「美容に興味を持ったのは小学校低学年の頃です。最初は制服や帽子に憧れて、国際線の客室乗務員になりたかったの。ところが、姉たちから『男だから着られないわよ』と言われてしまって。そんな時、母が営んでいた美容室で、髪をセットされ、鏡の前でうれしそうな表情を浮かべる女性をみて、この世界なら水が合うと思ったんです」
美容の世界に導いてくれた母の働く姿について、IKKOは、西日本新聞(2012年12月8日付)での姉・友井ルミさんとの対談でこう明かす。
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「仕事の合間に慌ただしく卵かけご飯を流し込んでいた母の背中は忘れられないね」
姉のルミさんも、母親について「子どものころ、働いている母親はまだ少なくて。授業参観に来てもらえないのは寂しかったけれど、生き生きと仕事をしている母が誇りでした」と振り返る。
IKKOは専門学校を卒業後、横浜元町の高級美容室で8年間修行し、30歳で独立。ヘアメークとして活躍中の41歳のときに、情報番組『ジャスト』(TBS系)の密着取材を受け、テレビデビューを果たした。
番組では「(母に)いつも言われるのは『横着になっちゃダメ』」と語ったIKKO。テレビや美容の世界で活躍するプロ意識を支えているのは、母の言葉と生き方だ。