それでも報われないとしたら、それはまだ、努力とはいえないのではないだろうか」
こちらは、「世界のホームラン王」として名高い王貞治氏の言葉です。
スポーツから学業、仕事に至るまで、「努力」は称賛こそされ、否定されることはありませんでした。今回、取り上げたいのは、そんな「努力」にエクスキューズを叩きつけたタイトルで話題となった中野信子さんの著書『努力不要論』です。
中野さんは、脳科学者で、NHK「英雄たちの選択」のコメンテーターとしてご存じの方も多いのではないでしょうか。
本書で中野さんは、「努力は報われる」は半分本当で、半分嘘であると主張します。
●過剰な努力の危険性
人生、どんなに頑張っても、できることは限られています。
強いられた無理な課題やノルマで心が折れてしまうサラリーマンも少なくありません。だからこそ、昨今、「頑張らない」「無理しない」、そんな生き方が提案されるようになってきました。
「できないのは努力が足りないからだ」と根性論や精神論でもっともらしく説教するのは、どちらかというとブラックな企業の洗脳手法です。人の判断力を奪うには、睡眠時間を奪い、食べ物を与えず、高ストレスな環境を用意すればよく、それだけでほぼ洗脳できてしまうとのことです。
また、過剰な努力の危険性は、その中毒性にあるといいます。始めると途中でやめられなくなるばかりでなく、過剰な努力の対価として倫理的に悪い行いをする傾向が高くなるとのこと。その理由は、無意識な脳のはたらきとして「自分はこれだけ頑張っているのだから許される」という言い訳をしてしまうからです。
●努力はしなくてよい?
では、頑張ること、努力することは、本当に不要なのでしょうか?
不要な努力とは、精神論的で根拠のない過剰性にあります。苦労することが努力することではないことを、まず知っておくべきでしょう。
人間の能力や機能は、何もしないとどんどん衰えていくことから、負荷をかけ続ける必要があります。努力は、無意味な苦労ではなく、意味ある負荷としてその価値を見出すことができます。
人間の能力や限界を客観的に捉え、戦略的に設定された目標にむかう負荷=努力は否定されるものではありません。
中野さんは、「間違った努力」とその弊害を分析しつつ、成果の出る努力に必要なものとして、1:目的を設定する、2:戦略をたてる、3:実行する、という3段階のプロセスを踏むことを説いています。
「石の上にも三年という。しかし、三年を一年で習得する努力を怠ってはならない」
これは、パナソニック創業者である松下幸之助の言葉です。結果や成果につながる、意味のある努力が、計画性に基づくものであることを、偉人のメッセージからもうかがい知ることができます。
<参考文献>
・『努力不要論』(中野信子著、フォレスト出版/2014)
「努力は必ず報われる」のは本当か?
2017年10月13日
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