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東京03、観客半分でライブ再開「舞台でのコントがいちばん好き」

SmartFLASH

左から豊本、飯塚、角田

 

「自粛期間中、1カ月くらい仕事がなかったんです。単独ライブも、すべて中止になりましたし。あまりにも暇だったので、どこに発表する予定もないまま『リモートコント』というテーマで、ネタを書いたんです」

 

 そう語るのは、東京03のリーダーにして、コント台本を担当する飯塚悟志(47)。

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 新型コロナウイルス感染防止のための自粛要請で、劇場でライブをする機会を失った彼らは、5月に公式YouTubeチャンネル『東京03第2チャンネル』にて、リモート単独公演「隔たってるね。」を公開。配信するやいなや、「芸人がコロナ禍で、その場しのぎで始めた動画配信とは段違いの完成度」と話題になった。

 

 72分にも及ぶ“公演”に東京03の3人は、各自宅からリモートで出演。一見すると、ただのリモート飲み会のように見える動画だが、これが次第に作り込まれた「コント」であることがわかってくる。

 

 自作のテロップやイラスト、角田晃広(46)が作曲したオリジナル曲の生演奏などで、ひとつのコント公演として成立させ、コロナ禍でなければ生まれなかった、「新しいコント」の姿を見せた。

 

飯塚「若手のリモートコントも見たのですが、『普通のコントをリモートでしているだけ』という人が多かった。リモートという設定を最大限に生かしつつ、自由な発想で、誰ともかぶらないネタを考えました。

 

 どんなネタでも、誰かがやっていたり、昔の自分たちがやっていたりするのですが、まっさらな『新しいもの』ができたと自負しています」

 

 このリモートコントを、メンバーの角田と豊本明長(45)は、どのように受け止めたのだろうか。

 

豊本「普通にネタ動画を上げると想像していたのですが、『生配信の単独ライブをリモートでやる』と聞いて、本当に驚きました」

 

角田「3人がいっさい会わないまま、打ち合わせからネタ合わせまで、すべてリモートでおこない、そのまま、それぞれ自宅で本番をやりました。本番に臨むときにスイッチをどのように入れるのか、想像もつかなかったですね。始まる前は、本当にド緊張しましたし、高揚感もすごかった」

 

 通常の舞台では、「その日の観客の反応によって、コント内のセリフの長さから間までを微調整することもある」(飯塚)というが、観客の反応が見えないリモート公演では、どのような工夫をしたのだろうか。

 

飯塚「リモート飲み会の経験はあったので、『その枠からは、はみ出さない』という制限をつけてコント台本を作りました。作家、音楽、映像オペレーターなど6人のスタッフとともに、実際の舞台と同じように通しリハーサルをしたので、かかった手間という意味では、単独公演とまったく同じでしたね。

 

 リアルタイムでの観客の反応は、画面のコメント欄で見るしかなかったのですが、東京03結成当時に単独ライブの準備をしていたころのような高揚感がありました。配信後は、すぐにいろいろな芸人さんから、『おもしろかった』『斬新だった』と連絡をいただけました」

 

角田「Zoomで3人が同時に話すと声が聞こえない場合が多いので、そういう配信ならではの部分も配慮して、ネタ合わせを進めていきました」

 

東京03のリモート単独公演「隔たってるね。」

 

 リモート単独公演後、3人が再会したのは、7月に入ってからだった。そのときからコントをする際の「3人の距離」に、変化が起きたという。

 

飯塚「作り方、演じ方には大きな変化はなかったのですが、『ソーシャルディスタンス』を意識して、動きを考えるようになりました。

 

 コントをするときに人との距離があまり近すぎても、観ている人に不安を与える。必要以上にくっつきすぎないということは意識しました。ネタの中で、誰かがハケようとするのを止めるとき、肩に触れずに手を広げて止めるなど、動きに変化が出ました」

 

角田「それでも、練習中に熱が入り興奮してくると、距離が近くなっちゃうんです」

 

豊本「距離を保ちながらハケようとすると、止める人も手を広げて同じ歩幅で下がる。段取りっぽい動きが多くなってしまい、難しかったですね」

 

飯塚「『距離をとったから、おもしろくなった』とか、新たな発見は正直なかったです。でも、再会して『やっぱり角田さんも豊本さんも、おもしろいなあ』と再認識しました。3人で一緒にコントをやるのが、いちばん楽しいですね」

 

 9月、万全の新型コロナウイルス感染予防対策を取り、東京03は単独公演『ヤな塩梅』に臨んだ。

 

飯塚「お客さんの数を半分に減らしたのですが、熱量がまったく同じだったのが、ありがたかったですね」

 

角田「お客さんが少ないので、笑い声とかは低い想定をしていたのですが、すごい受けてくれた。ノれましたね」

 

