『リバーズ・エッジ』二階堂ふみのヌードは「必然」と行定監督
『リバーズ・エッジ』二階堂ふみのヌードは「必然」と行定監督
   二階堂ふみの鮮烈な初ヌードが大きな話題となった青春映画『リバーズ・エッジ』(公開中)。行定勲監督は『世界の中心で、愛をさけぶ』など様々なヒット作で知られる、日本を代表する映画監督の一人だ。   […]

 

 二階堂ふみの鮮烈な初ヌードが大きな話題となった青春映画『リバーズ・エッジ』(公開中)。行定勲監督は『世界の中心で、愛をさけぶ』など様々なヒット作で知られる、日本を代表する映画監督の一人だ。

 

 これまでも長澤まさみ、麻生久美子、竹内結子、沢尻エリカ、有村架純など、多数の人気女優を撮ってきた。『リバーズ・エッジ』における二階堂ふみのヌードは、「彼女なりの覚悟ゆえの必然」と行定監督は語る。

 

「確かに彼女は僕の作品で初めて脱いだのですが、あの映画はあくまでも彼女自身の企画だったのです。彼女が岡崎京子の原作に惚れ込み、『監督をしてくださいませんか』と僕に声をかけてくれました。

 

 この作品では、彼女は単に女優であるというより、クリエイターでもありました。自分が本当にやりたい企画なので、原作同様の濡れ場をしっかり演じきるという覚悟があったのだと思います」

 

 二階堂の体当たり演技は、「この時期にしかできないチャレンジだった」とも言う。

 

「高校生が主人公ですが、彼女が高校生を演じるには年齢的に限界にきていました。最後のチャンスなので、後悔のない作品にしたいという気持ちが強かったのでしょう」

 

 企画実現のため、二階堂自身が奔走した部分も多かった。

 

「彼女はCMの仕事もあるので、本来ならヌードやベッドシーンは御法度だったと思います。それを、自分でしっかりと事務所と交渉して成立させた。そういったクリエイティブに対する彼女の姿勢は、演技だけでなく、今後高く評価されると思います」

 

『リバーズ・エッジ』だけではない。有村架純が濡れ場に挑んだ『ナラタージュ』も含め、行定監督は「濡れ場から逃げない」監督でもある。

 

「脚本にある性描写を監督としてカットすることはできるんですが、しっかり撮ったほうが、やっぱり美しく生々しくなる。そこで恥じらいが見えたのか、大胆さがあったのか、カットしないで描けば、その女性の実像がより伝わります。それを描かずに割愛してしまうと、『女優が逃げた』と思われる。それが女優さんに悪いと思ってしまうんです」

 

 熊本出身の行定監督は、人気女優を大胆に起用したメジャー作品を撮りつつ、並行して『くまもと復興映画祭』で極めて小規模な作品を発表し続けている。

 

 4月6日から開催される『くまもと復興映画祭2018』では、熊本地震の当日を描いた『いっちょんすかん』を発表する。これは、熊本を舞台に高良健吾が主演する『うつくしいひと』シリーズのスピンオフとなる作品だ。

 

「最初の『うつくしいひと』を、熊本の『菊池映画祭』でお披露目した直後に熊本地震が起きたんです。地震で、作品に映っている美しい風景の7割は崩壊してしまいました。何かしたいと、この作品を全国200カ所でチャリティ上映し、義援金を募りました」

 

 行定監督は、東京で活動しながら、被災地で次作の撮影に取り組んだ。震災後、傷ついた熊本を舞台にした『うつくしいひと サバ?』が完成。『くまもと復興映画祭2017』で公開された。

 

「この2本の作品で、奇しくも震災前と震災後の熊本の姿を撮りました。このような経験は初めてでしたね。作品に触れて美しい熊本を思い出したり、復興中の熊本を忘れないようにする。映画には記憶する役割があると実感しました」
 

「いっちょんすかん」は熊本弁で「すごい嫌い」という意味だが、真逆の愛情表現も含まれているという。
「震災当日に、恋人や友達の大切さを知るという物語です」

 

 主演の高良健吾も熊本出身で、20年後の完全な復興まで、作品を一緒に撮り続ける決意だという。この『うつくしいひと』シリーズは、行定監督のライフワークとなるかもしれない。

 

行定勲
ゆきさだいさお 1968年生まれ 映画監督。『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004)がメガヒット。最新作に『リバーズ・エッジ』(2017)、『いっちょんすかん』(2018)がある

 

※『くまもと復興映画祭2018』は4月6日〜8日開催、詳細はhttps://www.fukkoueigasai.jp/

 

『いっちょんすかん』(c) 2018 SSTF

(更新日:2018年4月6日)

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