「そうそう春からね。いまは夏休みで、いったん日本に帰ってきていますけど」
――音楽の勉強のためではないそうですが?
広告の後にも続きます
「ふつうに勉強のための留学ですよ。実は孫はイェール大学を目指しているんです、私もその話を聞いたときは驚きました」
イェール大学といえば、世界的にも有名な超名門校。ちさ子も桐朋学園大学卒業後にイェール大学音楽学部大学院で3年間学んでいる。
――大学にも進学するとなると、長期のアメリカ生活になりますね?
「そうだね。大学も入れると10年ぐらい向こうの生活になるのかな。頑張ってイェール大学に合格できたら、僕も入学式には出席すると、孫には伝えています」
長男はアメリカでは寮生活を送っているという。海外留学をサポートしている会社『エディクム』の担当者は次のように語る。
「寮の施設を持ち、生徒を24時間体制でサポートする学校の総称をボーディングスクールと言います。イェール大学を目指しているのなら、同じアメリカ東部の学校に行っているのではないでしょうか。学校によって異なりますが、年間の費用は、6万~7万ドル(約630万~740万円)ぐらいになります」
10年間なら7千万円!? 確かに仕事をセーブしている場合ではないだろう。ちさ子はインタビューで“教育方針”について、次のように語っている。
《子供たちにいつも言っているのは「打ち込むものを一つ決めてね」ということ。「それが決まったら、ママは全力で応援するよ」って言っています。(中略)私にはバイオリンがあるし、次男はチェロを頑張りたいと言っている。でも長男にはそういうものがない段階。見つかるまではとにかく勉強しなさいと言っています(笑)》(『プレジデントファミリー』’14年10月号)
母の長年の薫陶により、長男は“勉強に打ち込む”ことを自分の道と決めたようだ。弘之さんが続ける。
「(孫は)お父さんもアメリカに留学していたし、ちさ子から大学生活のことをいろいろ聞いていたから、イェール大学をめざすことにしたようです」
――ちさ子さんの教育費には糸目をつけないという姿勢は、ご両親から受け継いだものなのでしょうか?
「僕の考えも亡くなった妻の考えもそうなんですけれど、本人にやる気があるなら教育にお金をかけるのは変に財産を遺すよりも重要なことだと思うんです。孫も一人でのアメリカ生活は、最初は寂しかったようです。だから僕も4月に学校まで行って会ってきました。だけど今ではかなり慣れてきているようで、ちさ子のほうが寂しがっていますよ(笑)」