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世界初の成功例。体外受精と代理出産でチーターの赤ちゃんが2頭誕生(アメリカ)

カラパイア

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image credit:columbuszoo/Instagram

 現在、チーターの個体数は激減している。専門家らは15年以上も前から、個体数を増やすべく科学的にチーターの繁殖を試みてきた。
 
 そしてこのほど、アメリカの動物園でチーターの体外受精と代理出産に初めて成功、2頭の赤ちゃんが誕生した。

 この世界初の出来事は、将来において野生のチーターの個体数を増やすための重要な役割を果たす驚異的なブレイクスルーになったようだ。

History Making Cheetah Cubs Born Through IVF

体外受精と代理出産でチーター2頭が誕生


 アメリカのオハイオ州コロンバス動物園&水族館(Columbus Zoo and Aquarium)で2月19日に誕生した2頭のチーターの赤ちゃんは、世界的ニュースとして報じられた。



 その理由は、この2頭が体外受精と代理出産により生まれた赤ちゃんだからだ。

 スミソニアン保全生物学研究所とコロンバス動物園は、生物学上の母親となるチーターのキビビ(6歳)から卵子を採取した。

 次に、テキサス州のフォッシルリム野生動物センター(Fossil Rim Wildlife Center)にいるオスのチーターから集めた冷凍精子を使って受精させた後、胚をイジーという別のメス(3歳)の子宮へ移植した。

 そして、イジーは体外受精から3か月後の2月19日に、オスとメスの2頭の赤ちゃんを無事代理出産したのである。



世界初の成功例に専門家ら大喜び


 今回の体外受精・代理出産に関わった専門家らによると、キビビは一度も出産に成功したことがなく、また6歳という年齢は妊娠するには年を取り過ぎていたという。

 そこで行われたこの代理出産。チーターの体外受精技術においては、専門家らは2003年から研究をしており、これまで3度の肺移植を試みていたが、今回が世界初の成功例となった。



 コロンバス動物園衛生担当副社長ランディ・ジャンジ医師は、このように喜びを語っている。

生まれた2頭の子供は小さいかもしれませんが、専門の生物学者と動物学者が協力してこの科学的驚異を生み出すという大きな成果を表しました。

これは、チーターの繁殖に関する科学的知識を拡大し、将来的に種の個体数管理において重要な部分となる可能性があります。

 また、スミソニアン国立動物園も「今回の画期的な出生は、この分野での著しい進歩を示している」と初の成功例に今後の期待を膨らませた。



野生のチーターの保護と繁殖活動に大きな期待


 国際自然保護連合(IUCN)によると、今回のケースは野生生物保護の専門家にとっても大きな成果に繋がるという。

 チーターは、IUCNのレッドリストでは「危急種」に分類されており、アフリカの原生地域では個体数減少の危機に晒されている。

 密漁や生息地の喪失・分断、規制されていない観光の脅威などにより、野生のチーターの生息域の90%が消滅し、現在個体数は7500頭ほどと推定されている。

 しかし今回の成果から、専門家らはこの技術を使用し胚を凍結してアフリカに移すことがいずれ可能になることを望んでいる。

 フォッシルリム野生動物センターの肉食獣担当主任ジェイソン・アヒストゥスは、このように語った。

今回の成功例は、世界中のチーターの個体数減少を助けることができる多くの新たなチャンスの扉を開きました。

チーターにとって、大きな勝利を得たと言えるでしょう。

References:CBS Newsなど / written by Scarlet / edited by parumo

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