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古都と名画鑑賞を一度に楽しむ! 「川喜多映画記念館」ですごす鎌倉の休日

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執筆=中山治美

小津安二郎監督『晩春』(1949)から是枝裕和監督『海街diary』(2015)まで数々の名作映画の舞台となった神奈川県鎌倉市。趣ある街に惹かれて、住居を構えた映画人も多数。

外国映画の買い付け、日本映画の海外への紹介などを行い、日本の映画界の発展に貢献した川喜多長政・かしこ夫妻もそんなご家族のひとつです。「鎌倉市川喜多映画記念館」は、川喜多家の旧邸宅を活用しています。

旧川喜多邸での川喜多長政・かしこ夫妻。ここに現在の記念館が建てられた(写真提供:鎌倉市川喜多映画記念館)

鎌倉市唯一の「映画館」もここに!

観光客で賑わう小町通りから一歩横道へ逸れると、古都の風情を感じる板塀に囲まれた建物が見えてきます。そこが1928年に東和商事(現・東宝東和)を設立した、川喜多長政・かしこ夫人の旧邸宅跡に、2010年に誕生した「鎌倉市川喜多映画記念館」です。

2010年に開館した鎌倉市川喜多映画記念館(写真提供:鎌倉市川喜多映画記念館)

外観は住宅街に溶け込んだ平屋建の和風建築で、展示室と映画に関する書籍、雑誌などの資料を閲覧できる情報資料館、さらに51席の映像資料室も兼ね備えています。

51席の映像資料室。鎌倉市唯一の映画館でもある(撮影:中山治美)

なんとこの映像資料室、1988年に鎌倉市で営業していた最後の映画館「テアトル鎌倉」閉館後、同市唯一の映画館でもあるのです。

展示室で、企画展や常設展示している川喜多夫妻と世界のスター&巨匠たちが交流している写真を鑑賞したり、椅子に座って緑溢れる庭園を眺めながら映画の余韻に浸れるなんて最高じゃないですか。

展示室からゆっくり庭を眺めることができる(撮影:中山治美)

その庭園を望む、谷戸(やつ)の高台に建つ桟瓦葺(さんがわらぶ)きの和風建築は、旧川喜多別邸。

江戸後期、神奈川県秦野に建てられた民家を、哲学者・和辻哲郎が東京・練馬に移して自宅としたもので、1961年に川喜多夫妻が同地に移築。2010年に景観重要建造物に指定されています。

緑に囲まれた旧川喜多別邸(旧和辻邸) (撮影:中山治美)

海外の要人たちと交流の多かった川喜多夫妻が社交の場として使用していたそうで、フランスの元祖・二枚目俳優アラン・ドロンやインドの巨匠サタジット・レイ、ジム・ジャームッシュ監督なども来訪。ヴィム・ヴェンダース監督はドキュメンタリー映画『東京画』(1985)で、笠智衆のインタビューをここの縁側で行なっています。

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