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人体の不思議。失っても生きていける7つの臓器

カラパイア

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Image by Mohammed Haneefa Nizamudeen/iStock

 人体はわりと柔軟にできている。500mlほど献血しただけで、3.5兆個もの赤血球を失ってしまうが、それでもすぐに回復する。

 それどころかもっと重要な器官の大半を失ってもなお生きている人もいる。たとえば、脳を半分失っても普通に生活できたりするのだ。

 以下では、丸ごとなくなってもわりと普通に生きていられる7つの臓器を見てみよう。

7. 脾臓


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image credit:Pixabay

 お腹の左側、肋骨の下あたりにある臓器。肋骨のすぐ近くにあるために、お腹を怪我するとその影響を受けやすい。脾臓が摘出される理由もこれが一番だ。

 それを包むティッシュのようなカプセルは簡単に破れてしまうため、脾臓が損傷すると出血を止めることはない。放置しておけば死にいたる。

 脾臓を覗き込めば、暗赤色の部分と白い部分の2色が見えるだろう。

 それぞれの色は機能と関係しており、赤い部分は赤血球を溜めてはリサイクル、白い部分は白血球と血小板を処理している。

 同じような機能を肝臓が担ってくれるので、脾臓がなくても普通に生きていられる。同様に脾臓の免疫機能はほかのリンパ系組織が代わりにやってくれる。


6. 胃


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Image by decade3d/iStock

 胃には収縮して食べ物を潰すことによる機械的消化、胃酸による化学的消化、吸収、分泌という4つの機能がある。

 摘出される理由はがんや外傷などだ。2012年の英国には、キンキンに冷えた液体窒素入りのカクテルを飲んで胃を摘出された女性がいた。

 摘出手術では、食道を直接小腸につないでしまう。順調に回復すれば、普通に食べ物を食べられるようにもなる。


5. 生殖器


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image credit:Pixabay

 男性と女性の主な生殖器官は、それぞれ睾丸と卵巣だ。どちらもペアになっているので、片方を失ったとしてもきちんと子供を作ることができる。

 摘出の理由はがんが多いが、男性の場合、暴力やスポーツ、あるいは交通事故などによる怪我であることもある。

 女性なら子宮も摘出可能だが、こうなると子供を作れないし同時に生理も止まる。

 研究によれば、卵巣を摘出したからといって寿命が縮むということはないようだ。そして面白いことに男性の場合、睾丸を両方とも摘出するとかえって寿命が延びるようだ。


4. 結腸


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image credit:Pixabay

 結腸とは大腸の一部で、上行結腸・横行結腸・下行結腸・S状結腸で構成される。主要な機能は水分を吸収し、大便をまとめること。

 がんをはじめとする病気のせいで、一部あるいは全部が摘出されることがある。最初のうちは柔らかい食べ物が望ましいが、ほとんどの人は無事に回復する。

 ただし、排便習慣には変化が生じるだろう。


3. 胆のう


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Image by PALMIHELP/iStock

 肝臓の下、腹部の右上、肋骨のすぐ下にある。肝臓によって作られる胆汁を溜めている。胆汁は脂肪の消化を助けるためのものだが、必須というわけではない。

 腸が脂肪を検出すると胆のうを収縮させるホルモンが分泌され、胆汁が腸へと押し出される。

 しかし胆汁に含まれるコレステロールが多すぎると胆石ができて、胆汁が流れる菅がつまってしまう。こうなると場合によっては胆のうを摘出することになる。

 胆石ができてもほとんど症状の出ない人がいる一方、2015年には1人の人間から1万2000個もの胆石が摘出されるという世界記録が樹立されたこともある。


2. 盲腸


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image credit:Pixabay

 盲腸は大腸と小腸がつながるところにある芋虫のような器官だ。

 以前は退化した器官だと考えられていたが、現在では腸内細菌が必要に応じて再生するための安全な隠れ家ではないかという説もある。

 行き止まりになっているのでそこに腸の内容物が入り込むと出てこられず、炎症を引き起こすことがある。

 これが虫垂炎というものでひどい場合には外科手術で摘出される。が、そうなっても生活には何らの違いも感じないだろう。

 ちなみに盲腸の摘出手術を受けたからといって、それが絶対に2度とぶり返さないとは言い切れない。根元の部分が完全に切除されておらず、そこが再度炎症を起こすこともあるのだ。


1. 腎臓


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Image by Mohammed Haneefa Nizamudeen/iStock

 大抵の人なら腎臓はふたつあるだろうがひとつだけでも大丈夫だし、両方なくても(透析をすれば)生きていくことはできる。

 腎臓は血液をろ過して、水分と電解質や酸塩基のバランスを保つのが役割だ。

 ちょうどふるいのように、タンパク質・細胞・栄養といった体に有用なものだけをとっておき、不要な老廃物はおしっことして体外に排出する。

 腎臓が摘出される理由は、生まれつきの症状、薬やアルコールによる損傷、感染症などいくつもある。

 もしふたつの腎臓がどちらもダメになってしまったなら、あとは透析に頼るしかない。血液透析と腹膜透析の2種類があり、前者はデキストロース溶液を使った機械で血液をきれいにする。

 また後者はお腹にデキストロース溶液が流れる特殊なカテーテルを挿入し、腹膜を使って血液をきれいにする。

 透析を行う人の寿命は、透析の種類、性別、年齢、それ以外の病気などさまざまな要素によって左右される。

 だが最近の研究によると20歳で透析を始めた場合は16~18年、60代で始めた場合は5年程度だそうだ。

References:Inverse / The conversationなど / written by hiroching / edited by usagi

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