
みたらし団子といえば甘い蜜がトロ~リとかかったお団子。誰もが大好きな和スイーツですが、その発祥のお店は京都にあります。場所は世界遺産でもある「下鴨神社」のすぐ近くで、門前菓子として親しまれており、参拝の際はぜひ訪れたい店です。

そのみたらし団子発祥のお店は『加茂みたらし茶屋 本家 亀屋粟義』。ガイドブックなどには「加茂みたらし茶屋」という名前で書かれています。
下鴨神社とその周囲に広がる鎮守の森・糺の森を北西側に抜けて、徒歩5分ほどでお店が現れます。「加茂みたらし」と書かれた提灯が目印になっているので、迷うことなく辿り着けるはず。

さっそく店に入って注文してもいいのですが、小さいながらも素敵なお庭があるので、気候がいい日はこの庭の席がオススメです。真っ赤な緋毛氈が敷かれた席や野点傘など、京都で和スイーツを食べる体験として最高の舞台がそろっています。
『加茂みたらし茶屋』の「みたらし団子」は小ぶりで上品

メニューを見ると、いそべ巻やぜんざい、小倉白玉など、美味しそうなものがたくさんあって心惹かれますが、ここはやっぱり「みたらし団子」を注文。運ばれてきたのは、丸くて少しおこげのある小ぶりなお団子。1串に5つほど、お団子が刺さっていました。

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みたらし団子といえば、一般的には3つの団子が1つの串に刺さっていますが、京都では5つのお団子が串に刺さっているタイプもよく見かけます。さらによく観察すると4つと1つに分かれて刺さっています。
これには理由があります。もともと「みたらし」という名前は、漢字で「御手洗」と書く下鴨神社内にある池の名前。この御手洗池に湧く水の気泡に見立ててお団子を作ったことに由来しています。
また、みたらし団子は団子を人形(ひとがた)として神様に捧げ、無病息災を祈ったことに由来しています。上の玉が頭、下の4つが両手足で、人間の五体を表しているんですね。

改めてお団子を見ると、蜜がキラキラと光を反射していて美しくて食べるのがちょっともったいないくらい。でもせっかくなので、温かくて一番美味しい状態で食べましょう。

食べてみてちょっと意外なのが、その食感。お団子の表面はカリッとしていて、中がギュッと密度高めに詰まった感じです。かかっているタレは、甘さの中に絶妙な香ばしさとコク、ほんの少しほろ苦い感じもあります。

普通のみたらし団子よりも、タレがたっぷりかかっているのが嬉しいですね。一緒に添えられているスプーンですくって、何度も上からかけて食べるのがオススメです。
