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オーストラリア森林火災、迫りくる火から羊の群れを守ったヒーロー犬

カラパイア

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image credit:patsythecorryongwonderdog

 連日、世界各地で報道されているオーストラリアの森林火災。カラパイアでもこの火災に巻き込まれた動物たちのストーリーを伝えているが、新年早々、火災が発生したビクトリア州の田舎町で、素早い動きにより羊の群れを守り抜いた1匹の犬がいた。

 勇敢な犬のストーリーをSNSでシェアした飼い主の身内にあたる女性は、「大変な時だからこそ、人は心の支えとなる前向きな話を必要としていると思う」と語っている。

炎がビクトリア州の農地を襲う


 去年9月頃から続いているオーストラリアの大規模な森林火災は、現在も南東部ニューサウスウェールズ州とビクトリア州に莫大な被害を与えている。

 異常な高温と乾燥した空気により火災発生しやすい状況が続き、1月6日の時点では死亡者24人、1500棟を超える住宅が被災し、焼失面積は500万ヘクタールに及ぶと言われている。


 これまでの火災で、最大8000頭のコアラが死亡し、哺乳類や鳥類、昆虫類などおよそ5億匹もの動物が犠牲になった。



 消火活動が難航しているという過酷な状況の中、被災した地域の住民らは避難や救助活動に奔走しているが、5日には炎はビクトリア州コリヨングを襲った。

 地域住民によると、コリヨングは川や山など自然が溢れ、全体が農村地域となっているそうだ。

 普段はのどかな田舎地帯だが、一方では他の地域から孤立していることを意味し、停電や通信不可、道路遮断などが発生した場合、不便さを強いられてしまうことも多い。それでも地域の人々はそうした問題には慣れているのか、時間をかけて解決を待つ辛抱強さを持っているという。

 そんな住民らが、新年早々広がって来た森林火災と戦い続けている。火災により、この小さな地帯が受ける打撃は、計り知れないほど大きいものだ。

 しかし、頑張り続ける住民と共に1匹の犬が勇敢さを見せた。飼い主が大切にしている家畜の羊を、迫りくる災から守り抜いたのだ。


ボーダーコリー、羊を誘導してお手柄!


 ボーダーコリーのパッツィー(6歳)は、炎が農地に迫る瞬間を見ていた。パッツィーの飼い主で農夫でもある男性は、水を入れたタンクをトラクターに積んであったため、それを使って消火活動を試みた。

 その間、パッツィーは羊たちを安全な放牧場へと誘導。そのおかげで、サイレージや刈り取り小屋、干し草小屋などからほとんどの羊を無事に避難させることができた。

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 キャス・ヒルさんは、兄の優秀なヒーロー犬パッツィーの動画や写真をSNSでシェア。その中には、炎がすぐ近くまで迫っている写真もあり、被害の深刻さが想像できる。

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 キャスさんは、後のメディアの取材でこのように話している。

火災は、まるでハルマゲドンのようです。みんな、水を手に入れて動物たちに与えようとしていますが、やけどがひどくて救えないと判断した家畜は、射殺という苦渋の決断を強いられています。

燃え続けている切り株や丸太の消火活動にみんな必死になっています。被災した人たちの中には、着の身着のままでなんとか避難できても、全てを失ってしまったという人もいます。

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信じられないほど状況は酷く、悪化する一方です。でも、こんな大変な時だからこそ、人は勇気をもらえる、前を向ける話が必要だと思い、パッツィーの姿をシェアしました。



 機転を効かせ、飼い主と二人三脚で家畜を安全に守り抜いたパッツィーを、キャスさんは絶賛。そしてSNSでも、ユーザーらから「ヒーロー犬」と称賛の声が相次いだ。


まだまだ広がり続ける火災


 報道によると、ここ2日は雨が降り涼しくなったため、火災が広がる速さがほんの少し落ちたようだ。

 しかし今週木曜には再び暑くなり、風が強い日がやってくると予報では伝えられている。


 この大規模な森林火災により、多くの野生動物が命を奪われているだけではなく、農家の家畜動物も大きな犠牲になっている。

 つい先日も、ニュースサウスウェールズ州クーラゴライトの農夫が、火災によるやけどが酷くて救えないと判断した牛20頭を断腸の思いで射殺した姿がニュースで報じられたばかりだ。

 火災が起こった地域では、懸命の消火活動が行われている一方、コリヨングをはじめ被災した地域の人々を助けるため、現在クラウドファンディングサイトでは寄付が呼びかけられているという。

References:Metroなど / written by Scarlet / edited by parumo

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