top_line

【罪深い味】カレーだけじゃなく缶詰のタレも飲み物だった / 缶詰マニア:第27回『くじらとらー油が出会ったから』

ロケットニュース24

【罪深い味】カレーだけじゃなく缶詰のタレも飲み物だった / 缶詰マニア:第27回『くじらとらー油が出会ったから』

突然だが、皆さんは缶詰のタレを飲むだろうか? 栄養が偏ってそうなのでなんとなく躊躇するという人もいるだろう。私(中澤)は、いつも飲もうか飲むまいか迷っている。

だって、めっちゃウマイんだもん。もはや、具とダブル主演でしょアイツ。で、結局、悪魔のささやきに負けてちょっと飲んでしまうわけだ。あー今日もやっちゃったなって。そんな私にとって、誠に罪深い缶詰を見つけてしまった。

・くじらとらー油が出会ったらこうなった

その缶詰の名は「くじらとらー油が出会ったから(税込560円)」という。中身が一発で分かる名前だが、出会ってどうなったのかと言うと……

タレがめちゃくちゃウマくなった。

ベースは大和煮なのだが、和風な甘辛さの中に顔を出すラー油のピリ辛が味に色彩を与えている。例えるなら、水墨画の中に赤い絵の具が散りばめられているように、ラー油がアクセントとなり鮮烈な印象を残すのだ。

さらに、使用されているラー油は「食べるラー油」として有名な『なかむラー油』。にんにくやネギなども入った食べごたえのあるタレは、ひと口飲むと舌に味の記憶が染みついて離れない。もうひと口くれェェェエエエ!

ダメダメ! 飲んじゃダメですよ!! 自分の中の天使がそう叫ぶが、気づけばガンガン減っていくタレ。これはまさに背徳の味。ゴクゴクいけちゃう。もはや飲み物だ。

・歴史ある味

なお、この缶詰は缶詰会社『木の屋石巻水産』の製品。60年の歴史を誇るこの会社は、元は鯨の行商から始まった。そのため、看板商品は鯨の大和煮であり、「くじらとらー油が出会ったから」のひげ鯨の身にも歴史あるその味は息づいている。

だが、東日本大震災の際、その歴史に幕が下りかけた。会社も工場も、魚市場さえも津波で流され全てを失ってしまったのである。

そんな状況の中、「もう一度木の屋の缶詰が食べたい!」という声が全国から寄せられたのだとか。そういった声や支援に答える形で困難から戻って来た今の木の屋の缶詰には、絆と愛と強さを感じずにはいられない。

缶詰はただの保存食ではない。そこにはそれぞれの物語が詰まっている。今回もそんな物語を知ることができた。560円は非常に安かったと言えるだろう。

参照元:木の屋石巻水産
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

TOPICS

ランキング

ジャンル