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熊っぽくて猫っぽい、不思議な魅力をもつクマネコ(ビントロング)にズームイン!

カラパイア

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Image byLingbeek/iStock

 マレー語で「熊のような猫」を意味するビントロングという生き物は、日本語ではクマネコ、英語ではベアキャット(Bearcat)と呼ばれる。

 そういわれてみれば熊のようにも猫のようにも見えるが、実際にネコ科やクマ科とは関係がなく、ましてや大熊猫(ジャイアントパンダ)とは無関係で、ジャコウネコ科に分類されている。

 つぶらな瞳にピンピンのヒゲ、尻尾が長いが脚は短い、お尻からポップコーンのようなニオイを発する、不思議な魅力を持つクマネコにズームインしてみよう。そうしよう。

Binturong: The Bearcat that is Neither Bear nor Cat

ユニークな体の特徴


  ビントロングは、インド北東部から東南アジアの熱帯雨林に生息するジャコウネコ科の一種でである。

 ビントロングが小顔に見えるのは顔や頭部の体毛が短いからであり、全体は長くゴワゴワした体毛に覆われている。ビントロングの体長は最大で60~97cmほど。フサフサしている尻尾は長く、ほぼ体長と同じくらい(56~89cm)があり、ジャコウネコ科の中では最も長くなる。

 この尻尾は筋肉が発達していてものに巻き付けることができるという。

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Image by Bangkokerz/iStock

 ビントロングの色は全体的に黒っぽいが、毛先や耳介の外線やヒゲは白い。

 足の爪は短いが鋭くやや湾曲で、猫のように少しだけ引っこめることができる。3本目と4本目の足の指はくっついているが、がっちりと木を掴んで登ることに長けている。

 ビントロングは尻尾や四肢、爪を駆使して枝の無い木でも容易く登ることができ、通常は木の上で暮らしているが、時に地表に降りたり水中に入ったりすることもあるようだ。ただし動きは慎重でゆっくりとしていて、ジャンプするようなことはほとんどない。

 夜行性で、主に果実や木の実を食べる他、昆虫やトカゲ、小型哺乳類や鳥類またはその卵、魚類なども口にする。

 決まった繁殖期は持たないとされるが、だいたい1月~3月の間に1回で1~3頭の子供を産み、単独もしくは数頭の小規模な群れを形成して生活する。

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Image by marie martin/iStock

お尻からポップコーンのような匂い


 ジャコウネコ科の仲間の多くは、肛門周辺に臭腺(肛門腺)を持っており、独特な匂いを木にこすりつけてマーキングをすることが知られている。

 ビントロングにも臭腺があり、マーキングの際には尿を尻尾の毛の部分に付け、歩きながら木に擦りつけて縄張り主張をすると言われている。その匂いは、ポップコーンのそれと似ているのだという。

 一部の研究によると、ビントロングのオスには揮発性の分子が豊富に含まれており、食品加工の際に高温加熱で生じるメイラード反応と同様の化学反応が腸内細菌との関与で起こるとされるため、臭腺から香ばしいポップコーンの匂いが放出されるということだ。

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Image by yod67/iStock

現在は絶滅危惧種に


 インドネシアやマレーシア、インド北部やフィリピンなど東南アジアの熱帯雨林で生息するビントロングは、現在個体数の減少に脅かされている。

 これら熱帯雨林では、パーム油採取や開発のための森林伐採が盛んなことが原因でビントロングの生息地が減少。その他、毛皮やペット目的の乱獲が絶えないことから、過去18年においてその個体数は30%減っていることが明らかになっている。

 現在、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストでは、ビントロングは絶滅危惧種(VU)に指定されており、個人的な飼育はワシントン条約で禁止されている。

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Image by MR-MENG/iStock
References:YouTubeなど / written by Scarlet / edited by parumo

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