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「俺たちはまだやってるぜ!」70歳を過ぎた舘ひろしと柴田恭兵が語る、同世代の「あぶ刑事」ファンへの想い

MOVIE WALKER PRESS

1986年のドラマ放映開始から38年、前作『さらば あぶない刑事』(16)から8年を経て、劇場版第8弾『帰ってきた あぶない刑事』(5月24日公開)が公開される。時代を超えて愛されるバディ、タカこと“ダンディー鷹山”&ユージこと“セクシー大下”が帰ってきた!2人を演じるのはもちろん、舘ひろしと柴田恭兵。バディ歴38年、相思相愛の2人に、新たに若いチームと作り上げた今作の撮影秘話や俳優としての互いの魅力、70歳を過ぎてもダンディ&セクシーでいられる秘訣を聞いた。

刑事を定年退職し、ニュージーランドで探偵として第二の人生を送っていたタカ(舘)とユージ(柴田)だったが、8年後に現地の警察と揉めて“出禁”となり、横浜へ戻って、「T&Y探偵事務所」を開業する。記念すべき依頼人第1号としてタカとユージの前に現れたのは、2人の娘かもしれない彩夏(土屋太鳳)という女性だった。彩夏から母親の夏子を捜してほしいという依頼を受け捜索を開始した2人だったが、横浜では殺人事件が多発し、やがて爆弾が仕掛けられるテロまでもが発生する。2人は横浜を救えるのか!?

■「『さらば あぶない刑事』やったでしょう?またやるの?って(笑)」(柴田)

――前作『さらば あぶない刑事』から8年を経ての新作です。『さらば』で“最後”と銘打っていましたが、新たにオファーがきた時はどんなお気持ちでしたか?

柴田「『さらば』やったでしょう?と思いましたから、またやるの?って(笑)」

舘「皆とまた一緒にできるということで、本当にうれしかったです。体力が持つかなという心配はありましたけど(笑)」

――今作でもカオルこと真山薫役の浅野温子さん、トオルこと町田透役の仲村トオルさんといったお馴染みメンバーが顔をそろえました。「あぶ刑事」メンバーとの再会はいかがでしたか?

舘「僕はとにかくまず恭サマに会って、オンコ(浅野)と透(仲村)に会って、このメンバーに会えばいつも最強だなと感じました。ただオンコだけは破壊力がどんどん増してるから、たまについていけない時がある。まったく台本と違うことするんだから(笑)」

柴田「温っちゃん(浅野)は『赤いパンツを見せるんだ!』って出てきて、今回もすっごい爆発してました(笑)。舘さんはダンディだし、透くん(仲村)はキレッキレだし、相変わらずのメンバーで楽しかったですよ、もちろん」

――今作ではタカ&ユージどちらかの娘かもしれないという女性、彩夏が登場する驚きのストーリーが展開します。彩夏役の土屋太鳳さんとの共演も見どころですね。

柴田「タカとユージが結婚しなかったのは実はとっても大事な人がいて、しかもそれは同じ相手だった。タカが愛した女性とユージが愛した女性、お互いまったく知らなかったけど突然どちらかの娘かもしれない女性が現れる。走っているところを見るとユージはひょっとしたら自分の娘かもと思うし、バイクを乗りこなしているところを見るとタカも自分の娘かもしれないと思う。いままでやってきた、おもしろかったり、派手だったり、カッコよかったり、バカバカしかったりする、いつもの『あぶ刑事』プラス、ちょっとウエットな部分が入った物語になりました。

特にタカと彩夏がバイクを修理しているシーンは、うらやましいくらいにお父さんと娘に見えてとってもすてきでした。太鳳さんはもちろんチャーミングだし、舘さんもいままでの『あぶ刑事』では見せたことのない温かい“お父さん”の笑顔をしています」

舘「太鳳さんはほとんど恭サマと一緒にお芝居をしていたので、僕はそのバイクのシーンくらいだったんですが、あのシーンは心通ずるものがあった気がします」

柴田「動きのキレや美しい歌声はもちろん、シリアスなシーンも軽いノリのシーンも難なくこなすので、太鳳さんにはとても助けられました。本当に彩夏役が太鳳さんでよかったです」

舘「僕は俳優って運動神経だと思うんですけど、太鳳さんは反応がすごくいい。僕らのアドリブにも耐えてくれました。僕なんかアドリブ言われるとおたおたしちゃうから、すごい女優さんだなと思います」

■「ハードボイルドでコミカルないまの『あぶ刑事』をデコレートしたのは柴田恭兵」(舘)

――原廣利監督率いる若いチームで製作されたのも新しい「あぶ刑事」の魅力ではないでしょうか?

舘「これまでは必ず、最初の『あぶ刑事』に関わったスタッフが参加していたんですが、今回は監督含め初めてのスタッフが多い。映像的にもまったくこれまでとは違います。新しい『あぶ刑事』という感じがしましたね」

柴田「監督だけでなくスタッフが皆、一度も『あぶ刑事』の仕事をしたことがない人ばかりだったので、僕と舘さんの芝居をこれでいいの?って感じで見ていましたね。僕としては、舘さんがいいんだからいいんだよという感じでした(笑)」

――今回も「あぶ刑事」ならではのアドリブの応酬はありましたか?

