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隠れた主役候補、ヤクルトのドラフト2位右腕・大下佑馬

週刊ベースボールONLINE


指揮官も先発ローテ候補として期待している


「先にプロに入っているので、追いつきたい」。ヤクルトのドラフト2位右腕、大下佑馬がはっきりとターゲットとして名前を挙げた投手は、DeNAの山崎康晃、そして広島の薮田和樹だった。亜大時代の同級生である。

4年時にエースとなった山崎は東都リーグ通算15勝。プロ3年目の今季はクローザーとしてセ・リーグ3位、そして日本シリーズ進出に貢献した。大学時代は故障がちでリーグ戦わずか1勝に終わった薮田。今季は先発として15勝3敗という好成績でセ・リーグの勝率第一位投手のタイトルを手にしている。

 一方の大下は大学時代、1年秋に早くもリーグ戦初登板を果たしたものの、その後はなかなか登板機会を得ることができなかった。4年秋にようやく6試合に登板したが、通算成績は10試合で1勝1敗、防御率0.79。ただし、それがそのまま投手としての評価につながるわけではない。山崎の2学年上には東浜巨(現ソフトバンク)、1学年上には九里亜蓮(現広島)がいた。まさに大学球界の投手王国。チーム内の競争に勝ち、神宮のマウンドに上がるのも至難の業なのだ。その中でもまれた大下は、社会人の三菱重工広島に進んでから秘めた才能を開花させた。

 今年11月の社会人日本選手権、その1回戦でJR東日本と対戦。オリックスのドラフト1位左腕、田嶋大樹に投げ勝って注目を集めた。前評判の高かった“格上”に対して反骨心を示した一戦となった。

チーム編成のトップとして大下を見続けてきたヤクルトの小川淳司監督は「ハードルを上げ過ぎないようにしたいけど、開幕ローテーションは大前提」と期待する。担当の岡林洋一スカウトも「完成度の高い即戦力右腕。最速150キロのストレートはキレ味抜群」と期待する。ヤクルトの先発陣は層が厚いわけではない。そこに割って入ることができれば、予想を上回る快進撃も期待できそう。「フォークリフトの運転が得意」というユニークな右腕が、今季最下位に沈んだスワローズの救世主となるかもしれない。

文=富田 庸 写真=矢野寿明

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