結局「自転車」はどこを走ればいいのか?
結局「自転車」はどこを走ればいいのか?
自宅から駅までちょっとあるけれどバスに乗るまでではない、あるいは節約のため、健康のためと、自転車を利用する人はたくさんいます。

平成27年に出された国土交通省の「自転車交通」のデータによると、平成25年度の自転車利用者数は約8万台、平成20年度から倍近く増えています。

 長らく愛され続けている自転車ですが、実は道路で肩身がせまい思いをしていることをご存じでしょうか。道路には車道と歩道がありますが、自転車が通る場所があったりなかったり、決められていたりそうではなかったりと、実にあいまいなのです。なぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか。

●車道を走ればいいのか?

 道路交通法では、「自転車は車道を走るのが原則」と定められています。自転車は「軽車両」と位置づけられ、歩行者ではないので、基本的に歩道を走ってはいけません。

 ただ例外として、歩道を走っても良い場合もあります。歩道に「普通自転車歩道通行可」(人のマークと自転車のマーク)の標識がある場合、13歳未満のこども、70歳以上の高齢者など、また工事などで車道がふさがれていたり道幅が狭く車道に出ると危険であると判断される場合は歩道を走ることが認められます。ということで、自転車は、車道では左側を、歩道に行く場合は歩行者優先で車道寄りを走行することになります。

 しかし、インターネット上では、「車道を走っているのに怒られた」という意見もあり、これでは決まりを守っているのに理不尽ではないかと思っている人も多いようです。つまり、自転車は自動車からも歩行者からも邪魔者扱いされているというのが現状です。とはいえ、法律で決められているので、怖いと思う人もいるかもしれませんが、自転車に乗ったら基本的には車道を走りましょう。

 もちろん道路に自転車専用通行帯(自転車レーン)があればよいのですが、新たに作るにもそれ相応のコストがかかります。整備が行き届くにはまだまだ時間がかかりそうです。

●二段階右折の謎

 また、自転車で悩むのが右折の問題です。自転車は車道の左側を走行していますから、右折するときに「二段階右折」をしなければなりません。「二段階右折」とは、交差点の向こうまでまっすぐ進み、向こうの歩道近くまで渡りきってから、右に方向転換して進むことを指します。つまり、常に左、左という走行意識を持っていなければなりません。走るときは車道なのに、右折の際は自動車と同じように曲がれないということですね。こうした点も、自動車のややこしいところです。

●どの信号機を見ればいいのか?

 また、自転車の場合、信号は何を守れば良いのか。これも迷う人が多いようです。これは「対面する信号機に従う」とされています。つまり、走る場所が車道である以上、走行中、基本的に車道の信号を守るということですね。

 ただ、これも例外があります。例えば、車道にいても自転車から降りた場合には歩行者扱いとなり、あるいは例外的に歩道を走っている場合も歩行者扱いとなるため、歩行者用の信号を守ることになります。また、「歩行者・自動車専用」と書かれている歩行者用信号機がある場合は、車道を通行していてもこれに従います。ということで、両方の信号を時と場合によって使い分けないといけないのです。

●ルールを知って安全な走行を

 とにかくルールが多く、そのルールもややこしい自転車走行。裏をかえせば、それだけトラブルが多いからと考えることもできます。そのため、状況などに応じた例外措置が設けられているのかもしれません。

 自転車に乗るとき、こんなときはどんなルールなのかと疑問に思ったら、国土交通省や警察のサイトなどで調べることができます。ルールを知った上で安全な走行を心がけましょう。


<参考サイト>
・国土交通省:自転車 質問 自転車は、道路のどこを走ればよいのですか?
http://www.mlit.go.jp/road/soudan/soudan_05b_01.html
・国土交通省:自転車交通(PDF)
http://www.mlit.go.jp/common/001085121.pdf
・警視庁 自転車安全利用五則 自転車は、車道が原則、歩道は例外
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotsu/jikoboshi/bicycle/menu/five_rule/five_rule01.html
・自転車道路交通法研究会:自転車の道路交通法 従うべき信号機とその意味
http://law.jablaw.org/br_signal

(更新日:2017年10月10日)

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