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【週ベ60周年記念企画175】背番号100のオーナー【1961年8月7日号】

週刊ベースボールONLINE

今年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永く、お付き合いいただきたい。

『12球団合宿夏の夜の探訪』



表紙は巨人・王貞治

 今回は『1961年8月7日号』。定価は10円上がって40円だ。オールスターも終わり、いよいよ後半戦。セは巨人が走り始めている。

 本文巻頭は『水原に賭ける大川社長の夢』。水原茂監督の下、好調を維持する東映フライヤーズ。その社長である大川博が背番号100のユニフォームを新調したという話だ。選手に着せるわけではない。自らがチームが優勝した際、銀座パレードで着るためという。大毎・永田雅一もそうだが、その業界では辣腕の経営者が、野球になると稚気を見せるのはなぜか。

『広岡コーチの苦心、牧野新コーチの登場』という記事もあった。V9の頭脳と言われた牧野茂が、シーズン途中からついに巨人のコーチとなった。元中日コーチで、当時は評論家だった。巨人でのプレー歴はない牧野だが、川上哲治監督が牧野の野球理論に注目し、何度も誘っていたという。

『12球団合宿夏の夜の探訪』という記事もあった。抜粋し全球団を紹介してみよう。

 大洋の合宿は多摩川等々力。交通の便が悪く、なかなか繁華街に遊びに行けぬが、その分、野球に集中できるらしい。

 広島の合宿は「三省寮」。アルコールは持ち込み禁止だが、ビールは清涼飲料水として大目に見てもらっている。

 中日の中村区向島。鉄筋4階建てと豪華だが、冷暖房がなく、窓を開けると蚊が入ってくる。投手陣は、夏だけ冷房つきの2部屋をほかで借りたという。

 阪神はいま『若竹荘』だが、翌年2月からは『虎風荘』になる。

 巨人合宿は、多摩川沿い。目の前がアベックの名所らしい。

 国鉄の合宿は横浜市の大倉山。12球団随一と言われるデラックスな建物だ。やはり冷房はなく、夜の蚊対策は大変らしい。

 南海は若手が中モズ、それ以外は初芝と2つの合宿所。中モズは周辺が田畑で夜は肥料の臭いがきついらしい。

 西鉄は目の前が海水浴場。

 阪急は西宮球場近くの4階建て。

 近鉄はモダンな建物。玄関のロビーには「求むルームクーラー。ただし、無料で」と落書きがあった。

 共通点は冷房がなく、暑くて眠れないこと。そして涼を求めて窓を開けると蚊が襲来することだ。

 これは一部の富裕層を除き、当時の日本社会すべての家庭で共通の悩みでもあった。

 以下、宣伝。

 週べ60年記念シリーズ『巨人編』『日本ハム編』が好評発売中。第3弾の『阪神編』も鋭意制作中です。

 では、またあした

<次回に続く>

写真=BBM

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