top_line

NPB歴代の首位打者は? 「打率」は試合数も大きく左右、4割打者の登場なるか<1980年代>【プロ野球史を振り返る】

ベースボールチャンネル

NPB歴代の首位打者は? 「打率」は試合数も大きく左右、4割打者の登場なるか<1980年代>【プロ野球史を振り返る】

 新型コロナウイルス感染症の影響で6月19日に開幕が決定したプロ野球。公式戦は、例年より少ない120試合とされるが、新たな記録が生まれる足掛かりとなるかもしれない。
 

今シーズンのプロ野球はDAZNで!いつでもどこでも簡単視聴。1ヶ月無料お試し実施中!

 
 規定打席到達が基準となっている「打率」は、試合数によって大きく左右される記録の一つだ。本数の積み重ねである安打や本塁打とは対照的に、試合数が少なければ、高い率を残す選手が現れる可能性も高い。2017年に近藤健介外野手(北海道日本ハムファイターズ)が57試合の出場で打率.413をマークしたのは記憶に新しい。
 
 ここでは、打率リーグ1位「首位打者」の歴代タイトル獲得選手を年代ごとに振り返り、その変遷をたどっていく。試合数だけでなく、打高時代、打低時代、長打志向のトレンド、使用球の影響など、率の背景が見えてくるかもしれない。

 

【図表】歴代首位打者の一覧はこちら

1980

セ 谷沢健一(中日ドラゴンズ)
打率.369(120試合425打数157安打)
パ L. リー(ロッテ・オリオンズ)
打率.358(127試合489打数175安打)
 
セは、中日・谷沢が.369のハイアベレージで2度目の首位打者を獲得。本塁打・打点の二冠で、打率も3位につけていた山本浩二の三冠王を阻止する形となった。なお、チームは投壊状態で最下位に沈んだ。
 
パは、レロン・リーが来日4年目で初のリーディングヒッターに。チームメイトで弟のレオン・リーも.340で2位につけた。兄レロンが175安打、33本塁打、90打点、弟レオンが165安打、41本塁打、116打点の活躍で、史上最高の兄弟助っ人となった。

1981

セ 藤田平(阪神タイガース)
打率.358(107試合369打数132安打)
パ 落合博満(ロッテ・オリオンズ)
打率.326(127試合423打数138安打)
 
セは、藤田平が初のタイトル(タイトル制定以前の最多安打は1度)。タイガースとしては、1958年の田宮謙次郎以来の首位打者が誕生した。また、この年も山本浩二は.330(6位)、44本、103打点(ともに1位)で三冠王を逃している。パは、ここで落合博満が登場する。

1982

セ 長崎啓二(横浜大洋ホエールズ)
打率.351(114試合396打数139安打)
パ 落合博満(ロッテ・オリオンズ)
打率.325(128試合462打数150安打)
 
セは長崎が初の首位打者。2位の田尾安志(.350)をギリギリでかわしての頂点となった。また、この年は、掛布雅之が本塁打・打点の二冠で、打率でも3位につける.325をマークしていた。パは落合博満が2年連続の首位打者に加え、三冠王(32本塁打、99打点)を達成。最高出塁率と、当時表彰のなかった最多安打も記録しており、打撃五冠を達成していた。

1983

セ 真弓明信(阪神タイガース)
打率.353(112試合448打数158安打)
パ 落合博満(ロッテ・オリオンズ)
打率.332(119試合428打数142安打)
v
セは、真弓が.353をマークして打率トップに。2位の若松勉(.337)とも大きく差をつけて独走した。パは落合が3年連続の首位打者。しかしロッテは、チーム防御率5.12で最下位に沈み、チーム打撃成績も打率5位、本塁打5位タイ、打点6位と低迷した。

1984

セ 篠塚利夫(読売ジャイアンツ)
打率.334(126試合461打数154安打)
パ ブーマー(阪急ブレーブス)
打率.355(128試合482打数171安打)
 
巨人の篠塚が自身初の首位打者を獲得。35二塁打はリーグトップを誇った。パは、ブーマーが来日2年目にして打率.355、37本塁打、130打点をマークし、三冠王に輝いた。いずれの部門でも初のタイトルだった。また、この年は打率3傑をブーマー、クルーズ(日本ハム、打率.348)、スティーブ(西武、打率.338)と助っ人勢が占め、日本人最高は高沢秀昭の.317だった。

1985

セ R. バース(阪神タイガース)
打率.350(126試合497打数174安打)
パ 落合博満(ロッテ・オリオンズ)
打率.367(130試合460打数169安打)
 
セ・パともに三冠王が生まれた1985年。セは「神様」バースが、いずれも初タイトルで達成し、チーム21年ぶりのリーグ優勝&初の日本一へと導いた。シーズン第1号は、「バックスクリーン三連発(バース・掛布・岡田)」での1本だった。パは落合が2度目の三冠王に。しかし、こちらは対照的に、チームは2位に終わった。

1986

セ R. バース(阪神タイガース)
打率.389(126試合453打数176安打)
パ 落合博満(ロッテ・オリオンズ)
打率.360(123試合417打数150安打)
 
そして1986年、2年連続で三冠王同時受賞となったバースと落合。バースは、2019年終了時点でも未だ塗り替えられていないNPB史上最高打率.389をマーク。落合は史上唯一となる3度目の三冠王に加え、歴代最高出塁率.487を記録した。ともにハイアベレージに加え、バースが47本塁打、落合が50本塁打と長打力もピカイチで、まさに投げるところがない状態だったのではないだろうか。

1987

セ 篠塚利夫(読売ジャイアンツ)
打率.333(115試合429打数143安打)
セ 正田耕三(広島東洋カープ)
打率.333(123試合393打数131安打)
パ 新井宏昌(近鉄バファローズ)
打率.366(128試合503打数184安打)
 
セは、篠塚と正田がタイトルを分け合った。正田は0本塁打での首位打者となり、1936年秋の中根之、1944年の岡村俊昭以来、2リーグ制となって以降は初の記録だった。3位には、中日に移籍した落合が.331で迫っており、混戦ぶりを物語っている。また、前年首位打者のバースは.320で7位となっている。
 
パは、近鉄の新井が、2位ブーマー(.331)と大きく差をつけて初の首位打者に輝いた。放った184安打は、130試合制の中ではイチロー(1994、1996)に次ぐ3位の数字となっている。

1988

セ 正田耕三(広島東洋カープ)
打率.340(104試合394打数134安打)
パ 高沢秀昭(ロッテ・オリオンズ)
打率.327(125試合483打数158安打)
 
セは、正田が2年連続の首位打者。チーム打率最下位に沈むチームの中で孤軍奮闘した。また、この年は3本塁打をマークした。パは高沢が初のリーディングヒッターに輝いた。しかし、チームは最下位に沈んでいる。

1989

セ W. クロマティ(読売ジャイアンツ)
打率.378(124試合439打数166安打)
パ ブーマー(オリックス・ブレーブス)
打率.322(130試合512打数165安打)
 
NPB史上最も4割に近づいたのがこの年のクロマティだ。結果的に歴代6位となる打率.3781に落ち着いたが、97試合404打席時点で打率.401をマーク。規定打席403をクリアした上で、打率4割を達成していた。パはブーマーが2度目の首位打者に輝き、打点との二冠を達成。本塁打も40を数えたが、ブライアントの49本には届かなかった。
 
 
←1970年代
 

【図表】歴代首位打者の一覧はこちら

TOPICS

ランキング(スポーツ)

ジャンル