豊本「皆さんマスクをしていたのに、大きな笑い声が聞こえて嬉しかったですね」

 

飯塚「東京と大阪の単独公演のコント7本は、すべて新ネタ。単独公演は、自分たちの冠番組ぐらいの気持ちで毎年、新作コントのみで勝負しています」

 

 最近はソロ活動も充実している3人。そのなかでもドラマ『半沢直樹』(TBS系)での角田の熱演は、大きな話題となった。

 

飯塚「角田さんは、トリオを結成する前から、『この人は役者さんとして大成する』と思っていました。世間に認められるまで、なかなか時間がかかりましたね。

 

“『半沢直樹』での角田の演技が評判”というニュース記事を読んだときには、本当に嬉しくて涙が出ました。これで僕の役目は終わった、と……」

 

 飯塚自身は、10月20日スタートの連続ドラマ『この恋あたためますか』(TBS系)に出演。「ヒロインを温かく見守るコンビニ店長」役を演じる。

 

豊本「これだけ四六時中お笑いのことを考えていて、100%お笑いのために力を注いでる飯塚さんが、ドラマではどのように見えるのか、単純に楽しみなんです」

 

角田「飯塚さんは、自然体でうまい人。コントでも、笑いの前の自然な演技がいいんです。僕の中では、『とうとう飯塚さんに、大きなドラマの仕事が来たか』という感じ。

 

 ただ、コントのように主演の森七菜さんを叩かないよう、気をつけてほしい。いつものノリで、『バシッ』といっちゃいそうですから。以前、企画で堺雅人さんとコントをやったとき、堺さんの頭を叩いちゃった“前科”があるんですよ(笑)」

 

「コント中の叫び声などにも、こだわる。お客さんの反応に合わせて、同じセリフでも語尾の長さまで、飯塚さんはこだわるんです」(角田)

 

 ドラマ出演が続く飯塚と角田の2人だが、「じつは、豊本こそが一番の芸達者」と揃って評する。

 

飯塚「僕らのコントの中で、豊本さんはオールラウンドプレーヤー。基本、僕や角田さんは同じような役どころ、ベースの人間性から、はみ出ない枠の役を演じています。それ以外の役は、すべて豊本さんが担ってくれているんですよ」

 

角田「なんか控えめにしてますが、じつはドラマに出演したのも、(3人のなかで)豊本さんが最初ですし」

 

豊本「東京03という場を常に守りつつ、またドラマなどのお話があれば、僕も出させていただきたいですね」

 

 豊本が言うように、3人は東京03という場を大切にし、「おもしろいコントを作り続ける」ことに、こだわりがある。

 

飯塚「各々にバラエティやドラマの仕事があっても、僕らは3人とも『舞台でコントをすること』が、いちばん好きなんです。そんなグループ、あまりないですよね」

 

角田「役者の仕事も、東京03あってのもの。東京03のコントの僕のイメージのままで、撮影に呼んでいただけているのが嬉しいですね。東京03のコントを、観ていただいているということですから」

 

豊本「僕らの年齢に合ったコントを飯塚さんが書いて、3人で単独ライブに臨む。これからも飯塚さんの書いたコントをずっと読みたいし、演じ続けていきたい」

 

 キャリアを重ねても、彼らは、まだまだコントに対して貪欲だ。

 

飯塚「とにかく、新ネタをやり続けたい。メンバーが45歳とか47歳という年齢になっても、バリバリ新ネタを作ってやっている。そんな芸人って、僕らのほかにはいないと思うので、常にその先駆者でありたいですね」

 

角田「若手に交じって、小道具が椅子ひとつだけでも、おもしろいコントをできるような存在でありたい。これ、飯塚さんの言葉ですが、カッコいいと思って使ってます(笑)」

 

豊本「これから長く続けるには、3人とも健康じゃなきゃいけないし、それも意識しつつ、続けていきたいです」

 

“東京03自身”がライバルだ。

 

飯塚「年齢を重ね、等身大のまま、コントの中で誰もやっていないことを発明し続けたい。東京03というトリオが過去にいたとして、それとかぶらない新しいことを、毎年やり続ける。それぐらいの覚悟で、コントに取り組んでます」

 

とうきょうぜろさん
飯塚悟志(いいづかさとし)、豊本明長(とよもとあきなが)、角田晃広(かくたあきひろ)によるトリオ。2003年、飯塚と豊本のコンビに角田が加わり、「東京03」として活動開始。作り込まれた長尺のシチュエーションコントで人気を集めている。単独公演『ヤな塩梅』が大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて11月12日~15日にて開催予定。最新情報は公式サイトをチェック

 

写真・福田ヨシツグ
ヘアメイク・山田友美

 

※単独公演『ヤな塩梅』のアーカイブ配信チケットが発売中です

 

(週刊FLASH 2020年10月20日号)

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