舘「もう全部がアドリブだもんね(笑)。もちろん脚本家の方も書くんですけど、それよりも現場で恭サマとやり合ったほうがおもしろいから」

――新たなスタッフさんたちはお2人のアドリブに驚かれていたんじゃないでしょうか?

柴田「呆れていたのかもしれない(笑)」

――今回ももちろん「あぶ刑事」には欠かせないハーレーやレパードも活躍しますし、ファンにはうれしい「銀星会」というキーワードも登場します。特にお2人が気に入っているシーンを教えていただけますか?

柴田「舘さんがハーレーでショットガンを打つシーンは、お約束でもやっぱりすごくワクワクします。スモークで目の前をシャッターする形で撮ったのは初めてだったんですが、そこを『ショータイムだ』と言って舘さんが登場する。カッコよかった!」

舘「早乙女太一くん演じる元銀星会の組長の息子、海堂は『あぶ刑事』の悪役という感じですごくよかった。本当は最後のセリフはなかったんですが、僕とのやり取りはちょっと足していただきました。あと、吉瀬美智子さん演じるステラ・リーを抱きしめるシーンは大人な雰囲気でけっこう気に入っています」

――長い年月バディを組んできたお2人ですが、改めて互いにすごいなと感じるところはどんなところでしょう?

舘「ハードボイルドでありながら時にコミカルな、いまの『あぶ刑事』をデコレートしたのは柴田恭兵という俳優さんだと思います。僕は非常に保守的な考え方だったので、最初はびっくりしました。僕はただ恭サマにくっついていただけです(笑)」

柴田「いやいや。舘さんはキャプテンですから。舘さんが『集合!』って言えば皆集合するし、なにかあった時は盾になってくれる。だから皆安心していろんなことができるんです。今回8年ぶりに共演して、ダンディにまた磨きがかかってすてきだなと思いました。あと、舘さんは最初に比べるとセリフを覚えるようになった(笑)」

舘「覚えるようになったよね!でも僕が2、3回NGを出した言いづらいセリフは、必ず恭サマが『僕が言いましょうか?』って言ってくれるので代わりに言ってもらっています(笑)」

■「恭サマはロマンティストなんだよ」(舘)

――劇中で彩夏がタカとユージに対して、「愛、超えてるじゃん」と言うシーンがありましたが実際にそんな関係でしょうか?

舘「そうですね。唯一無二のバディだと思います」

柴田「やりやすいとかやりにくいとかは超越して、僕と舘さんはそのままタカとユージ。それはほかの役者さんでは無理なんですよね。すごくラクですし、楽しいです。お互い刺激し合っているから上にいけるんだと思います」

――最後のシーンでお2人が昔と変わらずジャンプしている後ろ姿も印象的でした。

柴田「70歳を過ぎてこの映画を撮ろうと約束したけれど、亡くなってしまったスタッフが何人かいます。空に向かって亡くなった方々の名前と『見守ってくれてありがとうございました!』と言って、最後に『“あぶ刑事ベイビー”アイ・ラブ・ユー』と叫んでジャンプしました」

舘「恭サマはロマンティストなんだよ。僕はハァハァ言っちゃって、名前を呼んでる暇はなかった(笑)。でも本当に、プロデューサーの黒澤満さん、カメラマンの仙元誠三さん、殺陣師の高瀬将嗣さん、監督の長谷部安春さんといった、最初の『あぶ刑事』を作った彼らのおかげでいまがあるんだと思います」

■「走るのが遅くても、アクションで負けてもいいんですよ。一生懸命やっているところを見てほしい」(柴田)

――昭和、平成、令和を駆け抜けてきたタカ&ユージが、いまも活躍する姿に元気をもらう人はたくさんいると思います。お2人が年月を経てもカッコよくいられる秘訣はどんなところにあるのでしょうか?

柴田「当時35歳だった最初のドラマシリーズの時、僕は同世代に観てほしいという気持ちでやっていました。そしていま72歳になりました。いまも同世代に向かって『俺たちはまだやってるぜ。皆も映画観て元気になってね』っていう気持ちを伝えたくてやっている気がします。だから走るのが遅くても、アクションで負けてもいいんですよ。あえてCGやワイヤーアクションは使わず、一生懸命やっているところを見てほしいです」

舘「カッコよくいられる秘訣かどうかはわかりませんけど、僕はずっと女の人のことしか考えていません(笑)」

柴田「ほら、元気でしょ(笑)?」

――そんなお2人の姿を見て、若い世代にも新たなファンが生まれそうです。もしもさらに新作を観たいという声が出たらどうでしょうか?

舘「体力と相談ですかね」

柴田「舘さんが『集合!』って言ったら集合せざるを得ないです(笑)」

取材・文/石川ひろみ
 
   

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