人気の漫画や小説が映画化される……そんなニュース、よく聞きますよね。熱心なファンは公開前から「キャストはどうなる?」「原作の世界観を表現できるの?」と話題にすることもしばしば。今回はそんな声のなか、原作を忠実に再現するどころか、作品の良さを最大限に引き上げてくれた作品をご紹介します。
阿部寛が現代の日本にタイムスリップ! お風呂ブームを巻き起こした「テルマエ・ロマエ」

出演:阿部寛、上戸彩、北村一輝、竹内力
「マンガ大賞2010」や「第14回手塚治虫文化賞短編賞」を受賞した、ヤマザキマリの大人気コミックが映画化! タイトルの「テルマエ・ロマエ」は、ラテン語でローマの浴場という意味なのだとか。
本作は、古代ローマ帝国で浴場設計士をしているルシウス(阿部寛)が現代の日本の銭湯にタイムスリップし、お風呂文化を学ぶというストーリー。ルシウスの心の声が面白く、銭湯でくつろぐ日本人を見て「平たい顔族」と表現するなど、ユーモアのあるセリフにも注目!
ルシウスは古代ローマと日本を行き来しながら、古代ローマで日本の斬新な浴場を作り上げます。映画ではオリジナルのヒロイン・真実(上戸彩)が登場しますが、なんと真実もタイムスリップしてしまう……!?
埼玉県民にはそこらへんの草を食わせておけ! 衝撃の自虐作品「翔んで埼玉」

出演:二階堂ふみ、GACKT、伊勢谷友介
埼玉県を自虐的に描いたギャグ漫画が、二階堂ふみとGACKTのダブル主演で実写映画化! しかも二階堂ふみが男装をし、GACKTが高校生を演じるという、かなり思い切ったキャスティング!
舞台は、埼玉県民が差別される架空の世界。ある日、東京のトップ高校で生徒会長を務める壇ノ浦百美(二階堂ふみ)は、アメリカ帰りの転入生・麻実麗(GACKT)と出会い、次第に恋心を抱くように。ところが百美は、麻美が埼玉県出身という事実を知ってしまった……!
地域のプライドのぶつかり合いをコメディ化するとこんなに面白いのかと、つい見入ってしまう面白さ。そして、自虐の中に埼玉愛があふれていることも感じ取れて、コメディとして終始笑いながら鑑賞できます。
バカ正直な戸田恵梨香×天才詐欺師の松田翔太が騙し合いのゲームに挑戦「LIAR GAME The Final Stage」

出演:松田翔太、戸田恵梨香
人気コミックが原作のTVドラマ「ライアーゲーム」の劇場版。女子大生の直(戸田恵梨香)は、謎の組織が主催する騙し合いのゲームに巻き込まれ、天才詐欺師・秋山(松田翔太)の力を借りて、優勝賞金50億円がかかった「エデンの園ゲーム」に挑むことに。
ゲームのルールは、3色のリンゴを投票して、多数決で賞金を決めるというもの。全員が赤いリンゴを選べばひとり1億がもらえるけど、誰かが金や銀のリンゴに投票すると、赤を選んだ人はマイナス1億に。さらに、金・銀への投票がひとりだけだった場合、2億のボーナスを獲得!
全員が赤いリンゴを選び続ければ、みんなが得できる仕組み。でも、やっぱりお金が絡むとつい欲が出てしまうもの。投票を13回くり返すというのだから、裏切者が出てしまった場合、とんでもなく精神がすり減ってしまう……。 あなたは、参加者の中に潜む裏切者を見抜けるでしょうか?
タイトルの意味がわかると涙が止まらない……「君の膵臓をたべたい」

出演:浜辺美波、北村匠海、北川景子、小栗旬
ベストセラー小説を実写映画化。タイトルの「君の膵臓をたべたい」だけを切り取ると、ホラー映画なのかと思ってしまう人もいるはず。でもこの作品は、教師になった“僕”が高校時代の思い出を蘇らせていく青春ドラマなんです。
高校時代の“僕”は、クラスメイトの山内桜良が膵臓の病気を抱えていることを知り、一緒に過ごすようになります。ところが、元気でよく笑い、眩いまでに懸命に生きる彼女の人生に終わりがやってきます。
映画では、原作にはない12年後の現在の姿も描かれていて、過去と現在を交錯しながらストーリーが紡がれます。そして12年の時を越え、桜良が伝えたかった本当の思いを知ることに……。とにかく泣いて、落ち着いたと思ったらまた泣いて、悲しみの中に温かい余韻が残る素晴らしい作品。
フレッシュな浜辺美波と北村匠海の演技にも注目です!
実写映画だからこそ、登場人物の感情の変化や、リアルで壮大な風景描写が実現。原作もいいけど、映画も素晴らしい。原作ファンも大満足の作品を、ぜひ鑑賞してみてください。