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マスクで花粉症緩和、から思う事 影山貴彦のウエストサイドTV【24】

テレビドガッチ


ほんのわずかな時間で価値観が変わる。そんな社会に今私たちは生きています。
「俺はマスクなんかしないよ」と声高に言っていた人が、たった1年前は日本にも少なからずいました。関西では特に多かったような気もします。その多くが社会的地位の高い、あるいは自身で高いと勝手に思っている人だったのではないか?と思うのは私の主観かもしれませんが、当時のあの人たち、今ではとても静かになりましたね。なんとなく痛快ではあります。
 
ただ、そんな人たちを私は笑えないのです。

花粉症の季節がやってきました。私は花粉症という言葉が社会に浸透していない頃からの花粉症持ちで、ほぼ半世紀の付き合いです。花粉症の辛さは、なった人にしか分かりません。正直、ちょっとした風邪よりもはるかにしんどいのです。頭は重く、微熱は出て、鼻は呼吸できないほど詰まり、目は丸ごと洗いたいほどに痒く、喉の奥の違和感も尋常ではありません。それにも関わらず、経験のない人は薄ら笑顔で、形だけこちらを気の毒がるのです。本当にムカつきます!(苦笑)。

そんな私ですが、ずっとマスクをしていませんでした。もちろんコロナ禍の前の事です。どれだけ他人からマスクの着用を勧められても、頑なに拒否していました。マスクの圧迫感が嫌だったのです。カッコ悪いと感じていたことも、マスクをしない大きな理由でした。そのくせ花粉症の薬だけはずっと服用していたのですから、ザルに水を注いでいるようなものでした。本当に馬鹿でした。

今年は昨年よりも花粉の飛散量が多いという報道もありますが、正直、これまでのところ症状は明らかにマシです。読者の皆さんがご推察のとおり、マスクのお蔭で少し緩和されているのでしょうか。これまでマスクをしてこなかった自分を悔いました。マスクをつける、たったそれだけのことで、花粉症の症状が改善した?にも関わらず、多くの人のアドバイスに聞く耳を持たなかった自分を恥ずかしく思いました。

今後、コロナ社会から脱した後も、私は花粉症の季節は必ずマスクをすることをここに宣言致します。そういえばインフルエンザの感染者もこの冬は劇的に減りましたね。専門家ではありませんので、断定的なことは申しませんが、マスク着用や手洗い・うがいの習慣化と、インフルエンザの流行を防ぐことができた事実は無縁ではないように思います。

職場でのパワハラや男女差別等、これまで看過されてきたことが、今では絶対に許されぬ完全にアウトなのだと認識され、問題が顕在化することが日本でもようやく増えてきました。日本が国際社会の中で大きく出遅れてきた歴史を嘆くばかりでは仕方ありません。大切なのはこれからのはずです。今までの頑ななものの考えが、頭のどこかに残っている人はまだまだ少なくないのではないでしょうか。自身に張り付いた錆びた鎧を一気に脱ぎ捨てることで状況が改善されるという意味で、マスクのエピソードに通じる部分があるのでは、と思っているところです。

執筆者プロフィール
影山貴彦
同志社女子大学メディア創造学科教授
(メディアエンターテインメント)
コラムニスト
元毎日放送(MBS)プロデューサー・名誉職員
ABCラジオ番組審議会委員長
上方漫才大賞審査委員
著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」、「テレビのゆくえ」、
「おっさん力(ぢから)」など

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