「昨日、あんなに元気だったのに今日の昼に急変して。『逝くのは俺が先だな』なんて言っていたんですが……。人生ってあっけないな。いい奥さんでしたよ」
12月8日夜、帰宅した野村克也氏(82)は、気丈にこう語った。
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この日、ノムさんの妻、“サッチー”こと沙知代さん(享年85)が虚血性心不全で亡くなった。彼女の宿敵だった “ミッチー” 浅香光代(89)は、最後に会ったときのことを振り返る。
「2、3年前、新幹線のホームにいたら、反対側のホームから手を振っている沙知代さんがいた。昔のことを忘れて、私も手を振り返しちゃった。そのときは、言葉は交わせなかったけど……また会おうねって声をかけたいと思ったよ」
1999年から、裁判に発展したほどの激しいバトルを繰り広げた2人。だがそれ以前には、サッチーがミッチーの家で自宅のようにくつろいでいたこともある。仲がよかった時期もあったのだ。