top_line

今ここにあるものを大切に生きる、多部未華子主演「ツバキ文具店」第8話(最終回)レビュー

music.jp|テレビ・映画

今ここにあるものを大切に生きる、多部未華子主演「ツバキ文具店」第8話(最終回)レビュー(C)music.jp|テレビ・映画 多部未華子が主演を務めるNHKドラマ10「ツバキ文具店〜鎌倉代書屋物語〜」。6月2日に放送された第8話(最終回)では、反発していた祖母・カシ子の本心を知り、動揺する鳩子。落ち込んでいた鳩子を救ったのは、カシ子が大切にしてきた文具店の隣人たちだった。

思い通りにはいかないのが人生。
後悔のない人生なんてありえない…。

そして、鳩子が大切に思っていた守景と失くしたものへの痛みを分かち合った時、二人が出した決断とは…。

疲れた週末に心をリセットしてくれたこの清々しいドラマが終わってしまった。
ツバキ文具店ロスの心を埋めるように、手元に原作の文庫本がある。
再び、この感動を胸に刻みたい。

第8話(最終回)

ポッポこと雨宮鳩子(多部未華子)は、祖母・雨宮カシ子(倍賞美津子)が営んでいた「ツバキ文具店」を継ぎ、祖母の本業であった代筆屋として仕事を始める。

鳩子は祖母の知られざる一面が綴られた手紙を読んでから、気持ちの整理がつかず部屋に引きこもっていた。

思えば先代は口は悪いけど、自分の事を想ってくれていた…。
自分が不幸せなのを全部先代のせいだと思っていたのは、私だ…。

そう自分を責める鳩子。
さらには、鳩子の心の拠り所になっていた、ツバキ文具店の近くの「むぎカフェ」の店長・守景蜜朗(上地雄輔)と、守景の娘・はーたんこと守景陽菜(新津ちせ)が鎌倉から引っ越すと知り、ショックを受ける。

先代が隣人に託した言葉を受け取って

鳩子が引きこもってしまっているのを心配した隣人のバーバラ婦人(江波杏子)は、ワンピースのボタンを閉めてほしい、と鳩子にお願いする。
そして、カシ子の仏壇に手を合わせたいと言って部屋に入る。

カシ子の仏壇に手を合わせたバーバラ婦人は、病院に入院したカシ子を訪ねた時、カシ子が「私が死んで鳩子がもし鎌倉に戻ってきたら、暖かく迎えてあげて…」と頼まれていたと告白する。

弱さを見せられない鳩子

守景に、ワインでも飲みませんか? とカフェに誘われた鳩子。
珍しく酔いつぶれた鳩子は、「大丈夫じゃないんです…」と本音を漏らす。「何が大丈夫じゃないんですか?」と守景に聞かれた鳩子は、「お構いなく長野に行ってください。OK!」と強がってみせるのだった。

祖母が残した文具店と、自分が繋いだ人との関係

桜の舞い散る柔らかな季節が訪れ…。
隣人のバーバラ婦人が皆に声をかけて、お花見会が開かれることに。

「一期一会を心から楽しむ。みなさん、しばし生きる喜びに酔いしれましょう、乾杯!」と高台に住むお金持ちと噂される男爵(奥田瑛二)が挨拶をする。
するとパンを焼くのが得意な小学校の教師(ティーチャー)であることからパンティーと呼ばれている楠帆子(片瀬那奈)が立ち上がり、実は男爵と婚約したとみんなに告げる。
「あの時、ポッポちゃんが手紙を取り返してくれなかったら…」とパンティーは鳩子にお礼を言う。
鎌倉の観光ガイド・白川清太郎(高橋克典)は、母親を亡くした後、食堂を開く事にしたと皆に報告する。すると魚屋の奥さんが「家の魚を」と言い、魚屋の主人が「うちはこの人のずうずうしさでもっている店ですから」と続け、一同が笑う。

大切なことに気づいて

お花見が終わること、守景は、鳩子に告げる。
「僕、長野に戻るのやめます…僕にも陽菜にもここにいることが大切に思えて…だからこれからもよろしくお願いいたします」と言って、守景は鳩子に挨拶をする。

今、手にあるものを大切に生きる

守景と鳩子は街を歩いていると、カシ子がよく来ていたお寺に出会う。
鳩子が自分が子供の頃、カシ子におぶられてこのお寺によく来たと言うと、守景は「見てみたいんです、先代さんのお気に入りの場所を…」と言って、はーたんをおんぶしてお寺の敷地内を歩く。

はーたんが背中から降りると、「おんぶしましょうか?」と守景は鳩子をおぶりますと言い出す。
おぶられたら、「先代さんの事、何か思い出すかもしれないから…」と守景は鳩子に言う。

守景は「後悔しないなんて、ありえないんです。妻にああしてあげればよかった、って。でも、失くしたものを追い求めるより、今手にあるものを大切にすればいいんだって…。それで十分なんです」と言って、鳩子をおぶる。
すると鳩子は「この思い出だけで一生生きていけます」と言い、守景は、「これからも僕らのそばにいてくれませんか?」と告げる。
鳩子は笑顔で「はい」と答える。

鳩子の手紙

家に帰った鳩子は髪を結う。
鳩子は先代に向けて手紙を書き始める。
高校生の時に先代からもらった万年筆と、先代がお気に入りだった便箋を使って…。

「おばあちゃん、大人になってからあなたをそう呼ぶことはありませんでした。
毎年春になるとよくお花見をしましたね…。手に触れたくても触れられませんでした。
でもそれはあなたも同じだったんですね。
イタリアのペンフレンドに託した手紙の中には、私の知らないあなたがいた。
そこに、人生に悪戦苦闘する頼りない一人の女性がいたということを、未熟な私は想像すらしませんでした。

あなたは堂々と言っていました。
字とは、人生そのものであると。
私はまだこんな字しか書けません。
でもこれは紛れもなく私の字です。
やっと書けました。

あなたはもうこの世界にはいなくなってしまったけれど、私はあなたのおかげで優しい人たちに囲まれ、幸せに暮らしています。
だから、あなたもどうか天国で幸せに暮らしてください。

追伸、私もあなたと同じ代書屋になりました。」

それは鳩子が自分の文字で、自分が書いた、初めての自分自身の手紙だった。

「ツバキ文具店 〜鎌倉代書屋物語〜」公式HP
http://www.nhk.or.jp/drama10/tsubaki/

⇒主題歌「コトノハ/絢香」作品ページへ

TOPICS

ランキング

ジャンル