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4カ月ぶりの本場所の見どころは?新大関朝乃山と世代間抗争の楽しみ。

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7月場所を目指し、所属する高砂部屋でのぶつかり稽古で汗を流す朝乃山。 (photograph by Kyodo News)

 相撲ファン待望の本場所が4カ月ぶりに幕を開けようとしている。当初は無観客での開催を目指していた7月場所は今年1月場所以来、半年ぶりに観客を入れて実施されることとなった。

 ただし、1日の動員上限は通常の4分の1にあたる約2500人とし、4人マスは1名ずつで利用するなど客席は十分に間隔を空け、入場客はマスク着用、声援自粛、飲酒禁止など新型コロナウイルス感染予防策が徹底される。

 力士に対しても支度部屋では準備運動時も含め常にマスク着用、風呂は使用せずシャワーのみといった万全の対策が取られる。

 過去に例を見ない試みに最初は戸惑うかもしれないが、それよりも3月場所で観客が全くいない土俵を経験しているだけにかなり人数が制限されるとはいえ観客の目の前で相撲が取れる喜びは格別であろう。

外出自粛、ぶつかり稽古禁止、出稽古禁止。

「1人でもお客さんが入ってくれると僕らもうれしい。春場所は無観客で寂しかったので。改めてお客さんの声援が一番大事」と新大関朝乃山もしみじみと語る。

 このコロナ禍で力士たちは外出自粛を余儀なくされ、5月場所は中止となった。

 稽古場では濃厚接触を避けるため、申し合いやぶつかり稽古はしばらく禁止せざるを得ず、当初は四股や摺り足といった基礎運動に終始した。6月中旬ごろから各部屋の師匠の判断により徐々に通常の稽古に戻っていったが、禁止されていた出稽古は解禁とはならずそのまま場所を迎えることになった。

 大関デビューに1場所“待った”がかかったうえ、難しい調整を強いられた形となった朝乃山だが「不安はない。大丈夫。早く本場所で相撲を取りたい」と仕上がりは順調のようで気力も充実。「大関になって終わりじゃない。もう1つ上の番付がある」と早くもさらに上を見据えている。

一気に横綱へ駆け上がって欲しいが……。

 昨年5月場所、平幕で初優勝して以来、右を差して前に出ながら左上手も取って積極的に攻め立てる得意の右四つの相撲は場所を追うごとに磨きがかかり、9月場所から10勝以上の勝ち星を継続中。

 勢いにも乗っている新大関には北の湖や千代の富士、朝青龍が関脇から一気に横綱へ駆け上がったことの再来を期待したいが、そこには横綱白鵬という大きな壁が立ちはだかる。

 これまでの対戦成績は白鵬の3戦3勝。

 前回の3月場所は右を差した白鵬が一気の出足で圧倒。朝乃山にとっては完敗と言える内容でなすすべがなかった。

 右の相四つだけに先に左上手を取る展開に持ち込みたいところだ。

御嶽海、正代という両関脇の活躍に期待。

 ところで、角界は世代交代が叫ばれて久しいが土俵はいまだ35歳の白鵬が第一人者に君臨しているのが現状だ。朝乃山の大関昇進を他の若手力士は1つの契機としなければならない。

 17場所連続で三役を維持し、その間に2度も賜盃を抱いて長らく大関候補と言われてきた御嶽海はあっという間に年下の朝乃山に先を越されてしまったが、関脇に返り咲いた27歳は大関取りの足掛かりとなる2桁勝ち星に意欲的だ。

 御嶽海より1学年上の関脇正代も一時の低迷期を脱し、今年1月場所は最後まで優勝を争って堂々の13勝をマークすると3月場所は横綱白鵬を撃破して8勝と三役で初の勝ち越し。燻っていた大器はようやく覚醒しつつある。

 御嶽海、正代の両関脇が朝乃山に続けば、土俵はさらに活気づく。

4カ月のブランクが有利に働いた力士たちも。

 この4カ月のブランクはベテランやケガを抱える力士にとってはプラスに働いたに違いない。ここ3年は優勝の翌場所は休場というパターンを繰り返す白鵬も古傷のケアや満身創痍の体のオーバーホールにはいい機会だったであろう。

 昨今は休場がちだった34歳の横綱鶴竜も同様だろう。カド番の大関貴景勝も基礎重視に立ち返って体を作り直してきた。

 場所前に出稽古ができないのは誤算だったであろうが、今場所は体調回復に十分努めることができた番付上位の実力者たちを中心に優勝争いは展開されそうだ。そういう意味では平幕下位に集結する栃ノ心、高安、琴奨菊、再入幕の照ノ富士といった4人の元大関も不気味な存在だ。コンディションが戻っていれば優勝戦線に名を連ねる可能性もあるだろう。新入幕の琴勝峰を含め一気に幕内力士が5人に膨れ上がった佐渡ヶ嶽部屋勢も旋風を巻き起こすかもしれない。

 興味の尽きない7月場所は19日に初日を迎える。

text by 荒井太郎
「大相撲PRESS」

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