解説
「マンガ大賞2010」「第14回手塚治虫文化賞短編賞」を受賞したヤマザキマリの同名コミックを阿部寛主演で実写映画化。古代ローマ帝国の浴場設計師ルシウスが現代日本にタイムスリップし、日本の風呂文化を学んでいく姿を描くコメディドラマ。生真面目な性格で古き良きローマの風呂文化を重んじる浴場設計師のルシウスは、ふとしたきっかけで現代日本にタイムスリップ。そこで出会った漫画家志望の真実ら「平たい顔族(=日本人)」の洗練された風呂文化に衝撃を受ける。古代ローマに戻りそのアイデアを用いた斬新な浴場作りで話題となったルシウスは、時の皇帝ハドリアヌスからも絶大な信頼を寄せられるようになるのだが……。映画オリジナルのヒロイン・真実を上戸彩が演じる。監督は「のだめカンタービレ」の武内英樹。興行収入59.8億円で2012年第2位の大ヒットを記録。阿部寛が第36回日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞した。
(提供元:映画.com)
笑角亭 福さんの評価 ★★★★☆
「このマンガがすごい!」にも選ばれた漫画が原作。温泉文化の日本と、同じく風呂が大事な古代ローマ人を掛け合わせるって、すごいアイデアですよね。天才だと思います。その実写化に、日本中の顔濃い俳優をかき集め、主演を阿部寛にさせたキャスティングも天才!何故か彼らがローマ人と言われても違和感が働きません(笑)北村一輝も良い濃さでしたね。ヒロイン演じる上戸彩の可愛さも、破壊力抜群。彼女と阿部寛の掛け合いが面白いです。とにかく「顔平たい族」とかセンスの良い語源の宝庫的作品。間にちょいちょい入る、本物のイタリア人オペラ歌手の映像がシュールすぎる。お風呂家のおじいちゃんもツボです(笑)。そんなボケをいれつつ、日本のお風呂アイテムが古代ローマ人に採用され機能面で評価されたり、サイドストーリーとして政治要素が入り込んでいくのが面白い。本作はイタリアの映画祭でも公開され、スタンディングオーベーションが起きたほど現地の人にもウケたそう。それもそのはず!日本語がわからなくても理解しやすいアイデアとストーリーなので、まさに邦画コメディ中でも世界に通じる作品だと思います。続編も相変わらず面白いので、おすすめです。
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