定められています。信号のない横断歩道で歩行者が待っていた場合、一時停止して歩行者を横断させましょう。しかし「自分が停止しても対向車が停止しないので危ない」「一時停止すると後続車から追突されそうになる」などの理由で、停止しない/できないドライバーも多いよう。ドライバーも歩行者も、周囲に配慮して安全な行動を取ることが大切です。
- 反則金:普通車9,000円、大型車12,000円
- 点数:2点
水たまり泥はね運転
道路交通法 第71条では「運転者の遵守事項」として、水たまりを通行する際に泥を跳ね飛ばして他人に迷惑を及ぼさないようにすることが定められています。ぬかるみや水たまりを通行するときは徐行するなどし、泥はねに注意しましょう。
- 反則金:普通車6,000円 中・大型車7,000円
- 点数:なし
サンダル・ハイヒール運転
道路交通法 第70条「安全運転の義務」では、ドライバーは車のアクセルやブレーキ操作を確実に操作でき、他人に危害を及ぼさないようにすることが定められています。これに関して各都道府県で、ドライバーの靴について施行細則が定められている場合があります。
例えば、東京都においては「木製サンダル、げた等運転操作に支障を及ぼすおそれのあるはき物をはいて車両等を運転しないこと。」
大阪府においては「げた又は運転を誤るおそれのあるスリッパ等を履いて、車両を運転しないこと。」とされています。