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『生田家の朝』が『緑山家の朝』へ 視聴者を“裏切る”日テレ朝ドラ戦略

TBS for スゴ得

『生田家の朝』が『緑山家の朝』へ 視聴者を“裏切る”日テレ朝ドラ戦略(C)TBS for スゴ得  特別な出来事は何も起きなかったいつもの朝に飛び込んできた仰天の“事件”がお茶の間をザワつかせている。日本テレビ系の朝の情報番組『ZIP!』で放送中の朝ドラマ『生田家の朝』第15話の終盤。それまで相変わらずの朝の日常“あるある”な会話を繰り広げていた生田家の面々が、カメラがグイッと引いたかと思ったら、突然テレビの画面のなかに入ってしまったのだ。そのテレビを観ている夫婦……。新ドラマ『緑山家の朝』がスタートした。


■覆された“ごく普通の4人家族の朝の日常風景”ドラマ

 平日朝の7時50分頃から放送中の『生田家の朝』は、脚本にバカリズム、企画・プロデュース・主題歌に福山雅治という異才がタッグを組んだ7分間のショートドラマ。ごく普通のサラリーマンの父親にユースケ・サンタマリア、さばさばした母親に尾野真千子、そして小学生と中学生の子どもたちというごく普通の4人家族の朝の日常風景が、ゆるっとしたテンポで描かれる。

 ドラマチックな出来事は一切起きないが、起承転結とオチも付けた構成で見せるのはさすがバカリズムワールドと言ったところ。昨年12月にシーズン1が放送された際には、ネットでも「どうってことない内容だけど永遠に観ていられる不思議な魅力がある」「何も考えず、たまにクスッとしながら観た。こんな家族いいなあ」といった好評の声が上がった。視聴率は合格点、さらに午前8時から始まる『スッキリ』の序盤視聴率も押し上げたという実績からお茶の間に帰ってきたわけだ。

 この10月から放送されているシーズン2でも、先週まではあいも変わらず4人家族の“ふつうの朝”が映し出されてきた。この家族にすっかり親近感を抱いている視聴者も多かったことだろう。それだけに、思わぬ『緑山家の朝』のスタートに「あの4人とはもう会えないの?」と気が気ではないはずだ。

 ちなみに、『生田家の朝』とは、撮影が行われている日本テレビの生田スタジオの“生田”から。『緑山家の朝』の“緑山”は、TBSの緑山スタジオから取っているわけだが、バカリズムらしいウイットが効いたネーミングであり、その突然のドラマ展開とともにファンはぐっと引き付けられていることだろう。

■最終話は…?ドラマチックさと無縁ではなかった『生田家の朝』

 ドラマチックさとは一切無縁のはずだった『生田家の朝』。しかし、これまでも時折り視聴者を不思議ワールドに連れていくエピソードは挟み込まれてきた。前回では小1の息子・悟が公園で出会ったおじさんを家の押入れで飼う(!?)という「悟の誰にも言えない秘密」、今期も未来から大人になった悟がやってくる「大人の僕」というエピソードがその最たる例だ。

 同番組を担当する日本テレビの小田玲奈プロデューサーは、「1話完結ものはどうしても『観逃しても、まあいいか』となりがちです。しかし、制作陣としてはやはり毎朝観ていただきたい。そこで『生田家、油断ができないな』と思っていただけるよう、たまにピリリとスパイスを効かせた回を盛り込んでいるんです」とその意図を語る。

 シーズン2では、視聴者が「あれっ?」と二度見するような仕掛けにもチャレンジしている。15日放送回のラストシーンで、朝食を食べながらテレビで『ZIP!』を観ている4人。テレビ画面には火曜パーソナリティの山下健二郎ら3人がダンスを披露する姿が映っている。そしてドラマが終わり、映像が『ZIP!』のスタジオに切り替わると、そこではドラマ内のテレビで流れていたダンスがまったく途切れることなく、そのまま3人が踊る姿が映し出された。

 ドラマと生放送のスタジオがシームレスに繋がった異例の展開に、SNSでも「純粋に驚いた!」「ドラマに生出演って新しすぎる!」などと盛り上がる声が多数上がった。

 それでは『緑山家の朝』のスタートにはどのような反応があるか。それは、今後の視聴者の声を待たなければならない。キャストは夫役にバカリズム、妻役に平岩紙。住まいはマンションと、こちらもどこにでもいそうな夫婦。エピソードも『生田家の朝』と負けず劣らず“あるある”な朝が描かれる。今後、果たして生田家の4人との“再会”はあるのか。「この先、さらに驚きの展開が待っています。満足していただける最終話になりますので、楽しみにしていてください」(小田氏)。あと5話の放送が観逃せない。
(文/児玉澄子)

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