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タイで脚光!村山哲也氏がサッカークラブに伝える「日本流」

テレビドガッチ


北海道コンサドーレ札幌の野々村芳和代表取締役社長CEOとJリーグメディアプロモーション海外事業部の小山恵が、11月30日放送のサッカー番組『FOOT×BRAIN』(テレビ東京系、毎週土曜24:20~)にゲスト出演。タイで活躍する日本人監督の影響力について語った。

この日、番組がキーワードとしてあげたのは「日本流の輸出」。昨年のロシアワールドカップの日本代表メンバー23名中16名が海外組で、今やヨーロッパクラブへの移籍は当たり前となった。一方で監督に目を向けると、カタールワールドカップアジア2次予選では、日本代表の森保一監督をはじめ、カンボジア代表で実質的な指揮を執る本田圭佑、シンガポール代表の吉田達磨監督、そして、タイ代表の西野朗監督の4人が活躍。実はそのほかにも、アジア各地から日本サッカー協会が要請を受けただけで、これまでに40人以上の代表監督が誕生してきた実績がある。しかし、どうしてアジアで日本人監督が求められているのか?

小川は「特にASEAN諸国でサッカーの代表監督はものすごい存在。国民の関心レベルが日本とは比較にならないほどに高い」と述べ、そこで結果を残したことで、日本サッカーのイメージ向上だけでなく、Jリーグの価値向上にも繋がる好循環が生まれているという。また、アジアサッカーに投資が集まり、ハード面が充実する一方で、指導などのソフト面は追いついておらず、それを海外から輸入しようと考えた時に日本人監督の需要は高まっている。

そして、タイ代表で西野監督が起用されるに至った背景には、タイで活躍するある日本人監督の存在が大きいという。タイ・バンコクから車で1時間ほどにある街、サムットプラカーン。この街にあるサムットプラカーン・シティFCは、長年低迷していたが、昨シーズン最高2位に躍進。それを率いていたのが日本人の村山哲也監督だ。

村山は、ガンバ大阪や清水エスパルスなどでユースチームのコーチなどを歴任。2018年には、サンフレッチェ広島のスカウトとしてタイの英雄ティーラシンの移籍に関わった。その手腕を買われ、同クラブのGMに就任。しかし、事態は急展開を迎え、監督としてもチームを率いることに。クラブオーナーのシリマ・パーニットシーワさんは「アジアトップレベルの日本サッカー界で培ってきた知識があります。そのノウハウで私たちを変えてくれると思いました」と期待を寄せ、これまで監督未経験だった村山も「不安よりもやりたい気持ちが強かった。日本でのネームバリューはないが、一通りの仕事をしてきたので、ポジティブにチャレンジしようと思った」と就任時の思いを明かした。

監督就任後、村山は日本流でチーム改革に取り組み、まずはチームにメリハリを与えた。村山自身も走ることによって練習のテンポと走ることへの意識を植え付けた。すると、昔はダラダラとしていた選手たちがジョギングで移動するようになるなど変化が見えるようになった。ジャルンサック選手は「村山監督のおかげで僕たちのチームは生まれ変わった。誰かを特別扱いせずに平等に見てくれるので、練習に対するモチベーションも上がった」とチームの変化に言及。実はこの選手、かつて控えだったが、村山に見いだされ才能が開花。U-23タイ代表に選ばれるほどに急成長を遂げた。

そして、日本語、タイ語、英語、韓国語の4か国語が飛び交い、些細な意思疎通を図るにも手間がかかるチームに戦術を浸透させることに注力。今シーズンからは分析ソフトを導入し、映像を使って選手の戦術理解度を深めている。前出のオーナーは「村山さんが来て、チームの戦術とやる気がアップした。このスピード感に他チームが戸惑うほど」と手応えを感じている様子。

また、これらの取り組みを評価したのが、タイにおいて特にサッカーリテラシーの高い欧米系メディアだった。小山は「日本のサッカースタイルを持ち込み、しっかりとボールをつなげようとしているのが明らかで、それが報道されている」と現地の様子を伝えた。

さらにGMとしてオフィスにも日本流を導入。通常、タイの会社ではトップと社員が気軽に話すことは出来ないことが多いが、村山はコミュニケーションを重視。村山のもとで働く社員は「とても気さくで相談しやすい」「何か相談するといくつも選択肢を与えてくれる。仕事がとてもやりやすくなりました」と信頼を寄せていた。

そんな村山が持ち込んだ最も驚きの日本流は「おもてなし」。ホームゲーム開催日、村山は試合開始2時間前にスタジアムを訪れ、コーチと一緒にゴミ拾いをはじめた。村山は「タイで一番キレイなスタジアムと言われるようになりたいと言って始めた。スタジアムの前の通りも少しずつキレイになるなど効果が出てきた」と語り、トップチームの選手たちも感化されたのか、ロッカールームを自主的に清掃するようになり、「ジャパニーズスタイルだ!」と自身のフェイスブックにアップするまでになったという。これらの変化に気づいたサポーターたちからも好意的な声が寄せられていた。

最後に野々村は「日本はまだまだ東南アジアに提供できるものはたくさんある」と語り、選手や指導者たちが日本流を持ち込み、その国をリードするようになるのが日本にとっても大事だと思う」と語り、小山も「ヨーロッパ流をいきなり取り入れるより、まずはフィジカルも似ているアジアのトップレベルを取り入れた方が良いのではないかと、アジアの人々が気付き始めている」と語っていた。

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