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怒りをぶつけているわけではない「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」からサンボマスターの真意を読み解く

UtaTen


ライブでは感情を爆発させ、観衆を惹きつけてやまないサンボマスター。エモーショナルなそのパワーは世界を一瞬にして変化させる。2000年に結成されたサンボマスターが世に知られたのは、2005年に発売されたシングル「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」のヒットによるものが大きい。

フジテレビのドラマ「電車男」の主題歌に抜擢されたのだ。彼らはロックやパンクを基調としながら、他にはないスタイルを作り上げている。抑圧されたものが溢れでるようなボーカル山口の歌い方には、心を揺れ動かされる。その声は決して支配的なものではなく、誰もが感じる日常のささいな不安や生きにくさを代弁しているかのようだ。

また、彼らのレコーディングにもひとつの信念が見えてくる。サンボマスターはあくまで一発録りにこだわる。音楽の作り方が確立されてしまっている昨今において、どうすれば自分たちをむき出しにできるのか。その答えがレコーディングでの一発録りなのだ。山口はあるインタビューで一発録りに関して「緊張もするし、テンションもおかしくなる」と答えていた。胸の高ぶりを内在させ、リスナーに音楽を届けているのだ。

今回は「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」の歌詞を紐解きながら、感情をむきだしにする彼らのスタイルを深く掘り下げていきたい。






彼らの優しさが存分に伝わる。「昨日のあなたが嘘だと言うなら 昨日の景色を捨てちまうだけだ」この部分だけを見ても思いやりがあふれていると理解できる。

相手にとって真実ではないことは自分にとっても真実ではない。そんな風に共感を育める心がサンボマスターにはあるのだ。彼らは決して「怒り」を音楽にぶつけているわけではないのだ。
もちろん、不条理や世の中にある矛盾を感じているのは間違いない。それらは「怒り」としてではなく、「優しさ」に変換し誰かと共感するために音楽にしているのだ。





サンボマスターを知る上でのキーワードは「共感」である。自分のみではなく相手がいてこそ成り立つ「共感」する気持ちを歌っているのだ。「新しい日々を繋ぐのは、君と僕なのさ」といった歌詞からもその事実は読み取れる。
また、「君と僕が声を合わす 今までの過去なんてなかったかのように歌い出すんだ」といった歌詞から新しくなることの大切さを歌う。彼らは過去を赦し、新しい日々を共に紡いでいく勇気を伝えているのだ。





全てのネガティブを吹き飛ばすかのように叫び続けるサンボマスター。物事を何も小難しく考える必要はない。彼らの歌のように過去はなかったかのように、前に向かって叫び続けてみるのだ。

すると、見える景色が必ず変わってくる。サンボマスターは音楽を通してそれを人々に伝えたかったはずだ。人々を励まし続ける彼ら自体が「愛」と呼ぶにふさわしい存在なのかもしれない。


TEXT:笹谷創( http://sasaworks1990.hatenablog.com/ )

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