最近よく聞く「サイコパス」とはどういう人?
最近よく聞く「サイコパス」とはどういう人?
あなたのまわりにこんな人はいませんか。

その人は、魅力的な外見をそなえ、社交的でトークやプレゼンテーションが抜群に面白い、けれども、その一方で、平気をウソをつき、人を騙し、性的に奔放で色恋沙汰が多く、そうした不正や不実がばれても罪悪感ゼロ、それどころか、あたかも自分が被害者であるかのように振る舞います。実は、これらの特徴が当てはまる人は、「サイコパス」である可能性があります。

 「サイコパス」という言葉自体は、アニメ「PSYCHO-PASS」や新書『サイコパス』(中野信子著、文藝春秋)が話題となり、ふだんもわりとよく聞く、トレンドワードになりました。このコラムでは、中野信子さんの著書をもとにして、その実態や対処法についてご紹介したいと思います。

 ちなみに、アニメ「PSYCHO-PASS」は、名称が同じだけで、今回紹介する精神病質としてのサイコパスとは関係ありません。

●サイコパスを見抜くためには

 中野信子さんの著書『サイコパス』には、驚くべき事実が、連続連打で列挙されています。詳しくは本書を手にとっていただくのが一番ですが、たとえば、世の中にはサイコパスと診断されうる人が、およそ100人に1人いるそうです。日本の人口で考えると、サイコパシー傾向の高い人は国内に約120万いることになります。あなたの友人や同僚にサイコパスが紛れ込んでいる可能性も決して低くはないと言えます。

 では、サイコパスを見抜くためにはどうすればいいのか。以下、中野さんの著書から引用します。こうした特徴のある人には気をつけて下さい。あるいは、あなた自身がサイコパスである可能性もゼロではありません。

「外見や語りが過剰に魅力的で、ナルシスティック」
「恐怖や不安、緊張を感じにくく、大舞台でも堂々として見える」
「多くの人が倫理的な理由でためらいを感じたり危険に思ってやらなかったりすることも平然と行うため、挑戦的で勇気があるように見える」
「お世辞がうまい人ころがしで、有力者を味方につけていたり、崇拝者のような取り巻きがいたりする」
「常習的にウソをつき、話を盛る」
「自分を良く見せようと、主張をコロコロ変える」
「つきあう人間がしばしば変わり、つきあいがなくなった相手を悪く言う」
「人当たりはよいが、他者に対する共感性そのものが低い」
など、です。

●顔の横幅の比率が大きい男性に注意

 サイコパスの男性に関しては、見た目に特徴があらわれる場合もあります。その特徴とは、顔の横幅です。顔の横幅の比率が大きい男性ほどサイコパシー比率が高いという研究結果があります。顔の横幅の比率が大きい男性は、ズルをする傾向や反社会的性向も高いそうです。

 その理由としては、競争心や攻撃性の高さに影響する男性ホルモン(テストステロン)との関係が指摘されています。テストステロン濃度が高いほど、顔は横に広くなる傾向があるのです。

 ここまで、サイコパスのマイナスポイントをたくさん述べてきましたが、すべてのサイコパスが凶悪だったり、反社会的なわけではありません。

 反社会分子として社会から排除される負け組のサイコパスもいれば、企業センスに長けてリスキーなことを怖れず、アイデアやビジョンを魅力手に語ることができる勝ち組のサイコパスもいます。実際、社会的地位の高い人にはサイコパスが多いのです。サイコパスの多い職業ランキング1位はCEO、2位は弁護士、3位はマスコミ関係、4位はセールス、5位は外科医です。


●ドナルド・トランプもサイコパス?

 サイコパスの可能性が高い歴史的偉人も少なくありません。スティーブ・ジョブズや織田信長、意外ですが、マザー・テレサもサイコパスだったのではないかと言われています。いま、世界を騒がせているトランプ大統領もサイコパスの可能性があります。

 サイコパスは脳の働きに特徴があります。たとえば、サイコパス特有の恐怖や不安の欠如は、扁桃体の活動が低いことが原因です。こうした脳の機能は遺伝の影響が強いと考えられています。ただし、遺伝のみに左右されるというわけではないようです。サイコパスの発現は、生育環境による影響も無視できません。生育環境が引き金となって反社会性が高まる可能性も十分にあります。

●サイコパスを対処するには?

 サイコパスを対処するうえで重要なことは、常識では理解しがたいことですが、「反省できない人もいる」「罰をおそれない人もいる」という事実をまず受け入れることだと思います。それと同時に、彼らの思考方法や行動は、ほとんど遺伝子や脳によって決定されているため、後天的に修正していくことが困難であることも理解しなければいけません。

 あとは、サイコパスである疑いの強い人にはなるべく近寄らないことが最良の対処方法です。自己犠牲を美徳としている人は、とくに注意すべきだと中野さんは指摘しています。そういう献身的な人ほどサイコパスに目をつけられやすそうです。

 また、職業が看護師や介護士の方も要注意です。本書には、「サイコパスは看護や福祉、カウンセリングなど人を助ける職業についている愛情の細やかな人の良心をくすぐり、餌食にしています」という指摘もあります。

 なお、サイコパスの少ない職業トップ10は、以下の通り。
1位:介護士
2位:看護師
3位:療法士
4位:技術士
5位:美容師
6位:慈善活動家
7位:教師
8位:アーティスト
9位:内科医
10位:会計士
です。このランキングもサイコパスの特性を表しているといえるでしょう。



<参考文献>

・『サイコパス』(中野信子著、文藝春秋)

・ダイヤモンド社書籍オンライン:トランプ大統領も『サイコパス』?!
http://diamond.jp/articles/-/121505

(更新日:2017年7月6日)

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