全米屈指のスカウトリーグに挑戦する日本人チームとは MLBスカウトも注目、慶応高・根岸の姿も
全米屈指のスカウトリーグに挑戦する日本人チームとは MLBスカウトも注目、慶応高・根岸の姿も
全米屈指のスカウトリーグは野球漬けの日々 2010年に始まり、今年で10年目を迎えるCWLは、MLB組織や独立リーグでのプレーを望む200~250人の選手達が集まり、10チームに分かれて、1カ月間に渡…

全米屈指のスカウトリーグは野球漬けの日々

 2010年に始まり、今年で10年目を迎えるCWLは、MLB組織や独立リーグでのプレーを望む200~250人の選手達が集まり、10チームに分かれて、1カ月間に渡るリーグ戦を行う。期間中は多くのプロ野球チームからスカウトが視察に訪れるうえに、各チームの監督やコーチの多くがスカウトを兼ねていることもあって、参加選手のうち例年40%ほどが何らかのプロ選手契約を勝ち取る。元メジャーリーガーのマック鈴木氏もかつてCWLでコーチを務めたことがある。
 
 CWLには日本人選手も数多く挑戦する。今シーズンのワシントン・ブルーソックスはチーム24人のうち1人を除いて全員が日本人だ。
 
 監督としてブルーソックスの指揮を執るのは安田裕希氏。安田氏はかつてCWLで選手として参加した経験を持ち、その後はアメリカとオーストラリアでいくつかの独立リーグを経て、昨年度は最高レベルの独立リーグとしてMLBに最も近いと言われるアトランティック・リーグに移籍した内野手だ。いわばCWLの卒業生だが、現役選手としてさらに上を目指す一方で、指導者としてのキャリアも積んでいる。
 
 ブルーソックスの投手コーチとして安田氏を支える森田雅久氏もまた、かつてCWLでプレーしたことがあり、他の米国の独立リーグを経験している。
 
 リーグに参加する選手達の年齢は20代前半が中心。大学野球の経験者がもっとも多いが、高校野球を卒業したばかりの10代の選手も含まれている。現地到着後の翌日から2日間の練習日を経て、1カ月のリーグ戦に挑む。期間中は週に6試合で、残りの1日も練習が行われるため、文字通り休みなしで野球漬けの毎日となる。

日本人チーム・ブルーソックスの注目選手は

 リーグが開幕したばかりではあるが、ブルーソックスのチーム練習で輝きを放っていた何人かの注目選手を紹介したい。
 
 神奈川大出身の遠山真也投手は180センチを超える恵まれた体格から投げ下ろす速球がまず目を引いた。この日はブルペンでキャッチャーを立たせた調整投球のみであったが、地肩の強さは誰の目にも明らかだった。安田監督によれば92~93マイル(約150キロ)以上は出すのではないかということだ。練習前のわずかな空き時間も惜しんで、ひとり黙々と外野でダッシュなどを繰り返していた姿が印象的で、アメリカでのチャンスにかける意気込みが伝わってくる。
 
 フリーバッティングで力強い打球を連発していたのが、慶応高の根岸辰昇外野手。昨夏甲子園大会に5番打者として出場した根岸選手は、慶応大には進学せず、米国で大学野球に挑戦する前の腕試しとしてCWLに参加している。
 
 カイル・ストール選手はチーム唯一のアメリカ人選手であるだけではなく、唯一の捕手でもある。地元南カリフォルニア出身のストール選手はワシントン中央大ではユーティリティー・プレイヤーとして活躍し、4年生時には48試合に出場し、打率.326の好成績を残している。日本人チームメイトとプレーするのは初めてとのことだが、早速ブルペンでは投手たちとのコミュニケーションを積極的にとる姿が見られた。日本人投手たちにとっては、外国人捕手とバッテリーを組む得難い機会となるに違いない。
 
 安田監督は初めてのチーム練習前に選手を集め、「皆をプロとして扱う。プロだから自己管理は当たり前。結果が出なければ切られることもある。手助けはするけど、全ては自分自身の責任として受け止めてほしい」と静かな口調ながらも引き締まった挨拶を行った。
 
 チーム練習終了後も選手の殆どが球場に残り、居残り練習を行っていた。果たしてこのうちの何人がスカウトの目に止まり、プロ選手としてのチャンスを掴むことになるのか注目していきたい。
 
 
角谷剛

(更新日:2019年2月11日)

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