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70年の木桶が生む天然「甲州やまごみそ」ルーツは戦国時代

女性自身

70年の木桶が生む天然「甲州やまごみそ」ルーツは戦国時代

ていねいな暮らしが見直されている今、日本古来の方法でていねいにつくられた「基本の調味料」を取り入れてみませんか? 大量生産とは違う個性で、いつものおうちごはんがぐっと豊かに格上げされますーー。

 

■山梨県・五味醤油の「甲州やまごみそ」

 

五味醤油がつくる「甲州やまごみそ」は、この地方に昔から根づいている地みそ。米麹と麦麹を合わせて使うという、全国的にみても変わり種のみそだ。蔵を切り盛りする五味洋子さんによると、そのルーツは戦国時代にさかのぼる。

 

「当時、食べものの腐敗を防ぐみそは、携帯食に欠かせない調味料だったようです。でも、甲府はせまい盆地なのでお米の収穫量が少なく、十分な米麹をつくることができなかった。そこで、みその増産を考えた武田信玄が目をつけたのが、麦麹だったといわれています。昔ながらのその味を伝えていきたくて、今も自然の摂理に合わせた伝統的な無添加天然醸造で、みそづくりをしています」(五味さん・以下同)

 

現在使っている木桶は、70年も昔からのもの。

 

「木桶には菌が棲みついていて、その菌がみその風味を醸し出すので、仕込みの桶によって少しずつ風味が変わります。もちろん、その年の気候も影響します。また、発酵を止めていないので、使っている間にも少しずつ色が濃くなったり、風味が増していくのも、天然手づくりみその魅力です」

 

そして、五味醤油は自家製みそのキットも手がけている。

 

「山梨にはもともと“手前みそ”の文化がありましたし、発酵食ブームで、みそを仕込む若い世代も増えてきました。一過性のブームではなく、しっかりとした文化として継承していけるよう、そのお手伝いもできたらと思っています」

 

そんな、みそにまつわるいろはを知っておこう。

 

■麹による分類

 

【米みそ】

大豆に米麹を加えてつくるみそで、全国各地に幅広く分布している。味と色は多種多様で、たとえば白い甘みそは近畿、赤い甘みそは東京、赤い甘口みそは徳島、淡色の辛口みそは北陸など、地域によって特徴がある。

 

【豆みそ】

大豆のみを主原料にしたみそで、大豆を蒸してつぶした玉に種麹をつけてまるごと「豆麹」にし、長時間熟成させる。愛知、三重、岐阜が主産地で、代表的なのが八丁みそ。糖質が少なく、独特な渋みとうまみがある。

 

【麦みそ】

大豆に麦麹を加えてつくるみそで、稲作よりも麦の耕作が盛んだった四国、中国、九州に広く分布している。一般的に塩分がひかえめで、香ばしい香りと、甘みが強いのが特徴。甘口みそと辛口みそがある。

 

新しい生活様式は、「基本の調味料」から始めよう。

 

「女性自身」2020年7月14日号 掲載

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