OKAMOTO’Sの初の日本武道館ワンマン。4人で歩んできた10年を肯定する、そして走り続けるこれからに決意を見せるステージ

OKAMOTO’Sの初の日本武道館ワンマン。4人で歩んできた10年を肯定する、そして走り続けるこれからに決意を見せるステージ
10年の活動のなかで培ってきた技量とセンスを存分に発揮しながら、“最新型のOKAMOTO’S”を率直に表現 OKAMOTO’Sが6月27日(木)、日本武道館ワンマン公演〈OKAMOTO’S 10th ANNIVERSAR […]

10年の活動のなかで培ってきた技量とセンスを存分に発揮しながら、“最新型のOKAMOTO’S”を率直に表現

OKAMOTO’Sが6月27日(木)、日本武道館ワンマン公演〈OKAMOTO’S 10th ANNIVERSARY LIVE “LAST BOY”〉を開催した。

6月7日にデビュー10周年を迎えたOKAMOTO’S。最新アルバム『BOY』を携えた全国ツアーのファイナルとして行われた“最初で最後の”日本武道館公演で4人は、過去を総括するのではなく、10年の活動のなかで培ってきた技量とセンスを存分に発揮しながら、“最新型のOKAMOTO’S”を率直に表現していた。“中学の同級生で組んだバンドが10年かけて武道館へ”というストーリー、そして、“4人の優れたミュージシャンが日本のバンドシーンの新たな可能性を切り拓いた”というふたつの側面を同時に感じられる、まさに圧巻のステージだったと思う。

撮影 / 浜野カズシ

19時ちょうどに会場の照明が落とされ、デビューから現在までのライヴ映像をもとにしたオープニングムービーが映される。“10周年”らしい演出は最初だけで、ライヴ本編は現在のOKAMOTO’Sのモードを強く反映した内容。

「Dreaming Man」「Hole」「FOOL」とアルバム『BOY』の収録曲(M1〜M3)を曲順どおりに演奏し、しなやかで厚みのあるバンドグルーヴで会場の熱気を上げていく。端から端までギッシリ埋め尽くした観客もめちゃくちゃ嬉しそう。2010年のデビュー以来、膨大な音楽知識と独創的なセンスに溢れた楽曲、そして、優れた演奏能力に裏打ちされたライヴによって少しずつファン層を広げてきた彼ら。初の武道館公演をソールドアウトしたことは、4人が貫いてきたスタンスが間違っていなかったことをはっきりと証明していた。

「新宿から来ました、OKAMOTO’Sです! 武道館! ホント、最高の景色だね。アルバム『BOY』のファイナル公演、そして、初の武道館公演にようこそおいでくださいました!」(オカモトショウ / vocal)という挨拶のあとは、オカモトコウキ(guitar)の軽快なギターカッティングを軸にしたグルーヴィーなナンバー「NO MORE MUSIC」を披露。さらにハマ・オカモト(bass)の濃密なファンクネスをたたえたベースプレイが光る「Higher」、ネオソウル〜オルタナR&Bの流れを汲む「NEKO」へとつなぐ。

EP「BL-EP」(2016年)、アルバム『NO MORE MUSIC』(2017年)から現行のブラックミュージックに接近し始めたOKAMOTO’Sだが、その快楽的なバンドサウンドはここにきてさらに深化。ゆったりと気持ちよさそうに体を揺らすオーディエンスを見ていると、ここ2〜3年で4人が提示してきた方向性がしっかり受け入れられていることがわかる。

撮影 / 浜野カズシ

コウキがボーカルを取った「ハーフムーン」のあとは、アルバム『BOY』の楽曲(「Animals」「偶然」)をリアレンジして演奏。ショウがギター、コウキがキーボードを担当し、メロウ&スムースな音像を描き出す。もともと優れた音楽性を備えていたバンドだが、10年のキャリアのなかで、彼らのアンサンブルは確実に深みを増してきた。このコーナーの演奏からは、現在のOKAMOTO’Sのアレンジと演奏の高いセンスを改めて感じることができた。これでまだ20代って、やっぱり恐ろしい……。

MCコーナーでは、ハマを中心にゆったりとトーク。
「OKAMOTO’S、武道館、似合ってますか? まあ、通常どおりにお届けしますよ」(コウキ)、「(レイジ!という声援に対して)え、俺がレイジって、ここにいる全員が知ってるの?(笑)」(オカモトレイジ / drums)とリラックスした会話が続く。
さらにハマが「このツアーで皆さんの愛を受けて、特殊能力を体得したんですよ。披露していいですか?」と言い出し、「エイ!」と気合いを入れると、ステージ前方から炎が立ち上がる。「え、俺もやりたい」とショウが挑戦するも、炎は出ず……というコントみたいな展開に。せっかくの特効をMCコーナーのためだけに使うOKAMOTO’S、ちょっともったいないと思うほど面白い。

