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あなたは大丈夫? 知ってるようで知らない「名刺マナー」

マイナビウーマン

名刺とは、自己紹介のツールです。

はじめて会うとき、部署が変わった、転勤になった、転職したなど、新しい自分の状況を知ってもらうと同時に、相手を知るのにも必要なのが、この名刺。雑に扱うことはタブー視されており、「持ち主の分身」だといわれるほど、授受の際のマナーが気にされます。

あなたは名刺の正しい受け取り方を知っていますか? 今回はいざというときに困らない「名刺の受け取り方マナー」をおさらいしていきましょう。

■なぜ名刺交換が必要?

そもそもなぜビジネスシーンにおいて名刺交換をするのか。名刺交換の必要性はずばり、2つあります。

1.会社名、部署名、会社のURL、名前、連絡先を伝える 2.名刺交換自体がきちんとできる相手なのかを見極める

相手の情報を得るのももちろんですが、それなら電子メールでのやりとりでも構いません。ポイントは「2.名刺交換自体がきちんとできる相手なのかを見極める」機会を担うということ。

名刺交換は、直接顔を合わせてあいさつするコミュニケーションの意味を含んでいます。電子上のやりとりではわからない「相手がどんな人間なのか」をお互いに知る、重要なやりとりなのです。

◇名刺は「持ち主の分身」だとされる理由

名刺は、自分や相手の名前を伝え合うだけのツールではありません。会社名や会社のアイデンテティなどを伝える手段でもあります。

したがって相手の会社(仕事)や、相手自身に対するリスペクト(敬意)を込めて扱わなければなりません。丁寧に扱うのが基本中の基本です。「分身」と呼ばれるのは、このようにそこへ書かれている情報以上の背景や意味を含んでいるからです。

マナー講師が教える「名刺の受け取り方」

ここでは、具体的に名刺交換の手順を見ていきましょう。

◇手順0:交換する順番の基本

交換手順を学習する前に、名刺交換の順番を知っておくとスムーズです。

上司や先輩など、その場に複数人居合わせた場合は、役職が上のものから名刺交換していく決まりがあります(相手側もこちら側も複数という場合は、役職が上の者同士から順番に行います)。

待っている間、部下同士で名刺交換をしてしまうことも慣例としてありますが、これでは相手側の部下と名刺交換したあとで、その上司と名刺交換をすることになり、正式なマナーとしては失礼にあたります。ただし、時間がなくやむを得ない場合や、上下関係がない場合などは、待たずに各自の間で名刺交換を行ってもOKです。

◇手順1:きれいな名刺を用意する

名刺交換が予想される場所へ行く場合、まずはきれいな名刺を携帯しましょう。

汚れがあったり、角がつぶれていたりする名刺は絶対にNG。それが自分自身を表すと考えたら、マナー違反であるのは一目瞭然です。

◇手順2:名刺交換は必ず立った状態で行う

直前まで座っていた場合でも、名刺交換のタイミングが来たら必ず立ち上がって行いましょう。また、間にテーブルやカウンターなどを挟むのもNG。間に何もない状態で交換します。

◇手順3:自分から名刺を出すよう心がける

名刺は目下の者が先に差し出すのがマナーです。できるだけ自分から名刺を差し出すようにしましょう。

ちなみに、訪問先から、というルールはありません。訪問先(応対側)か訪問側(こちらが訪問した場合)かは関係がなく、お客様は誰か、同等の立場なのかなどによって、上位者、下位者が決まるからです。どちらが下位者にあたるのかを認識し、下位者から先に上位者(目上の人)へ差し出します。

ただし、数秒のやりとりの中では相手が先に名刺を出してくる場合もあるはずです。形式にこだわりすぎてぎこちない授受になってしまっては本末転倒。臨機応変に対応するのが◎です。

同時交換をすることも多いので、その場合は自分の名刺を相手より低い位置で差し出すとベターです。

◇手順4:胸の位置から両手で授受

名刺交換は、胸の位置から両手で大切に差し出し、相手の名刺も大切に受け取ります。このとき、渡す側ももらう側も、相手の名前や会社名、ロゴに指がかからないようにします。

◇手順5:受け取るときは「頂戴します」

なお、受け取る際は「頂戴します」「頂戴いたします」と声に出します。その際、両手の指をそろえて伸ばした状態で恭しく受け取るときれいです。

◇手順6:その場で相手の名前を確認

もらった名刺は、その場で「山田花子様とお呼びすればよろしいでしょうか?」などと名前を確認しましょう。

このとき、相手の名前にふりがながなかったり、難しい漢字だったりした場合は「○○様とお読みするのでしょうか?」「なんとお呼びすればよろしいでしょうか?」などと尋ねてOK。初回、相手に確認することは失礼ではありません。

