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テレビがつまらなくなった理由の一因は「個人視聴率」? 2018年前後に起こった変化

リアルライブ

 テレビを眺めていて、似たような番組が多いと感じる視聴者は多いだろう。面白映像、動物ネタ、グルメ情報、クイズ番組などがあふれる。なぜテレビはこうなってしまったのか。その一因としてあるのが「個人視聴率」の導入だ。

 かつて視聴率は世帯ごとに計算されていた。だが、2018年4月から関東地区限定ながら個人視聴率が取り入れられるようになった。子ども、若者、女性、中高年などと細かいターゲットごとに視聴率の計測が可能に。さらにタイムシフトも考慮される。

 ここで重要視されるのが、スポンサーのニーズが高い層だ。「ファミリーコア(TBS)」「キー特性(フジテレビ)」など、局ごとに呼び名が違うが、おおよそは13歳から40〜50代までの男女をさす。若者と家族向けがターゲットとされ、子ども向けと、中高年向けの番組が排除される傾向にある。

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 顕著なのは子ども向けアニメの『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』(ともにテレビ朝日系)の放送時間移動だろう。2019年10月から、金曜夜から土曜の夕方へと放送時間が移動している。両番組は録画して、あとで観るタイムシフト視聴の割合も多く、リアルタイムの視聴率が伸び悩む傾向があった。

 中高年向け番組の『ぴったんこカン・カン』(TBS系)にも「内容を変えてくれ」という要望があると『爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ系)にゲスト出演した安住紳一郎アナウンサーが裏話を披露。これには太田光も「(泉)ピン子さんがブーブー怒ってた」と話していた。

 さらに個人視聴率の導入と前後して、各局のバラエティ番組全体で起こったのがクイズ番組の広がりだ。特に教養系や脳トレなど、知識や知能を問うような内容が、出演者の学歴とともに取り上げられることが多くなった。

 典型的なのは「東大生」系の番組だろう。『東大王』(TBS系)は2017年4月よりレギュラー放送がスタート。現役東大生タレントの松丸亮吾が問題作成者、解答者として参加する『今夜はナゾトレ』(フジテレビ系)も2018年10月にレギュラー化された。これらの番組は確実に答えが導き出される分、リサーチに予算や時間をかける必要がないため、低予算が求められる番組制作の現状にマッチしているとも言われる。

 個人視聴率の導入は「無難だが代わり映えのしない」番組を生み出してしまったと言えるかもしれない。
 
   

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