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西武の新助っ人スパンジェンバーグをデータ分析 最適は「9番・二塁」?元有望株の能力開花なるか

ベースボールチャンネル

西武の新助っ人スパンジェンバーグをデータ分析 最適は「9番・二塁」?元有望株の能力開花なるか

左右の投手に対して分かれた相性。カウントは追い込まれる前に勝負を

 埼玉西武ライオンズが6日、前ミルウォーキー・ブリュワーズのコーリー・スパンジェンバーグ内野手と来季の契約を結んだ。かつてドラフト全体10位指名を受けた有望株は、どのような素質を持った選手なのだろうか。詳細なデータとともに考察しよう。
 
 28歳のスパンジェンバーグは、インディアナ州立大時代の2011年にサンディエゴ・パドレスからドラフト1巡目(全体10位)指名を受けて入団。マイナーリーグ、メジャーリーグを通じて内野では二塁、三塁、遊撃、外野では左翼、中堅、右翼を経験し、ユーティリティー選手としての多彩な起用に対応した。
 
 2014年にメジャーデビューを果たすと、翌2年目には108試合に出場。2017年には自己最多の129試合に出場して打率.264、13本塁打、46打点とキャリアハイの成績をマークした。
 
 しかし、2018年オフにフリーエージェント(FA)となり新たに契約したブリュワーズでは32試合の出場にとどまり、打率.232、わずか2本塁打、10打点。主に過ごしたマイナー3Aでは113試合で打率.309、14本塁打、62打点と活躍したが、メジャー球団から再契約の話はなく戦いの場を日本に移すことになった。
 
 メジャー通算成績は419試合で打率.256、29本塁打、119打点、34盗塁、99四球、374三振、OPS(出塁率.315+長打率.389).704。打率はさほど高くないが、パンチ力と守備面でのユーティリティー性は日本でも大きな武器になるだろう。
 
 また、メジャー通算での詳細なデータを見ていくと、さらにスパンジェンバーグという男の特性が見受けられる。まず、左打者として左右の投手に対する成績の差は小さくない。
 
対右投手:1063打席 打率.269、24本塁打、93打点、80四球、265三振、OPS(出塁率.328+長打率.416).744
対左投手:317打席 打率.212、5本塁打、26打点、19四球、109三振、OPS(出塁率.269+長打率.299).568
 
 打率では5分以上、総合的な攻撃力を示すOPSでは.176の差がついている。ちなみに今季は右投手に打率.244だったのに対し、左投手には.176と通算成績より大きな差がある。
 
 そしてカウント別の成績では、初球が打率.365、ボール先行で打率.328、ストライク先行で打率.177、平行カウントで打率.285。ストライク先行での打率が極端に低く、積極的な攻撃で結果を残してきた選手だと言えるだろう。

“アメリカ版・外崎”と“本家”どう起用する?

 気になるのは得点圏での成績だ。通算233打席で打率.257、4本塁打、82打点。今季も打率.259、0本塁打、7打点と打率で言えば同じような傾向が出ており、勝負強さという点では課題が残る。
 
 打順は通算で6番起用されることが77試合と最も多く、この場合は打率.264、7本塁打、31打点。58試合以上の経験がある2番、5番、6番、7番、9番の中では最も本塁打数と打点が多い。しかし、得点圏打率の弱さを考えれば、最も打率が高い.313を残した9番(70試合、3本塁打、14打点)で上位打線に繋ぐという起用も適しているかもしれない。
 
 打球方向は、ゴロの打球は右翼方向へ“引っ張る”(68.7%)、フライの打球は逆方向である左翼方向へ“流し打つ”(43.5%)という傾向があるが、ゴロの打球(打率.262)もフライの打球(打率.261)も打率自体はほぼ同じ。
 
 だが基本的にパンチ力はあるものの“ホームランバッター”ではないため、野手の間を抜く“ミドルヒッター”として期待したい。一発より効果的な適時打で相手投手にプレッシャーをかける攻撃に期待したいところだ。
 
 守備面では、通算で35個の失策を記録しているが、その内訳は二塁で13個(164試合、守備率.977)、三塁で20個(174試合、守備率.948)、遊撃で0個(5試合、守備率1.000)、左翼で1個(45試合、守備率.979)、中堅で0個(1試合、守備率1.000)、右翼で0個(2試合、守備率1.000)。
 
 DRS(各ポジションのリーグ平均と比べて、守備でどれだけの失点を防いだかを示す指標)は、二塁での「+2」が最も優れている。逆に、三塁での「-7」が最も悪い。外野手としては「-2」(左翼で-1、中堅で0、右翼で-1)となっており、守備での貢献度が高いのは二塁手としてだった。
 
 西武の二塁には、今季同ポジションで142試合に出場した外崎修汰内野手がいるが、同じようなユーティリティー性を持つ外崎とスパンジェンバーグをどのように起用していくのか注目される。
 
 メジャーでは攻守でその潜在能力を発揮しきれない感があったスパンジェンバーグだが、新天地である日本、西武でそれが開花されるだろうか。

【動画】小技だってできるんです!西武助っ人スパンジェンバーグが絶妙スクイズ

米メディア『Sporting News MLB』の公式ツイッターより

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Cory Spangenberg: pic.twitter.com/JYCgNEd8nV

— Sporting News MLB (@sn_mlb) September 7, 2019

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