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プロレスは八百長と暴露した「ミスター高橋」いま何を思う?

SmartFLASH

 

 デビュー当時の浜崎あゆみの恋愛と葛藤をモチーフにした『M』が、大きな話題を呼んでいる。同書は、本人への取材・了承を経て、あくまでフィクションを交えた「小説」として出版されているが、「暴露本では?」という意見が絶えない。

 

『M』を契機に「暴露本」について学ぶべく、かつてプロレス界のタブーに踏み込む暴露本を出版した、元新日本プロレスレフェリーのミスター高橋氏を訪ねた。

 

 

「正直な話、あの本を書いた当時はプロレス界に『どうにかされること』も覚悟していました」

 

 高橋氏は、2001年に『流血の魔術 最強の演技 すべてのプロレスはショーである』(講談社)で、「プロレスは全試合勝敗の決まったショーだ」と暴露した。

 

「真剣勝負のふりをして人気を落としている、日本プロレス界への提言として、でした。当時、アメリカのドキュメンタリー映画『ビヨンド・ザ・マット』を観ると、プロレスの『ケーフェイ』まで、すべて描かれていたんです。ここまで情報公開されているんだと衝撃を受けました」

 

「ケーフェイ」とは、プロレスの演出や演技を指す隠語。それらを同氏は、当事者側から詳しく書き、20万部を売り上げた。

 

「出版後、直接私に文句を言ってきたプロレスラーは、今日まで1人もいません。私は『マッチメーカー』という、試合の組み立てを考えてきた中心人物でした。その私が真実を語っているのに、それに反論したら、やぶ蛇になる。だから、だれも何も言ってこなかった」

 

 その後の総合格闘技ブームもあり、プロレス人気はさらに落ちたが、現在では「よい方向にむかった」と同氏は語る。

 

「いまでは日本の観客も、アメリカ同様にプロレスを『エンタテインメントショー』として楽しんでいます。1980年代なら『八百長!』と言われるような動きをレスラーが平気でしても、観客はそれを楽しんでいます。私の提言は結果としてよかったのだと思っています」

みすたーたかはし
1941年生まれ 25年間、新日本プロレスのメインレフェリーを担当。勝敗や試合の流れを決めるマッチメーカーも務めた。現在は作家活動と同時に、高齢者の介護予防運動を指導

 

(週刊FLASH 2019年9月17日号)

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