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藤井聡太、師匠が語る「同時昇級」弟子に負けていられない

SmartFLASH

 

 3月5日、杉本昌隆八段(50)とその弟子・藤井聡太七段(16)が、たった2人の昇級枠をめぐって、C級1組の最終局(第10局)を迎える。

 

 その約1年前、2018年3月8日の師弟対決(冒頭の写真)がおこなわれたころ、本誌の野澤亘伸カメラマンの取材に、杉本八段は、こう語っていた。

 

 

「2019年は藤井と昇級争いをしたい」

 

 2018年の勝負は弟子・藤井が勝ったが、1年後に「昇級争い」は現実のこととなった。

 

 棋士の順位戦には、上からA級(10名)、B級1組(13名)、B級2組(24名)、C級1組(39名)、C級2組(49名)の5クラスがある。将棋観戦記者の椎名龍一氏が解説する。

 

「5クラスはピラミッドのような構造で、下のクラスほど人数が多く、昇級は狭き門です。羽生(善治)世代の佐藤康光さんや、郷田真隆さんといった名棋士たちも、この競争率が高いC2、C1時代には苦労してきました」

 

 藤井七段は、最終局で勝ったうえで、上位にいる3人のうち2人以上が負けないと昇級はできない。一方の杉本八段は、勝てば自力で昇級。

 

 2月27日、杉本八段に最終局への思いを聞くことができた。

 

「師弟で昇級のチャンスを迎えたことで、注目していだたき、棋士としての幸せを感じています」

 

 同時昇級がかかっていたが、ともに敗れた第9局(2月5日)後に弟子と話したという。

 

「負けた後だったので、互いにテンションはちょっと低かったですね。将棋の内容について話して、昇級についてはふれませんでした。

 

 藤井七段の、最終局への不安はないです。彼のことですから、ふだんどおりにプレッシャーを感じることなく臨むでしょう。
少し調子を落としているかと感じましたが、その後に朝日杯で優勝したので、今は大丈夫です。

 

 期末試験の疲れですか? 確か今日あたりで終わったんじゃないかな。それも心配ないでしょう」(杉本八段)

 

 あくまでも弟子を気遣う師匠なのだが、こうも語った。

 

「16歳の藤井七段と同じクラスになったことで、明らかにいい刺激をもらいました」

 

 杉本八段は、2015年度にB級2組から降級。一般的に50歳で昇級争いに関わってくること自体、稀なことだという。前出の椎名氏の話。

 

「私は厄年説といっています。厄年である42歳を超えると、昇級というより、現状維持が普通になってきます。

 

 そういう意味では、42歳をとうに過ぎて、杉本さん自身が自力で昇級に絡んできたというのは、お弟子さん効果があると思います。弟子に負けてられないということがパワーになっているのでしょう」

 

 師匠と弟子。切磋琢磨の1年が終わる。

 

(週刊FLASH 2019年3月19日号)

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