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愛情の裏返し、鏡文字に込めた本心、多部未華子主演「ツバキ文具店〜鎌倉代書屋物語〜」第7話レビュー

music.jp|テレビ・映画

愛情の裏返し、鏡文字に込めた本心、多部未華子主演「ツバキ文具店〜鎌倉代書屋物語〜」第7話レビュー(C)music.jp|テレビ・映画 多部未華子が主演を務めるNHKドラマ10「ツバキ文具店〜鎌倉代書屋物語〜」。5月26日(金)に放送された第7話では、代筆屋になることを厳しく躾けられてきた祖母・カシ子に反発して愚れた主人公の鳩子が、その知られざる祖母の本心、葛藤を知ることになる。

多くの人が親や祖父母、家族との葛藤を抱えているだろう。
それが解消されることなく片側が亡くなり、もう二度と対話することも、いわんや喧嘩することもできなくなり、ずーっと胸の内にその苦しみを抱えたまま生きている人も多いことだろう。

人間にはいくつもの顔があって、一つの顔がその人の全てではなく、誰もが不器用に一生懸命、愛情を持って生きている…。

掛け違えたボタンが、“手紙”を通じてお互いの想いが伝達され、修復していく…。
そんなことを教えてくれるこのドラマに毎回涙し、大きな感動をいただいている。

第7話 知られざる苦悩

ポッポこと雨宮鳩子(多部未華子)は、祖母・雨宮カシ子(倍賞美津子)が営んでいた「ツバキ文具店」を継ぎ、祖母の本業であった代筆屋として仕事を始める。

ツバキ文具店の近くの「むぎカフェ」店長・守景蜜朗(上地雄輔)から、守景の亡くなった妻は、実は殺されたと聞かされショックを受ける鳩子。

守景の娘で、はーたんこと守景陽菜(新津ちせ)は、母がスーパーへ行くときに殺されたため、今でも「スーパーへ行く」と守景が言うと不安そうな表情を浮かべるのだ、と鳩子に告白する。

匿名さんからの絶縁状依頼

ある日のこと。
「絶縁状を書いてください」と言ってツバキ文具店へやってきた女性(平山さとみ)。
名前は伏せて「元姉より」として欲しいと、女性は鳩子に伝える。

手紙の差し出し先は、姉妹と呼び合う仲の妹分にあたる友達。
鳩子は女性を“匿名さん”と呼ぶことにして、事情を聞く。
鳩子に「友達は選べるの。ストレスを溜めてまで付き合う必要はない」と言って、本当は好きじゃないのにその気持ちを隠して交遊していた友人に対し、絶縁状を書いて欲しいと言う。

鳩子は匿名さんからの依頼を受けたものの、人を傷つけるかもしれない「絶縁状」を書くべきか悩む。
絶縁したいという強い思いがあるということは、執着があるということ。
隣人のバーバラ婦人(江波杏子)は、「絶縁も愛情の証かもしれないよ」と鳩子へアドバイスする。

祖母の文通相手からの手紙

そんな折、ミスターXと呼ばれ、ツバキ書店の近隣で目撃されていた謎の外国人青年(アレックス・JD)が店へやってくる。
青年は、カシ子が自分の母親と文通していたと言って、そのやりとりした手紙を持ってここへやってきたという。

鏡文字に込められた想い

鳩子ははーちゃんからもらった手紙が、字がひっくり返っているのを見て、「鏡文字!」とアイデアが湧く。

丈夫な羊皮紙と、筆記具は羽根ペンを選択。
植物にできる虫こぶというふくらみを砕いて、鉄などを混ぜた、虫こぶインクを使って力強い絶縁状を書く鳩子。

「いままでたくさんの時間をどうもありがとう…けれどもうお互いに嘘をつくのはやめにしませんか? これは私からの絶縁状です。理由はお分かりですよね。今も好きです、でも嫌いです。自分には嘘をついて欲しくありません。あなたには正直に生きて欲しい」

匿名さんは、出来上がった鳩子の手紙を見て不思議に思う。
鳩子が鏡を出し、匿名さんは鏡に映った文字を見て、「いいわね…とってもいい」と涙を流す。
鳩子が「ご縁はぶった切れそうですか?」と言うと、匿名さんは笑顔で「これで私、前へ進めるわ」と答えるのだった。

先代が残した手紙に、本心が書かれていて

鳩子はミスターXが持ってきた手紙を紐解く。
こんなくだけた感じの手紙を先代が書いていたことが驚きだ…。私の知らない先代がいる…。
そうつぶやいて手紙を読んでゆく鳩子。

「鳩子ならきっと分かってくれる…。それは私の独りよがりだったのでしょう」

手紙の中には、カシ子の、鳩子を代書屋としての教育してゆくことへの迷い、正直な心の弱さが吐露されていた。

そして最後の手紙を鳩子は手にする。
そこには命の最後を悟ったカシ子が家へ戻り、自分の死後、鳩子が家へ戻ってきたときのために、荷物を整理し、命を振り絞って書いた手紙だった。

「あの子から母親を奪ったのは、私です。
自分がひとりになりたくないがために、娘の手から鳩子を奪ったのです。
本当は娘が鳩子を連れて行こうとしたんですが…。
そもそもお店のことなんて大嘘なんです。
先祖代々続いてきた代書屋ではなく、自分が始めた文具屋です…。
人生なんてあっという間。何も成し得なかった…人生なんて一瞬なんです」

そこには、鳩子と別れてしまい、最後に会いたいが会えない悲しみが手紙の中に綴られていた…。
「どうして分からなかったのだろう…。自分の人生を捧げてこんなにも自分を愛してくれたのに…」
鳩子はそうつぶやき涙を流す。

第8話(最終回)は、6月2日(金)よる10時から放送。

NHKドラマ10「ツバキ文具店〜鎌倉代書屋物語〜」。
確執のあった祖母・カシ子の知られざる弱く情深い姿を、残された手紙を通じて知った鳩子。
桜舞う季節、想いを寄せる守景が、鎌倉を去ると知って鳩子は動揺する。
次回第8話は、6月2日(金)よる10時から放送。

「ツバキ文具店 〜鎌倉代書屋物語〜」公式HP
http://www.nhk.or.jp/drama10/tsubaki/

⇒主題歌「コトノハ/絢香」作品ページへ

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