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コンビニより多い「マッサージ業」の現実

日刊ホントの話

コンビニより多い「マッサージ業」の現実


 マッサージ業のお店はなぜそれほどに多いのか。開業障壁が低いからなのか、はたまた高齢化社会やストレス社会による需要の高まりからなのか。マッサージ業の経営の実態をリサーチしました。

●店舗数はコンビニの2倍以上

 厚生労働省の統計によると、マッサージ業の店舗数は13万6千カ所以上(2016年)でした。日本フランチャイズチェーン協会によれば、コンビニエンスストアの店舗数が5万5千店舗ほど(2018年11月)なので、マッサージ業の店舗数はコンビニの2倍をはるかに超えていることになります。これは驚くべき数です。

 ところで冒頭にも書いたように、マッサージ業といえば、マッサージ院、鍼灸院、整骨院、整体院などがあります。おそらくマッサージ院と鍼灸院は分かるかもしれませんが、整骨院と整体院の区別はつきますか。

●整骨院と整体院の違い

 はじめに整骨院について説明します。整骨院は、接骨院や柔道整復師施術所とも呼ばれ、柔道整復師という国家資格者が施術します。痛みの発症している部分に対して温熱パック、低周波治療器などを用いて治療するのが一般的です。限定的ではありますが、保険が適用される施術もあります。また、脱臼を治療できることも特徴です。

 整骨院が部分を処置するのに対して整体院は、筋肉のコリをほぐしたり、ゆがみを矯正することで体全体のバランスを整えていきます。整体院では保険は適用されません。

●なぜお店がこんなにも多いのか

 さて、本題に戻ります。どうしてマッサージ業のお店はこんなにも多いのか。おそらく一番大きな理由は開業のしやすさにあります。初期投資があまりかからない点が魅力です。サービスの内容によりますが、自宅の一室からスタートでき、資格もいりません。

 東京商工リサーチによると、資格が必要な柔道整復師についても「柔道整復師はかつては養成校卒業後、5~10年ほど実務勤務した後、独立開業することが一般的だったが、最近は卒業生の約2割が資格を取得直後、すぐに開業」することが多いのだそうです。さらに、「十分な知識や経験がないまま、不正行為に手を染めるケースもある」とのことです。

●倒産は10年で最多、前年比36.7%増

 もっとおおもとを探ると、もともと国は柔道整復師養成校などの設立数を制限していたのですが、1998年に規制緩和し、これによって学校が急増し、人材もたくさん輩出されるようになりました。

 しかしながら、参入しやすいということは、それだけライバルも多いということ。東京商工リサーチによると、昨年2018年のマッサージ業の倒産は93件で前年比36.7%増となり大幅に増加。2009年以降の10年間では最多、5年連続で前年を上回りました。

 店舗数の増加の勢いは今のところ収まる様子はありません。競争が熾烈なだけに、どこも生き残りに必死で、「~に効きます」「~が治ります」といった事実とは異なる不正な広告を出すお店もあるようです。現在進行形で厚生労働省が広告ガイドライン作りを進めていますが、お店を探すときは皆さんもどうぞ気をつけてください。

<参考サイト>
・マッサージ業・接骨院の倒産が激増 過当競争で不正広告や不正請求も横行
https://www.sankeibiz.jp/business/news/190117/bsd1901170645002-n1.htm

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