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絶対にめげないヒロインに釘付け! 8月の「誰かに教えたくなるシネマ」

キネマ旬報WEB

 

毎月リリースされる未公開、単館系作品の中から、「観たら必ず誰かに教えたくなる」作品を厳選してご紹介。劇場で見逃した作品や隠れた名作が多く並ぶレンタル店だからこそ出会える良作、小規模公開でありながら傑作といった、様々な掘り出し映画との出会いを映画専門家レビューと共に提供します!

 

絶対にめげないヒロインに拍手

映画『新喜劇王

ツインより8月5日リリース

(C) 2019 The Star Overseas Limited All Rights Reserved.

映画『新喜劇王あらすじ

映画スターを目指すも、一向に芽が出ないモン。そんな彼女に、落ち目のスター俳優マーが主演する大作に出られるチャンスが。傍若無人に振る舞う彼と夢を叶えようと前進するモン、ふたりの人生が思わぬ形で交錯し……。

 

映画『新喜劇王』映画専門家レビュー

チャウ・シンチーが99年製作の主演ヒット作を、自ら監督してリメイク。万年エキストラの女優の姿を通して映画業界の光と影が描かれるわけですが、美容注射を打ったらゴリラ鼻になってしまったり、傍若無人な元スターに頭をボコられたりと、彼女に降りかかる試練が辛すぎる! しかし、濃厚ギャグと濃密キャラが入り乱れるシンチーならではのタッチが活きてガハハと笑ってツルッとイケてしまいます。それでいて、夢を抱くこと、信念を貫くことの尊さもしっかり訴えているので思わず最後はウルルン!

 

束の間の楽園、僕らのダンスタイム

映画『スウィング・キッズ

クロックワークスより8月5日リリース

(C)2018 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & ANNAPURNA FILMS. All Rights Reserved.

映画『スウィング・キッズ』あらすじ

1951 年朝鮮戦争。当時最大規模の巨済(コジェ)捕虜収容所では、収容所のイメージ戦略のため、捕虜たちによるダンスチーム結成プロジェクトが計画される。一番のトラブルメーカーであるロ・ギスを中心に練習が始まり……。

 

映画『スウィング・キッズ』映画専門家レビュー

EXOのD.O.が収容所のボス的捕虜を好演し、所長の企みとは知らずにタップダンスの沼へとハマっていく様を見事なまでに体現。「サニー 永遠の仲間たち」のカン・ヒョンチョル監督が、多彩な名曲を駆使して魅せる音楽群集劇。元ブロードウェイダンサーの下士官を迎えた、個性豊かな仲間と魅せるタップダンスの見せ場の連続には心が躍る。計画が露呈するクライマックスで天国から地獄とはこのことか、というトラウマ級の惨状を目にすると、ダンスに熱中した彼らの青春の儚さが募っていくばかりだ。

 

美少女が怪物たちをフルボッコ

映画『ストレンジ・シスターズ

マクザムより8月5日リリース

(C)2019 SAHAMONGKOLFILM INTERNATIONAL CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

 映画『ストレンジ・シスターズ』あらすじ

従姉妹同士だが姉妹同然に育ったウィーナーとモーラー。16歳になったモーラーだが、それを機に彼女の周囲で怪現象が続発し、怪物ガスーが姉妹に近づく。この事態の到来に備えていたウィーナーは戦いに臨んでいくが……。

 

映画『ストレンジ・シスターズ』映画専門家レビュー

マッハ!!!!!!!!」「チョコレート・ファイター」のプラッチャヤー・ピンゲーオ監督が放つ最新作。姉妹のように育てられた従姉妹同士の少女たちが恐ろしい怪物ガスーの群れと対峙するホラーなわけですが、そこはピンゲーオ監督だけに超絶アクションが繰り出されまくり! VANSのスニーカーに穴開きタイトジーンズという今時のティーン全開な格好で、剣をブンブン振り回し、弓をビュンビュン放ち、呪術をビシバシ決めるヒロインのギャップに萌え。首から下がヤバいことになっているガスーの造形も必見です!

 

 

セーターの編み目に詰まった愛

映画his

ハピネットより8月5日リリース

(C)2020 映画「his」製作委員会

映画『his』あらすじ

一度は愛に発展したものの、お互いの未来を心配して別れた迅と渚。田舎で孤独な生活を送る迅の前に、娘の空を連れて8 年ぶりに渚が現れる。居候させて欲しいという渚に戸惑いながらも、3 人は同居生活を始める。

 

映画『his』映画専門家レビュー

岐阜・白川町の美しい景色の中で、静かに再燃するふたりの人間の愛の物語。渚への気持ちと自分がゲイであることを隠すことに疲れ、逃れるようにして田舎に身を隠した迅と、女性と結婚して娘をもうけたが迅を忘れられない渚。娘の親権問題や、女性の社会での在り方など、人間の尊厳が問われていく様にはヒリヒリするが、3人のほのぼのとした生活には温もりを感じる。ふたりの運命を表したセーターの使い方も良い。大衆の前で自分を曝け出した迅にかけたおばちゃんの一言が、すべてを優しく包み込む。

 

タイトルほど甘くはない物語

映画『ファンシー

バップより8月5日リリース

(C)2019「ファンシー」製作委員会

映画『ファンシー』あらすじ

とある地方の寂れた温泉街に暮らす、昼間は郵便配達をする彫師の明。町外れの自称ペンギンの詩人に、ファンレターを配達してはサボる毎日だったが、詩人の妻になりたいという女が現れたことで、その日常に変化が起きる。

 

映画『ファンシー』映画専門家レビュー

ペンギンを自称する詩人の存在をどう見るかに戸惑うが、粛々と物語は進む。演じる窪田正孝の少し人間離れした風貌と相俟った存在の違和感と、対照的に描かれる寂れた温泉街のヤクザの抗争といった血なまぐさい話とのギャップが生み出す、独特の雰囲気が妙に心地よい。登場人物はペンギンを始め、彫師の郵便配達(永瀬正敏が最高)、ヤクザなのにサラリーマンの中間管理職的な悲哀を味わう男や、うぶな箱入り娘と見えて欲求不満を募らせる女など、人間の複雑さを散りばめた不思議な物語。

 

最後の大勝負で老人が得た真実

映画『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像

ニューセレクトより8月5日リリース

(C) Mamocita 2018

映画『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』あらすじ

ヘルシンキで小さな美術店を営むオラヴィ。自身も老い、客足も遠のいた店を閉めることを考える中、あるオークションの下見会で1枚の肖像画に目を奪われる。2日後のオークションに向け作者不明の作品の調査を始めるが……。

 

映画『ラスト・ティール 美術商と名前を失くした肖像』映画専門家レビュー

絵画を題材にしただけあって映像の素晴らしさが目を引く本作。引いた映像の多くから、主人公の老美術商の寂寥感がひしひしと伝わってくる。時代に完全に取り残された頑固な老人とその孫との肖像画の調査と、最後の大勝負に打って出たオークションの行方といったサスペンス要素と同時に、老人とひとり娘、その息子の絡まってしまった親子関係の行方という、並行するドラマ要素も見応え十分。名画を得ようとする中で老人が最後に得たもの、また与えたものにじんわり感動させられる良作です。

 

■前回の誰シネはこちらから

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