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この監督を知らずして映画好きとは言わせない。『パラサイト 半地下の家族』世界を魅了する若き巨匠ポン・ジュノ監督が描き続けてきたこととは?

エンタメステーション

2020年1月にTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開される、映画『パラサイト 半地下の家族』。今回は、そんな本作を手掛けた、世界を魅了する若き巨匠ポン・ジュノ監督の魅力を徹底解剖する。

仏・カンヌにて開催された「第72回カンヌ国際映画祭」にて、韓国映画初のパルムドール受賞という歴史的快挙を成し遂げた本作は、全員失業中、“半地下”住宅で暮らす貧しい一家の長男が、IT企業を経営する超裕福な一家の家庭教師になったことから、次第に想像を遥かに超える悲喜劇へと展開していく物語。すでに韓国動員1,000万人突破、フランス動員160万人突破ほか、各国で動員記録を塗り替える爆発的な盛り上がりを見せるなか、10月11日よりアメリカのロサンゼルス、ニューヨークの3劇場で限定公開されると、37万6,264ドルの興収収入という米国限定公開のオープニング館アベレージで、2019年の最高記録を樹立。3館以上の劇場で限定公開された作品としては、世界的ヒット作となった『ラ・ラ・ランド』(16)以来、最高興収を記録した。

本作は、物語の構成だけでも超一級のエンターテインメント作品として申し分ないが、それに加えて「ボンテール(ポン・ジュノ+ディテール)」も余すことなく堪能できる、と評論家たちが絶賛。「ボンテール」とは、役者の台詞や動き、小道具、背景など画面に映し出されているあらゆる要素に、メッセージを込めるポン監督の繊細さと緻密さを称賛するため、メディアや評論家が生み出した造語だ。前半に出てきたアイテムが、後半に思いもよらない展開で登場するなど、何度見ても新たな発見があるのがポン監督作品の魅力のひとつとなっている。

そして、無類の日本漫画好きとしても知られるポン監督。もともと、漫画家を志していたこともあり、今も映画の撮影前には、緻密な絵コンテを描き、イメージを明確に表現することでも知られている。そんなポン監督にまつわるエピソードとして代表的なのが、名匠パク・チャヌク監督に土屋ガロン・嶺岸信明著の漫画『ルーズ戦記 オールドボーイ』を読むように勧めたという話。のちに「カンヌ国際映画祭」グランプリ受賞を果たした傑作『オールド・ボーイ』を、ポン監督がアシストしていたという。

そんなポン監督の過去作も、一筋縄ではいかない考え抜かれた設定のものばかりで、目の離せない衝撃的なアクションやサスペンスがありながらも、現代社会に通じるテーマが必ず隠されている。一方、明るくキャラの濃い登場人物たちの姿に、思わずクスりと笑ってしまうユーモアも織り込まれており、日本人なら誰もが親しみを持つ“漫画”の趣も色濃く感じることができる。普段映画を観慣れない人でも、一度観たらその作風にどっぷりはまってしまうこと間違いなしだ。

ポン・ジュノ監督代表作

『殺人の追憶』(03)
先日、30年の時を経て真犯人が判明したことでも話題となった、実際の未解決連続殺人事件に着想を得たサスペンス。犯人を突き止めようとする刑事たちの前に、衝撃の結末がおとずれる。ポン・ジュノの名を世に知らしめた代表作。ソン・ガンホとの初タッグ作。

『グエムル 漢江の怪物』(06)
アメリカ軍が実際に有害な薬品を韓国・漢江に流した実際の事件がモチーフとなっており、薬品の流出により生まれた謎の怪物に拉致されてしまった少女を救うべく、ふがいない父親が奔走する。韓国では、当時歴代動員1位を記録するメガヒットを記録。

『母なる証明』(09)
息子の容疑を晴らすため真相に迫ろうとする、母の狂気に近い盲愛を描いた。ウォンビンが息子を演じたことでも話題となった。国内外で20を超える賞を受賞、世界中の映画ファンに衝撃を与えた。

Netffixオリジナル映画『オクジャ/okja』(17)
謎の怪獣オクジャを親友である少女ミジャが巨大な多国籍企業から守ろうとするアクションアドベンチャー。資本主義における食肉産業の闇を描いた。ネット配信作品としてははじめて「カンヌ国際映画祭」コンペティション部門に出品され、パルムドールを争ったことでも話題を呼んだ。

【アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ (映画監督/『ヴェナント: 蘇えりし者』)コメント】
予想のつかない、圧倒的な展開! 観た瞬間から魅了され、観た後も自分のなかで育っていく。

【ギレルモ・デル・トロ (映画監督/『シェイプ・オブ・ウォーター』)コメント】
ポン・ジュノは、最高賞パルムドールに値する映画監督だ!

【アダム・マッケイ(映画監督/『バイス』)コメント】
可笑しくて、心をかき乱されて、とてつもない。この映画の不思議なシンプルさに、強く叩きのめされた。

【エドガー・ライト(映画監督/『ベイビー・ドライバー』)コメント】
ポン・ジュノ監督が描き続けてきた異なるジャンルがクロスオーバーするのを観られたことはとても嬉しかった。とんでもなく面白い、最高のスリラーだよ。早くまた観たい!

【タイカ・ワイティティ(映画監督/『ジョジョ・ラビット』)コメント】
まだ『パラサイト 半地下の家族』を観られていないが、今年最高の映画であることは知っている。

【アリ・アスター(映画監督/『ヘレディタリー/継承』)コメント】
いま、ストーリーテリングにおいてポン・ジュノに並ぶ者は誰もいない。目眩がするほど腕が良くてとにかく面白くて、完全にやばい。

映画『パラサイト 半地下の家族』

2020年1月、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー!

【STORY】
全員失業中で、その日暮らしの生活を送る貧しいキム一家。長男ギウは、ひょんなことからIT企業のCEOである超裕福なパク氏の家へ、家庭教師の面接を受けに行くことになる。そして、兄に続き、妹のギジョンも豪邸に足を踏み入れるが…この相反する2つの家族の出会いは、誰も観たことのない想像を超える悲喜劇へと猛烈に加速していく――。

出演:ソン・ガンホ、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム、イ・ジョンウン、チャン・ヘジン
監督・共同脚本:ポン・ジュノ(『殺人の追憶』『母なる証明』)
撮影:ホン・ギョンピョ
音楽:チョン・ジェイル
配給:ビターズ・エンド

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原題:GISAENGCHUNG
配給・宣伝:ビターズ・エンド

オフィシャルサイト
http://www.parasite-mv.jp/

この監督を知らずして映画好きとは言わせない。『パラサイト 半地下の家族』世界を魅了する若き巨匠ポン・ジュノ監督が描き続けてきたこととは?は、【es】エンタメステーションへ。

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