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大野智「Rain」大人の色香漂うバラードに込められた意味

UtaTen

大野智「Rain」大人の色香漂うバラードに込められた意味

雨音が匂わせる別れの予感





嵐の大野智が歌う『Rain』は、タイトルの通り、雨をイメージとした楽曲です。

一体タイトルが示す「Rain」とは、何を指しているのでしょうか。歌詞に込められた意味を読み解いていきましょう。



歌い出しの場面は、受話器の向こうから聞こえる雨音と、消える彼女の声との比較が印象的です。

電話口で彼女は何を言ったのでしょうか。雨音だけを残して消えてしまった彼女。「僕」はそんな彼女の気配を追っていきます。

「どこにいるの?」という問いかけに嘘の答えを残して、彼女は「僕」の前から姿を消したようです。

彼女の口から零れる「好き」という言葉が、嘘であることを見抜いている「僕」。

愛されている実感を持てない男の切なさが、雨というシチュエーションと相まって一層際立ちます。



男の影を感じさせる彼女の唇を無理矢理奪っても、虚しさが残るだけ。

彼女の心が離れていくのを感じているからこそ、キスをすることで彼女の心を引き留めようとしているのかもしれませんね。

気配と香りだけで描く艶っぽさ




サビの部分では彼女の残り香をたどりながら、消えてしまった彼女を捜し求める姿が描かれています。

始まったばかりの恋に、すでに漂い始めた終わりの予感。それを変えたくてもがく姿が悲しいですね。



雨音の向こうに消えた彼女の気配。そのあとには、痛いほどの沈黙が訪れます。

ガラスの割れる音が、まるで彼女ともう二度と会えないかのように、不安を煽ります。



“待っていたら彼女は帰ってくる”などという甘い考えは、不穏な音にかき消されたのでしょう。

ポケット探る手の中にある「キケンなもの」とは一体なんでしょうか?

どこか危うい予感をさせながら、「僕」は彼女の気配を頼りに行方を探してさまよいます。

2番までの歌詞を見る限り、彼女は残り香りと気配のみで描かれ、一向に姿を現しません。

目に見えないものでしか感じることのできない不明瞭さが、楽曲の世界に独特の艶っぽさを生み出していますね。

深みにハマる危うさ




1番のサビでは「一人危ない目で」、2番では「その向こう側まで」走り出している「僕」。

一線を超えてしまいそうな危うい予感を漂わせていますね。

それほどまでに彼女を愛し、深みにハマっているのでしょう。

彼女に男の影がチラついて冷静さを欠いているだけでなく、彼女に対する執着を感じさせます。

どんな手を使ってでも彼女を取り戻したいという、危険な思考が透けて見えるようです。



「僕」は彼女がいた場所にたどり着きました。忽然と姿を消し、目の前にあるグラスには彼女がいた証である赤いルージュ。



赤という色が、雨音の支配した薄暗い世界観に鮮烈な存在感を示しています。

モノクロの世界を鮮やかに彩る“赤”。それはきっと僕にとっての彼女そのものなのではないでしょうか。

世界を色付ける唯一無二の存在であり、絶対的なもの。グラスに残った赤が、「僕」の心を深く抉ります。



「誰も愛しちゃいない」のは彼女への痛烈な批判でしょうか。



ゲームのように恋愛をし、煙のように消えた人。しかし「僕」は彼女を深く愛してしまいました。

“ゲームじゃない、俺は本気だ。”

彼女の熱と僕の熱には、悲しいほどに明確な格差があります。

それなのに諦めきれず追いかける「僕」の姿は、まるで熱病にうかされるかのように哀れですね。



それでも危ない目をして、さらに深追いする姿。




決して報われることはないであろう恋に触れてしまった男の果てが気になり、少しダークな世界観がクセになりますね。

楽曲名でもある『Rain』は、彼女という存在が雨によって阻まれ、近づくことさえできない存在であることを象徴しているのかもしれません。

伸びやかで、甘く切ない大野智の歌声を、ぜひ堪能してみてくださいね。


TEXT 岡野ケイ

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