
マクドナルドが植物代替肉のハンバーガーを来年販売予定 image by:proveg.inter
去年の秋、代替肉製造・販売を手がける米企業「ビヨンド・ミート」と提携し、カナダの一部の州で植物原料のハンバーガーをテスト販売したマクドナルド。
ついにこのほど、本格的に100%植物由来の代替肉を使用した「マックプラント」というベジバーガーが、来年販売される予定であることが発表された。
同日ビヨンド・ミート側は、マクドナルドが市場に投入する植物由来のパティを同社と協業して開発したことを明らかにしたが、マクドナルドはビヨンド・ミートとの提携の継続は言及せず、明確な供給元の発言を控えた。『CNBC』などが伝えている。
McPlant
マクドナルドが代替肉を使用した「マックプラント」販売へ
近年のファストフード業界は人工肉・代替肉の需要が増加している。
去年は、バーガーキングがパティに植物由来の代替肉を使い「インポッシブル・ワッパー」を販売開始した他、KFCもビヨンド・ミートと協業して、植物由来の代替肉でフライドチキン「ビヨンド・フライドチキン」を一部の店舗でテスト販売し注目を浴びた。
マクドナルドも、これに負けじと去年9月、カナダのオンタリオ州で植物ベースのバーガー「P.L.T(プラント・レタス・トマト)」をテスト販売。
この時は、マクドナルドは大手企業ビヨンド・ミートとタッグを組んだことを公言しており、発表後は同社の株価が上昇したことも報告されていた。しかし、このテスト販売は早々に打ち切られ、以降ベジバーガーの販売については詳細が明らかにされていなかった。
今年11月9日、ついにマクドナルドは「マックプラント」という100%植物由来の代替肉を使用したベジバーガーを、来年一部の市場で販売することを発表した。
この発表を受けて同日に取材を受けたビヨンド・ミート側は、マックプラントの一環として市場投入用の植物由来のパティを、マクドナルド社と協業して開発したことを明らかにした。
しかし、引き続き協業が継続されているかについては触れず、マクドナルド側も新たな代替肉シリーズについては「マクドナルドによって、マクドナルドのためだけに作られる」と述べただけに留まり、ビヨンド・ミートとの提携についての発言は控えている。
今後の消費者の需要により販売する国を特定
マクドナルドの国際会長イアン・ホーデン氏は、国際的なマクドナルド市場は、肉を使用しないハンバーガーでより多くの成功を収めていると述べ、今後どの国の市場にベジバーガーとその他の代替肉メニューを投入するかは、消費者の重要によって決定されると発表した。
現在では、肉の代替品を提供するファストフードチェーン店は、バーガーキングやKFCなど大手に限っておらず、サブウェイやデルタコ、リトルシーザーズ・ピザなど多くのファストフードが代替肉・人工肉を提供している。
今後も、各企業の激しい利益競争が予想されるが、今の段階では、マクドナルドはマックプラントのハンバーガーのほか、チキンバーガーや朝食のサンドイッチ、ソーセージなどをメニュー展開していく予定だということだ。
written by Scarlet / edited by parumo
追記(2020/11/14):トップ画像を変更して再送します。