◇手順7:もらった直後の名刺は名刺入れの上に乗せる

相手の名刺をもらった直後は、それを名刺入れの上にいったん置きます。複数もらう場合は、2人目の名刺をもらう際、ひとり人目の名刺は名刺入れの上に乗せるか、二つ折りの名刺入れであれば挟むと◎。

ちなみに、ひとり目が役職上位者であれば、2人目の名刺は受け取ったあと二番目(ひとり目の下)に重ねます。つまり、一番上に一番上位の人の名刺が乗っている(=役職順)状態にしましょう。

そのまま商談や打ち合わせに入る場合は、もらった名刺をテーブルの上に置きます。このとき、相手の座り位置と対称になるよう、名刺を自分側に向けて置きます。書類などに被るのは避け、できれば右側の空いているスペースに並べます。

◇手順8:打ち合わせが終わったら名刺入れにしまう

マナー上は、顔と名前が一致したら名刺入れにしまってよいのですが、多くの場合は、終わるまでテーブルに並べて、最後に片付けます。

立ったまま交換し、そのまま去る場合も、話し終わったあとの去り際にしまうのがスマートです。

■名刺の受け取り方Q&A

スマートでマナーにかなった名刺交換は誰もが望むところ。はじめて会う人との名刺交換は第一印象につながります。ここでは、迷いやすいポイントにフォーカスを当て、Q&A形式で正しいマナーを勉強していきましょう。

◇Q.名刺入れを持っていない場合は?

名刺入れの代わりとして、ハンカチの上にもらうのも一手。ですが、しっかりプレスができているきれいなハンカチでないと見苦しいでしょう。

何も手元にない場合は、両手で丁寧に受け取り、そのまま交換を進めましょう。

◇Q.名刺を忘れた場合の対処法は?

その場では素直に「申し訳ございません。ただ今、名刺を切らしておりまして……」などと告げ、メールで「本日は名刺を失念してしまい、大変失礼いたしました」という旨を送り、名刺と同じ内容を盛り込んだ署名を必ず入れます。

後日、名刺を直接お持ちしてビジネスチャンスにしてもよいでしょう。また、お手紙をつけて、郵送するのも◎。

◇Q.財布から名刺を取り出すのはOK?

マナー上も、実際の所作としても財布から取りだすのはNGです。

なぜなら、財布に名刺をしまうと、汚れや折れ曲りの原因になるのと、名刺入れを持たない、あるいは忘れたこよが相手にあからさまにわかってしまうから。

名刺入れがなければ、手帳の内側など、保管に適したところに用意し、相手に会う事前に取り出しておいて、手持ちで名刺交換をします。両手で丁寧に渡せば、問題ありません。

◇Q.受け取る際、好印象を与えるコツは?

相手の会社の住所などを見て、「近くに○○ってありませんか?」「前にお邪魔したことがありますが、素敵な建物ですね」などと、話題作りをしてコミュニケーションをはかります。

相手の名前の話題も楽しいでしょう。「めずらしい名字ですね」「難しい漢字ですね」「素敵なお名前ですね」など、思いついたことを話題にするだけで距離感が縮まります。

■大切に扱うことがマナーに繋がる名刺

名刺交換は、緊張したり、難しく考えたりしてしまう人も多いのですが、とにかく「丁寧」にお渡し、「大切」に受け取れば大丈夫なものです。ぞんざいに扱わなければ、自然とマナーにかなった所作になるということ。

また、もらった名刺は自分だけのものと考えず、会社全体でもらったものであると認識し、きちんとファイルしましょう。最近では、アプリを使って管理することもできます。

ホルダーに保管する際は、もらった日付やその人の特徴などをメモしておくのがポイント。相手のことを覚えやすくなるほか、社内での情報共有にもなります。ちなみに、相手がいる前でこのメモをするという行為はNGです。会社に戻ってからの作業としましょう。

また、名刺はビジネスシーン以外でも、パーティや披露宴など、さまざまなシーンで交換されます。基本はビジネスシーンと同じですが、パーティ会場などでいつまでも名刺入れにしまわず、ひらひらと持っていたりするのはNG。タイミングを見て、名刺入れかバッグにしまいましょう。

名刺はもらってすぐにしまうのでなく、そこにある情報をもとに会話ができるとコミュニケーションの幅が広がります。そして、笑顔とともに交換すること。これがもっとも大切な名刺交換のポイントかもしれません。

(松本繁美)

※画像はイメージです

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