撮影 / 浜野カズシ

ここからライヴは後半へ。1stアルバム『10’S』に収録されたサイケデリックなロックチューン「マダラ」では、レイジの爆発的なドラムソロ、コウキのエッジーかつメロディアスなギターソロが炸裂、すさまじい高揚感を生み出す。さらに「HEADHUNT」「BROTHER」などのシングル曲を連発。ラフに激しく演奏してもバンド全体のアンサンブルは決してブレない演奏はOKAMOTO’Sの真骨頂だ。その中心にいるのはショウ。強烈なエモーションを備えたボーカル、観客を束ねる求心力に男っぽい色気が加わり、本当にカッコいいフロントマンになったなと感じ入ってしまった。

ここでショウが改めてオーディエンスに語りかけた。
「『BOY』は俺たちの心を表わしたアルバムです。10代のときにバンドを始めて、ここまで突っ走ってきて。大人になりきる前の、その儚い瞬間を真空パックしました」
「アルバムを作って、ツアーに出て、いろんなところでライヴをやっているうちに、このバンドをやり続けるうちは、心の中にずっと“BOY”がいるんじゃないかと思うようになりました。それは自分たちが、なるだけウソをつかないように、なるだけ正直に、なるだけカッコいいと思うものを、素直にピュアに作り続けてきたからだと思います」

撮影 / Shun Komiyama

「やっと肯定されたという気持ちもありました。この景色が見れないかもしれないという危機感もあったけど、10年間やってきたことは間違ってなかったなって思います」という言葉に導かれたのは「Dancing Boy」。ゆったりと穏やかなメロディとともに“そんな風に まだ踊っていたいんだろう 夢見ていたいんだろう”というフレーズが広がり、大きな感動へとつながる。
「何か諦めそうなとき、くじけそうなとき、俺たちのことを思い出してください。俺たち、ずっと続けていくぜ。これからもOKAMOTO’Sをよろしく!」(ショウ)というメッセージも強く心に残った。
(「Dancing Boy」は菅田将暉、野村周平、水原希子、コムアイ、北村匠海、吉澤嘉代子などが出演したMVも話題。ぜひチェックして欲しい)

アンコールも見どころたっぷり。中期のザ・ビートルズを想起させる「DOOR」、デビュー当初からステージを盛り上げ続けている「Beek」を披露。そして最後にメンバー自身の在り方と強く重なる「90’S TOKYO BOYS」でライヴはエンディングを迎えた。

ライヴの中でハマは「中学の同級生で結成されたバンドが今日、武道館に立つことができました」と語った。友達同士で集まったバンドが、それぞれの音楽的資質を磨き、ミュージシャンとして成長し続けた結果、音楽ファンからの強い支持を獲得し、武道館のステージに辿りつく──そのストーリーを約10,000人のオーディエンスが共有した、本当に特別な夜だった。

撮影 / Shun Komiyama

この後OKAMOTO’Sは、初の中国公演を開催。フェスやイベントに積極的に参加する一方、オカモトショウ、オカモトコウキのそれぞれのイベントやソロライヴの開催も発表されている。

10周年は通過点。「結成したときから、世界制覇が夢。まだまだこれからなんです。20年、30年、40年、どこまでも突っ走っていくので、これからもOKAMOTO’Sをよろしく! 絶対バンドやめねえからな!」(ショウ)という言葉どおり、OKAMOTO’Sのピークはもっともっと先の未来にあるのだ。

取材・文 / 森朋之
トップ画像・撮影 / 浜野カズシ

OKAMOTO’S 10th ANNIVERSARY LIVE “LAST BOY” @日本武道館 2019.6.27 SET LIST

M01. Dreaming Man
M02. Hole
M03. FOOL
M04. NO MORE MUSIC
M05. Higher
M06. NEKO
M07. ハーフムーン
M08. Animals
M09. 偶然
M10. Phantom (By Lipstick)
M11. NOTHING
M12. マダラ
M13. ART (FCO2811)
M14. SAVE ME
M15. HEADHUNT
M16. BROTHER
M17. ROCKY
M18. Dancing Boy
【ENCORE】
EN01. DOOR
EN02. Beek
EN03. 90’S TOKYO BOYS

OKAMOTO’S(オカモトズ)

オカモトショウ(vocal)、オカモトコウキ(guitar)、ハマ・オカモト(bass)、オカモトレイジ(drums)。
2010年に〈S×SW2010〉へ日本人男性としては最年少で出演。同年5月に1stアルバム『10’S』を発表。2011年には初のアジアツアーにて香港・台湾・ベトナム公演を敢行。2013年には日比谷野外大音楽堂でのワンマン、2016年にはキャリア初の47都道府県ツアーも敢行。2019年1月に8枚目のアルバム『BOY』をリリース。7月19日に北京、21日に上海で〈OKAMOTO’S“BOY” CHINA TOUR 2019〉を行う。

オフィシャルサイト

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更新日:2019年7月11日
提供元:エンタメステーション

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