
新年、明けましておめでとうございます。昨年はコロナ禍で大変な一年となりました。おうち時間が増えた今、改めて日本の伝統食の素晴らしさに気づいた人も多いでしょう。
お正月に食べる「お雑煮」は、年神様に供えた餅や里芋、にんじん、大根などの食材を煮込んだ“ハレの日”の食べ物です。その味わいは、地域や家庭によって多種多様。餅の形も違えば、入っている具材、出汁の味まで異なり、それぞれ個性あふれる滋味深い味を楽しめます。
そこで、様々な地域出身者がいる『食楽web』のライターや編集者の「お雑煮レシピ」を大公開! ぜひ参考にしていただき、今までと違うお雑煮を味わってみてください。
「ばあばが作る海老の雑煮」(富山県)

富山県で旅館を営んでいた義母の実家では、薄口しょうゆと砂糖で煮た頭付きの海老を入れたお雑煮がお正月のごちそう。海老の煮汁をかえしに使い、昆布とカツオの出汁で割って作る“汁”が主役のお雑煮です。
繊細な口当たりでありながら、海老の旨みと甘みがギュッと凝縮された贅沢な味わい。爽やかな柚子の皮をたっぷり入れると最高です。これを食べないと一年が始まりません!(ライター・亀井亜衣子)
材料(4人分)
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・昆布とカツオの出汁……800ml
・鶏もも肉……80g
・塩……適量
・餅……好きなだけ
・柚子・三つ葉……好みの量
A
・有頭海老(赤海老など)……4尾
・薄口しょうゆ・みりん・酒……各1カップ
・砂糖……適量(甘めに煮るため多めに入れる)
作り方
1.昆布とカツオで出汁を取っておく
2.別の鍋にAの材料を入れ、海老に火を通す(アクを取りつつ、沸騰させないように煮るときれいな仕上がりになる)
3.1の中に小さくカットした鶏もも肉を入れて煮る。肉に火が通ったら、お餅を入れて温めておく
4.全ての具材に火が通ったら、お椀に出汁と海老の煮汁を合わせ、具材と柚子、三つ葉を盛り付けたら完成。※濃い味派なら煮汁を多めに、薄味派なら少なめに調整しましょう
元旦と2日目で変わる! 元旦の「小豆雑煮」(島根県出雲)

島根県では、なんと元旦と2日目以降で食べるお雑煮が異なります。元旦は縁起のいい小豆を使った「小豆雑煮」。出雲では神在祭にこの「小豆雑煮」をふるまった由来があり、お正月にも食べる風習になったともいわれています。ひとつのさやから豆がたくさん採れる小豆は、子孫繁栄や、出雲弁で「一年間まめなように(元気なように)」との願いも込められています。