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巨額長期契約を結んだ選手は活躍できたのか?

週刊ベースボールONLINE

 今オフのFA市場で最も注目を集めているのが西武の秋山翔吾だ。現状では海外に移籍する可能性が高いが、西武も4年20億円超の大型契約を提示し引き留めに入っている。こうした長期契約は選手としてはありがたいが、相応の結果が残せないとチームは困る。では、同じように大型長期契約を結んだ選手たちは、契約締結以降どのような成績を残したのだろうか?

契約終了まで好成績を残すケースも少なくない


 今回、秋山に提示されたのは4年間の契約だが、過去にFA移籍や契約更改時に5年以上の長期契約が結ばれたケースは12度ある。まずは、すでに契約期間が終了済みの9選手の「契約期間中の成績」を、契約が締結された年数が古い順にまとめてみた。


巨人・清原和博

●清原和博(巨人:1997~2001年)
1997年 130試合 115安打 32本塁打 95打点 打率.249
1998年 116試合 103安打 23本塁打 80打点 打率.268
1999年 86試合 62安打 13本塁打 46打点 打率.236
2000年 75試合 64安打 16本塁打 54打点 打率.296
2001年 134試合 139安打 29本塁打 121打点 打率.298
通算  541試合 483安打 113本塁打 396打点 打率.269

●古田敦也(ヤクルト:1999~2003年)
1999年 128試合 146安打 13本塁打 71打点 打率.302
2000年 134試合 138安打 14本塁打 64打点 打率.278
2001年 121試合 143安打 15本塁打 66打点 打率.324
2002年 120試合 126安打 9本塁打 60打点 打率.300
2003年 139試合 146安打 23本塁打 75打点 打率.287
通算  642試合 699安打 74本塁打 336打点 打率.298

●片岡篤史(阪神:2002~2006年)
2002年 120試合 97安打 11本塁打 46打点 打率.228
2003年 110試合 99安打 12本塁打 55打点 打率.296
2004年 46試合 18安打 3本塁打 7打点 打率.205
2005年 50試合 12安打 1本塁打 7打点 打率.211
2006年 50試合 15安打 1本塁打 7打点 打率.165
通算  376試合 241安打 28本塁打 122打点 打率.221

●三浦大輔(横浜:2003~2008年)
2003年 15試合 5勝5敗 防御率4.09
2004年 22試合 6勝8敗 防御率4.25
2005年 28試合 12勝9敗 防御率2.52
2006年 30試合 8勝12敗 防御率3.45
2007年 28試合 11勝13敗 防御率3.06
2008年 21試合 7勝10敗 防御率3.56
通算  144試合 49勝57敗 防御率3.48


ソフトバンク・松中信彦

●松中信彦(ソフトバンク:2006~2012年)
2006年 131試合145安打 19本塁打 76打点 打率.324
2007年 123試合117安打 15本塁打 68打点 打率.266
2008年 144試合156安打 25本塁打 92打点 打率.290
2009年 126試合125安打 23本塁打 80打点 打率.279
2010年 79試合 56安打 11本塁打 35打点 打率.235
2011年 88試合 82安打 12本塁打 36打点 打率.308
2012年 65試合 30安打 4本塁打 13打点 打率.221
通算  756試合 711安打 109本塁打 400打点 打率.275

●井端弘和(中日:2009~2013年)
2009年 144試合 174安打 5本塁打 39打点 打率.306
2010年 53試合 47安打 0本塁打 16打点 打率.261
2011年 104試合 88安打 1本塁打 29打点 打率.234
2012年 140試合 139安打 2本塁打 35打点 打率.284
2013年 100試合 77安打 1本塁打 18打点 打率.236
通算  541試合 525安打 9本塁打 137打点 打率.264

●荒木雅博(中日:2009~2013年)
2009年 140試合 157安打 2本塁打 38打点 打率.270
2010年 136試合 170安打 3本塁打 39打点 打率.294
2011年 135試合 143安打 2本塁打 24打点 打率.263
2012年 129試合 128安打 3本塁打 31打点 打率.251
2013年 105試合 75安打 0本塁打 19打点 打率.222
通算 645試合 673安打 10本塁打 151打点 打率.260

●森野将彦(中日:2009~2013年)
2009年 144試合 158安打 23本塁打 109打点 打率.289
2010年 144試合 179安打 22本塁打 84打点 打率.327
2011年 142試合 118安打 10本塁打 45打点 打率.232
2012年 124試合 108安打 6本塁打 50打点 打率.249
2013年 134試合 114安打 16本塁打 51打点 打率.286
通算 688試合 677安打 77本塁打 339打点 打率.277


阪神・鳥谷敬

●鳥谷敬(阪神:2015~2019年)
2015年 143試合 155安打 6本塁打 42打点 打率.281
2016年 143試合 106安打 7本塁打 36打点 打率.236
2017年 143試合 143安打 4本塁打 41打点 打率.293
2018年 121試合 51安打 1本塁打 22打点 打率.232
2019年 74試合 19安打 0本塁打 4打点 打率.207
通算  624試合 474安打 18本塁打 145打点 打率.250

 長期契約を結んだ選手は、片岡や松中のように序盤は活躍するも、徐々に成績が下降するイメージがある。2019年で5年契約が終わり、チームを退団した鳥谷はまさにその例だろう。ただ、これはある意味仕方ないこと。長期契約は、FA権を獲得した選手や、チームの柱となって久しい選手に提示されることがほとんど。そうした選手は、その時点で30歳前後のため、長期契約終盤に衰えが来てもおかしいことではない。

 とはいえ、古田や森野といった、契約最終年まで好成績を残す選手もおり、中には清原のように一度は調子を落とすものの、契約最終年で目覚ましい活躍を見せた選手もいる。一概に長期契約は危険とはいえないのだ。

丸や則本はどのような成績を残すのか……


 現役選手の中で、現在長期契約期間中なのが以下の3人だ。

●陽岱鋼(巨人:2017~2021年)
2017年 87試合 87安打 9本塁打 33打点 打率.264
2018年 87試合 62安打 10本塁打 37打点 打率.245
2019年 110試合 57安打 4本塁打 21打点 打率.274
通算  284試合 206安打 23本塁打 91打点 打率.261

●丸佳浩(巨人:2019~2023年)
2019年 143試合 156安打 27本塁打 89打点 打率.292

●則本昂大(楽天:2019~2025年)
2019年 12試合 5勝5敗 防御率2.78

 2016年オフにFAで巨人に移籍した陽岱鋼は5年契約を結んだが、ここ3シーズンは期待されたとおりの成績を残しているとは言い難い。契約4年目の来季は巻き返したいところだろう。一方、FA移籍1年目ながらチームに貢献したのが巨人の丸だ。坂本勇人との二、三番コンビはリーグ屈指の破壊力だった。

 楽天の則本は2019年3月に今季から7年の大型契約を締結。しかし、契約1年目の今季は故障離脱もあって5勝にとどまった。オフにはFA権を行使してチームに残留することを表明した。もし仮に秋山がチームからの提示を受け入れれば、この3人に続く現役での長期契約締結者となる。契約期間中の3人が今後どのような成績を残すのか、秋山がどんな決断を下すのか注目してみてはどうだろうか。

 ちなみに、NPB史上最も長期間の契約は、1996年に巨人に入団したチョ・ソンミンの8年。残念ながら成績不振によって契約を1年残して退団したが、恐らくこの期間を超える契約はそうそう結ばれることはないだろう。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM

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