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行定勲監督 ロケ地を語る (2) 地震後の熊本をあえて記録した理由とは?

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執筆=平辻哲也

山﨑賢人・松岡茉優主演の『劇場』、大倉忠義・成田凌主演の『窮鼠はチーズの夢を見る』の近日公開を控える鬼才、行定勲監督。その映像世界の魅力とは、光、雨のコントラスト。どの映画も登場人物の感情を揺さぶるように、時に激しく雨が打ち、時に光が人々やその場所を照らす。それらが街並みや自然の風景と相まって、よりドラマチックに見せる。

では、その場所をいったいどのようにして選んでいるのだろうか? 行定監督自身に、ロケ地選びの秘密や思い出のロケ地を明かしていただいた。

壊れた姿を記憶に残す『うつくしいひと』『うつくしいひと サバ?』

『うつくしいひと』(2016)、『うつくしいひと サバ?』(2017)は、故郷・熊本の魅力をPRしようと制作された短編の連作だ。

2本の間には、2016年4月14日の熊本地震が存在している。震災前の『うつくしいひと』では熊本城(熊本市中央区本丸1-1)、夏目漱石旧居(夏目漱石内坪井旧居:熊本市中央区内坪井町4-22)、菊池渓谷(菊池市原)などでロケ撮影を行った。

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『うつくしいひと』 左から行定監督、橋本愛、高良健吾 (C)2016くまもと映画製作実行委員会

震災後の『うつくしいひと サバ?』では生々しい傷跡が残る益城町をあえてメイン舞台にした。

「私は熊本地震の本震の当日に熊本に滞在していました。だから、余計に感情が被災者側にあったのかもしれません。『サバ?』のメインロケは震源地である益城町しかないと思っていました。瓦礫と化した町の光景を作品に残すことで熊本地震の悲惨さや復興する人々の想いや踏ん張っていた姿を実証できると思ったのです。文化には未来に向けて継承していく使命があると思います」

『うつくしいひと サバ?』に登場する震災後の熊本城 (C)2017 SSTF

そんな行定監督の思いに、益城町の被災者たちも快く協力し、感動的なシーンが誕生した。

「劇中のダンサー、石橋静河が踊る場所は地震の象徴的な場所でした。阿蘇神社(阿蘇市一の宮町宮地3083-1)、阿蘇大橋(阿蘇郡南阿蘇村)、熊本城。その場所の姿、壊れた姿を記憶に残したい一心で許可をもらい撮影しました」

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