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コロナを理由に会社から「辞めてほしい」と言われたら何をすべきか弁護士に聞いてみた

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新型コロナウィルス感染症の影響による解雇・雇い止めの人数が2020年の1年間で7万9千人を超えたと厚生労働省が発表した。また東京商工リサーチは、2020年の1年間で希望退職を募った上場企業が91社あったと発表した。そして明けた2021年1月14日の時点で既に20社あるとも伝えている。

今回はコロナ禍での人員整理について、雇用主から解雇を通知されたり、退職勧奨された場合の労働者としての正しい対処法を弁護士に聞いてまとめてみた。残念ながらコロナ禍による人員整理は今後も増加していく可能性は高い。だからこそ、万が一当事者になった場合に知っておいたほうがいいはずだ。話を聞いてきたのは富士見坂法律事務所の井上義之弁護士だ。

■労働者の意思を無視する解雇とそうでない退職勧奨

まずは前提知識として解雇と退職勧奨がどう違うのか伺った。

「解雇とは、会社が労働者に一方的な意思表示をして雇用契約を解消することです。会社が適法有効に解雇を通知してきた場合、労働者の意思いかんにかかわらず、雇用契約は終了となります。これに対して、退職勧奨は、会社から労働者に辞めてくれないかと『お願い』することです。労働者が応じない限り雇用契約は終了しません」(井上義之弁護士)

ということは、会社から「辞めてほしい」と言われた場合、まずは解雇と退職勧奨のどちらなのかをはっきりすることが重要ということだろうか。

「労働者としては、会社から退職勧奨された時点で解雇を通知されたような気分になるかもしれませんが、解雇と退職勧奨は法律的に全く意味が異なり、その後とるべき対応が変わってきます。会社の立場がどちらなのかをまずは確認すべきでしょう」

■「辞めてほしい」=「解雇」だった場合の対処法

では会社からの「辞めてほしい」=「解雇」だった場合、労働者はどうすればいいのだろうか。

「コロナ禍による業績悪化を理由とする解雇は整理解雇といえます。整理解雇は労働者に全く非がない解雇であるため、極めて厳格な下記の4要件を満たさなければ無効です」(井上義之弁護士)

【整理解雇の4要件】
(1)人員削減の必要性
(2)解雇回避努力
(3)人員選定の合理性及び
(4)手続の相当性

「コロナ禍にかこつけて上記の要件を満たさない解雇を通知された労働者は、必要に応じて会社に解雇理由証明書の交付を求めるなどしたうえで(労基法22条1項参照)、労働審判などの法的手段を利用して、解雇無効を主張していくべきでしょう。労働者が会社に残りたい場合はもとより、会社に残るつもりがない場合も解雇無効を主張しつつ金銭の支払いを受けて退職する等の条件で会社と和解するなどの解決がありえます」(井上義之弁護士)

辞めるつもりがあってもなくても、解雇の場合は解雇理由証明書を交付してもらうのが最適解だろう。

■「辞めてほしい」=「退職勧奨」だった場合の対処法

次に「辞めてほしい」=「退職勧奨」だった場合、それを告げられた労働者に退職の意思がないときはどうすればいいのか伺った。

「労働者が退職したくない場合、退職しないという意思をきちんと会社に伝えるべきです。労働者が退職しない意思を伝えたにもかかわらず、会社が社会的に相当な範囲を超えてしつこく退職を促してくるような場合、不法行為に基づく損害賠償を請求する余地が出てきます」(井上義之弁護士)

では退職してもいいと思っていた場合はどうだろうか。

「労働者が退職してもいい場合、退職条件について会社と交渉すべきだと思います。具体的には、会社都合退職と自己都合退職のどちらにするか(失業給付の観点からは前者が労働者に有利です)、転職活動に必要な期間の在籍、退職金の上乗せなどについて交渉し、納得できれば退職、そうでなければ退職を拒否するわけです。コロナ禍が理由であり労働者に非がないのですから、会社に言われるがまま退職に応じ、労働者が過大に不利益を被る理由はありません」(井上義之弁護士)

空気を読む必要はなく、納得するまで徹底的に話し合うのが良いようだ。

■サインしない、記録を残す、専門家へ相談

最後に解雇や退職勧奨の場面で、労働者が注意すべき点を伺った。

「まず、安易に合意したり書面にサインしたりせず、慎重に行動すべきです(会社が口頭では解雇と言いながら退職勧奨に応じる旨の書面へのサインを求めてくるケースもあります)。また、紛争になる場合に備えて、会社とのやりとりはできる限りメールや録音などの形で証拠に残しておくべきでしょう。解雇や退職は人生を左右する重要な事柄ですから、後悔することがないように専門家に相談することをお勧めします」(井上義之弁護士)

どうやら一手一手が重要なようだ。もしも当事者になった場合、最善手を取り続けるのは難しいので専門家に相談するのが良いのかもしれない。

●専門家プロフィール:弁護士 井上義之 事務所HP ブログ

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